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異世界神達のゲーム  作者: コクテン8
十勇者ミッション
30/123

29話 剣の道場へ

本日4回目の投稿です。

今日、俺は城の騎士の紹介で町はずれの剣の道場に向っている。


城では、俺と騎士とのレベル差がどうしてもあり、練習に行き詰まった俺に団長が紹介状を書いてくれたのだ。

俺は描いてもらった地図に従って、道場のあるところに来てみた。

そこには、牧場が広がっていた。


・・・・担がれたのか?俺は。


と思っていた俺に、牧場の働いている農夫の爺さんが話しかけてきた。


「兄ちゃん、こんな所でどうしたんじゃ?」

「ああ、柳生島っていう流派の道場を探しているんだけど。無いよなこんな所に。」

「兄ちゃん何で、その流派の道場を探しているんじゃ?」


・・・・・この爺さんの顔つきが変わった、知っているのか?


「何か知っているのか?教えてくれ。俺は、騎士団長からの紹介で来たんだ。」

「・・・・騎士団長か。紹介状はもっているのかね?」

「持っているけど知っているのか?」

「ああ、ここがそうじゃ。」

「はぁ?」

「だから、ここが柳生島道場でワシが、柳生島大刀隆、ここの道場主じゃ。」


だって!ここ牧場だろ!


「えーと、ここ牧場ですよね。」

「そうとも言うが、道場でもあんじゃ。」


・・・・・俺はこの爺さんのステータスを見てみた。


柳生島 大刀隆 LV311 

        

「な、本物か!」


とつい俺は口に出してしまった。


「ほう、鑑定能力持ちか、なら話は早い。ワシの門下生は全てわしの扱きに耐えかねて逃げ出してしまったのじゃ。それで収入源が無くなってしまったから、こうして牧場の経営を始めたのじゃよ。」


どんだけ扱いたんだこの爺、しかし、何故牧場?あと、扱きが厳しいとかちょっとやだな。帰るか。


「そ、それじゃ、忙しそうなので、俺は失礼します。」


と、帰ろうとしたら、


「お爺ちゃんお客さん?」


と若い娘の声がした。

振り返るとかなりのベッピンさんでスタイルもいい具合の女性が立っていた。この世界では珍しく、黒髪の日本人に似た顔である。嫁にしたい。


「おう、ほなか、新しい弟子だ。入門料金を出してくれるそうだぞ。」

「いや、俺はこれで、・・」


と俺は、帰ると話そうとしたら、爺が俺のそばに一瞬で近寄って来て、小声で言った。

「ほなかは処女で彼氏を探しておる。どうじゃおぬし、門下生になって口説いてみては?」


・・・・な、なんだと!彼氏募集中だと!

俺はステータスとこの女性を見た。


柳生島 ほなか LV255 年齢 20才


年齢はすばらしい。レベルは高い。しかし美人なので、彼氏の1人くらい居てもおかしくはない。

俺は、爺に小声で聞いた。

「本当に彼氏がいないんだな!」

「本当じゃ、彼氏になりそうな奴は、ワシが扱いたので出て行ってしまったのじゃ。」

「なるほど。」


「お爺ちゃんたち、何こそこそと。もう。」

「あ、ごめんなさい。わたしは井中と言います。」

「はい。井中さんですね。本当にうちの道場に入ってくれるの?」


・・・どうするか、爺の口車に乗ってもいいかな。どうせ剣技は身に付けたいし、弟子入りして堂々と孫娘を口説けるし。え?麗香とかマイラはどうするかって?そりゃ、まだ進展もないし目先の美人も捨てがたいよ。そうだちょっと聞いてみよう。


「えーと、門下生になるかも知れませんが、ほなかさんってどんな男性が好みですか?あと彼氏いますか?」

「・・・・えーと、わたしを口説きに来たの?」


しまった。ストレートに聞きすぎたかー!でも、いざ入門したら彼氏持ちとか嫌だからな。


「いえ、剣技を習いにですが、一応、聞きたいなぁーと思って。」

「・・・・まあ、いいわ、またわたしを餌に、お爺ちゃんが門下生を誘ったのね。・・・そうね、イケメンで、わたしより強い男よ。あと彼氏は居ないわ。」


・・・なんと彼氏いない宣言まで貰っちゃたよ。でもなんかすれてるな。あとイケメンとか・・・・・。


「俺イケメンじゃないけど、彼氏にどう?」


とストレートに聞いてみる。


「ふっははは!、あなた面白いわね。はじめてよ。そんなこと言われたの。」

「そうかい。」


まあ、日本いた頃の俺だったら、もっとウジウジして、こんな言葉なんか出なかったけど。どうせ、長くこの世界には居ないかもしれないし、まあ、あれだ、開き直っちまったんだろうな俺。

と考えていたら、ほなかさんが話出した。


「まあ、イケメンじゃなくてもいいんだけど、この道場を継ぐ位の実力が無いと駄目よ。あたし弱い男嫌いなんだ。」

「強くなればいいのか?俺にも希望があると捉えていいのか?」

「ええ、そうよ。」


いいぜ、門下生になったるわ。俺、LV324だから少し特訓すれば楽勝だろ!


「門下生になります。お願いします。」


と俺は頭を下げて言った。これで楽しく剣の修行が出来るってもんだ。


「はいそれじゃ入門料、白金貨1枚ね。」

「え?」

「だから、入門料よ。白金貨1枚。」


なん、だと! 白金貨1枚・・・金貨10枚・・・100万円

だよな。


「えーと、入門料ってそんなに取るんですか?」

「ええ、そうよ。」


・・・・これって、金取って扱きでやめさせるって道場なのか?あこぎな商売しやがって。


「ちょっと待ってくれ、この道場がどれだけ優秀な剣技を教えてくれるか分からない。そんなに払えない。」

「あら、そうね。でも、その金額って、わたしの口説き料込なんだけど。」


そ、そうなのか!口説き料だったのか!だが、そこまでして口説くような女性なのか?


「口説けなかったら、返却してくれるのか?」

「ないわよ。」

「・・・・口説き料無しなら幾らだ。」

「金貨1枚よ。紹介状ありなら、銀貨5枚ってことでいいわ。それと別に月謝が月銀貨5枚よ。」


・・・なんだ。口説かなきゃ凄く下がるな。でも、ぼったくりだな。それになんか話してると、性格的に無理にこの子口説かなくてもいい感じになってきた。


「わかった。紹介状ならあるから、月謝と合わせてこれでいいか。」


と俺は、銀貨10枚を出す。


「え?それだとわたし抜きでお爺ちゃんとだけ剣の訓練だけどいいの?」


なんだと、爺としか練習出来ないだと。・・・・まあ、当然か。


「・・・ただし、柳生島流がどんな剣術を使うか分から無いが、いい加減な剣技しか教われない様なら、金を返してもらう。」

「柳生島流を馬鹿にするの?・・・・いいわ、今、うちの流派の実力を見せてあげる。かかってきなさい。」

「え?誰が誰に?」

「貴方がわたしによ。」


ずいぶん強気だな。まあ、LV255じゃ強気にもなるわな。その鼻っ柱折ってやるぜ。


「わかった。だが、2つ質問いいか?魔法もありか?」


魔法ありで戦えないと、魔族相手に戦闘が成り立たないからな。

そう、魔法も対処できない流派なんかお断りだ。


「いいわよ。魔法ありで、あとは?」

「俺のレベルとか分からなくてもいいのか?」

「強いかどうかは気配で分かるもの。」


なるほどね。鑑定能力無しか。


「そうか。」

「さ、そこの空き地で戦いましょう。」





俺とほなかは、空き地の中央に向き合って立った。


俺は、ライトアーマーと満田ニュウムのロングソードだ。

ほなかは、胸当てと日本刀の様な剣だ。


「いつでもいいわよ。」

「そうか。」


と俺は言いながら、エアカッターを3発放つ。


スシュン!シュン!シュパ!


ほなかは、剣を3回振りこれを無効化する。


なんだ?魔法が消えた。これも剣技か?


と俺が思っていたら、いきなり、目の前にほなかが現れた。


瞬歩か!


ほなかは剣を振り下ろす。


ザン!

ギャシン!


俺は、かろうじて見えるその剣先を受け流す。

受け流した後、俺は切り込もうとするが、ほなかの流れる様な剣捌きはそれを許さない。


シュン!


いつの間にか斜め前に移動していたほなかの剣が、俺の首を水平になぞる。

俺は、スウェーバックしてこれを躱すが、剣先が戻ってくる。燕返しの類の技だ。


シューン!


俺はそのまま後ろに倒れながら剣先を避け、地面すれすれで体をよじり右へ転がる。

転がりながら低空で右へ飛ぶ。俺の周りに風の渦をイメージする。


ほなかは追い打ちで、瞬歩で俺に近づこうとしたが、風の渦で、俺のところまで来れなかった。


再び、俺とほなかは向き合って立った。


「やるわね、初めてよ。あんなサーカスみたいな避け方は。」


とほなかは言った。

しかし、俺に話す余裕はない。ほなかには隙が無いのだ。

恐らく勝てない。レベルが70近く俺が上回っているのにだ。剣技の差なのであろう。


「参った。俺の負けだ。」


と俺は言って、剣を下げた。


「?な、なによ。これからじゃない。」


とほなかは言った。

しかし、これ以上は殺し合いだ。”不滅”の俺なら相打ち覚悟で勝利は確実だが、そこまでやる死合じゃない。


「俺が負けを認めたんだ。もう許してくれないか?」

「・・・・・強いんだか何だか分からないわね。貴方。」

「弱いんだよ、俺は。だから、剣を教えてくれ。」


ほなかは、それを聞いて少し考えてから言葉を発した。


「・・・・貴方、プライドよりも大切なことがあるのね。剣を習って、何か成すことがあるの?」

「そんなたいそうなものじゃないさ。まず瞬歩を教えてくれ。」


その返事にほなかは眉をしかめた。


「・・・あきれた。瞬歩も出来ないの?でも、その瞬歩も出来ない貴方に私の剣は避けられたのよね。」

「まあ、そこはレベルの差だから気にするなよ。」

「・・・貴方レベルはいくつ?」

「さあ。いくつでしょう?」

「くっ!教えなさいよ。」


そこに柳生島大刀隆の爺さんが割って話してきた。


「まあ、まあ、ほなかワシが教えよう。こ奴はLV324じゃ。」

「え?そんなに高いの!」

「爺さん、なんで俺のレベルが分かるんだ?」

「認識阻害のアイテムか?そんなも安物、鑑定のレベルが高い者には意味が無い。もっと良いアイテムでないと認識阻害は出来ないんじゃよ。」

「そうだったのか。じゃあ何故、レベルが高い俺を孫娘と戦わせた?」

「それはじゃの、面白そうだったからじゃ。」

「お爺ちゃんひどい。・・・けど、面白かったよ。」


俺に剣技がもっとあったらどうするつもりだったんだ?この爺さん・・・・あ、そうか剣技レベルも爺さんの鑑定だと丸わかりなのか!


「・・・まあいいか、爺さん払った分の剣技は教えてもらいたい。月に何回練習がある?」

「毎日じゃ。」


勇者のレベルアップもあるし毎日は無理だな。


「仕事があるから毎日は来れないので、空いてる時に来ていいか?」

「ああ、お金はもらったし、いつでも来るがよい。」

「分かった。それじゃ、今日はこれで帰るよ。」

「ちょっと待ちなさいよ。」

「なんですか?」

「瞬歩教えるから、もう少し残ってなさいよ。」


なんだ?ツンデレか?


「そうか分かった。教えてくれ。」

「教えて下さいでしょ。」

「おしえてください。」


と俺は、瞬歩を習った。


何というスパルタだ!本当は爺さんの扱きではなく、門下生が止めたのは、このほなかの扱きなんじゃないのか?

くそっ!足が痛い。しかもまだまだ不完全。俺の瞬歩はまだまだ練習が必要だ。


そして、夕方になったので、未完成のまま俺は城に帰った。



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