47話 勇者対魔王軍 2
本日2回目の投稿です。
俺は、ドラゴンの勇者サイナスと 螺旋の勇者ガルド対魔族3人の戦闘を見ていた。
とても驚いた。逃げられたとはいえ、あのベルモンガレカラが手も足も出なかったのだ。
そして、最後の頃、認識阻害のアイテムが戦闘で壊れたのか2人がわざと狙ったのか分からないが、相手のステータスを見た。
やよい LV822
マリアーナ LV813
ベルモンガレカラ LV851
だった。
国の密偵の情報からやよいとマリアーナは魔将軍の名前である。
つまり、今回の戦闘で、2人の魔将軍がいたのに、圧勝であったのだ。
・・・・・
そして、ドラゴンの勇者サイナスと 螺旋の勇者ガルドが戻ってきた。
「強かったな、2人とも。」
「ああ、半年前、井中はあんな男にやられたのかよ。」
「そう言うなよ。あの時は、200もレベル差があったんだ。」
「そうか。しかし、相手は弱かったな、サイナス!」
「ああ、あの閃光爆弾が無ければ、倒していたものを。まあ、雑魚を送ってきたのだろう。」
なんか2人とも今の相手は雑魚だと思い込んでるよ。それほどこの2人は強いのか!
「いや、その最後に、敵のステータスを確認できたんだけど。あの魔族の女性2人は魔将軍だったぞ。」
「へ?」「あれで!」
と2人とも呆れた顔をした。
「本当だ。国の密偵の情報と名前が一致した。」
「あれなら井中でも楽勝だぞ。」
「そうだ、井中でも勝てる。」
・・・・なんだその”井中でも”とは、・・・
「そうか。」
2人は、顔を見合わせてから話し始めた。
「サイナスよ。あのレベルであれしか動けないなんて、”魔獣大陸”の魔獣より、魔将軍て弱いんじゃないのか?」
「ああ、そうかもな。」
・・・・なんか調子に乗ってるな。
「サイナス、明日魔王城に行って倒してこないか?」
「そうだな、記録にある。聖闘気で、傷がしばらく治らない筈だから、戦力の魔将軍は7人以下だと思う。」
「いやあ、もっとだろ、この間3勇者様が命かけたんだ。半分は減ってるよ。」
・・・・なんの話だ。まさか攻める話か!
「井中、魔王城に攻めに行こうぜ。」
あ、そう言えば言ってなかった。
「その、実は、神様から、この間メールが届いて、勇者と魔王軍の戦闘への参加を止められたんだよ。」
「・・・・・そうか。残念。」
「・・・井中いないでも大丈夫だろ。ガルド。」
「ああそうだな。」
「すまない。それじゃ、勇者全員で行ってくれ。この国の守りは俺がやるよ。」
「ああ、みんなと相談してみる。」
と2人は、他の勇者の所に行ってしまった。
しかし、この土壇場でなにも手伝えないなんて悔しいな。
まあ、全員で行けば何とかなるだろう。
その日の夜、ほなかから連絡があり、マイラが体調不良みたいだった。
俺は、どうせ戦いに参加できないので、明日、みんなが出かけるとき妖精城に来ればいい、と思い伯爵家に帰った。
◇
次の日
マイラの体調が悪かったため、医者に連れて行ったので、妖精城に着くのが遅くなった。お昼になってしまった。
銃の勇者から聞いたが、朝早く、ドラゴンの勇者サイナスと螺旋の勇者ガルドが魔王城へ向かったそうだ。
って、他の4人の勇者が残っていた。
どうも他の勇者と意見が合わなく、ドラゴンの勇者サイナスと螺旋の勇者ガルドは2人だけで魔王城に向かったようだ。
俺は焦った。2人なら、大丈夫かも知れなと思ったが、”グラス”を使い、ドラゴンの勇者サイナスと螺旋の勇者ガルドを検索した。
しかし、この世界にはもういなかった。
俺は思った。おかしい。魔将軍があれほどしか強くなかったのだ。
しかも、ドラゴンの勇者は”龍神変化”を持っている。
LV901のドラゴンの勇者が使えば、LV999をも上回る力をふるう。
俺は見ている、”魔獣大陸”でLV999の魔獣を何匹も相手にしているドラゴンの勇者を。
これ程、簡単に勇者がやられるとは思えない。逃げ帰ることも可能なはず。超兵器とか何かあるのか?
とりあえず、マイラも心配なので、伯爵家に夜は帰った。
マイラはおめでたで、つわりだそうだ。
”やったー!”と喜びたいが、勇者の戦いが厳しい。
◇
次の日
俺がちょっと遅く妖精城に転移したら、大魔王が来ていた。
「なんだあれは!」
思わず叫んでしまった。
その大魔王は、大きな黒い空飛ぶ船の形をしていて、先端に人型がついている。あれが大魔王の本体か?
既に勇者4人が大魔王の前に立っていた。
格闘の勇者 リュウゴ LV728
歌う勇者 めぐみ LV695
銃の勇者 スミス LV755
不死身の勇者 シンジ LV733
大魔王は認識阻害があるので、強さは分からないが、恐らく、いままで勇者達がやられたのはあれだ!
一見ダサく馬鹿げている恰好に見えるが、俺には見える。あれは戦ってはいけないものだ。
そして、戦いが始まった。
勇者達が攻撃を開始したと思ったら、大魔王の後ろから無数のブーメランが飛び出し、肩に付いてた砲台からエネルギー弾が連射され、背中の腕から光る剣が横殴りに勇者を切り裂き、金属の触手が無数に伸びて勇者達を刺し貫いた。
大魔王は同時に剣で巨大な斬撃波を放っていた。
数分で、勇者達は、肉塊または焼けた灰になっていた。
・・・・・・
俺は思った。『勝てないわこれ、ハードモード?』
俺は、流石にマイラと暮らすための命が惜しいので、逃げることにした。
しかし、俺を見つけた妖精王女は泣きながら抱き付いてきて
「大魔王が勇者様達を全滅させました。お願いです。もう頼れる人は井中様しかいません。助けてください。」
俺は考えた。大魔王とは戦いたくない。しかし、見捨てるのも心苦しい。
俺は頭が回らなかった。この後の戦いから考えると、置いて逃げる選択が実はベストだったのだ。
結果、王女を連れて逃げて隠せばどうだ?と思ってしまった。
「王女様!俺と逃げましょう。」
と言って、俺は姫を抱き上げ、飛行魔法で飛んで森に逃げ込んだ。




