21話 孤独のレベルアップ
戦いを終えて城に戻ってきた。
今日は精神的にも疲れている。
歌う勇者めぐみと馬が合わなかったからな。
マイラムもあれじゃ苦労するわ。
もう辺りは暗くなってた。
俺は、マイラム達と別れて部屋に戻る。
部屋に入るとサクミが待っていた。
「おかえりなさい、ごしゅじんさま。」
「ただいま。サクミ。」
サクミの笑顔が嬉しい。
なんか凄い癒される。
俺は、サクミに湯あみの準備を頼んだ。
・・・・・・
湯あみをしながら俺はサクミと話した。
サクミはもちろん俺の背中を洗っている。
「なあ、サクミ。」
「なんでしょうか?ごしゅじんさま。」
「そろそろ、ダンジョンとかに入るから泊りがけになるかもしれない。俺が居ないとき、サクミはどうしてるんだ?」
「・・・そうですね。部屋のそうじとか、おせんたくとか、あとは、おなじ勇者おつきのメイドのせんぱいとおはなししてるよ。」
そうかなら寂しくないな。
「そうか、それじゃ、俺がしばらく留守にしても大丈夫だな。」
「んん、でもごしゅじんさまには毎日帰ってきてほしいかな。」
え?何俺に惚れちゃったとか?
「嘘でも、うれしいね。」
「うそじゃないよ、だってごしゅじんさまがいるとおいしいご飯がたべれるもん。」
・・・ご飯かよ。
「ご飯は、俺がいないときでも出るのか?」
「うん、でるよ。でも、メイド用のごはんはおいしくないんだよ。」
「・・・・そうか。」
サクミのご飯のためにも、なるべく帰って来なきゃな。
・・・・・
今日の夕食もサクミと一緒に”あーん!”して食べた。
サクミは美味しそうにもぐもぐ食べた。
やっぱり餌付けしてる気分だった。
◇◆◇◆◇
俺はサクミを寝かしつけ、ベットで考えていた。
今回、格闘の勇者と歌う勇者のレベルアップはヤバかったな。
少し間違ってたら誰か死んでた。
格闘の勇者と歌う勇者が自己中心的なのか?それとも俺に人望が無いのか。
どっちもだな。
あと、パーティのレベルがアンバランスすぎる。
それに荷物の関係で、神官とか従者なんか連れてるから、戦闘時に守らなくちゃいけない。
やっぱり、四次元収納あるといいよな。
ま、無いものねだりは出来ないから、基本は、戦闘時に俺が従者たちを守るってことになるな。
そうすると、ますます俺の技能アップやレベルアップが必要になるわけだ。
しかし、勇者達といても、しばらくは雑魚魔物しか相手にしないから、俺がその戦闘に参加しても、レベル上がらないしな。
・・・・ここは、単独でレベルアップするしかないな。
俺はさっそく”グラス”を使い、俺のレベルアップにちょうどいい魔物のいる場所を探した。
・・・・ここだ!”魔獣大陸”。
でも、ここ魔物のLV高くないか?ちょっと奥に行くとLV500とかざらだな。
俺は、サクミが起きない様に転移で素早く支度をして、”魔獣大陸”の一番魔物が弱そうな場所に長距離転移した。
◇◆◇◆◇
俺は今、”魔獣大陸”にいる。
太陽がまぶしい。
この世界は惑星上にある。
その惑星は地球と同じ自転をしている。
”魔獣大陸”は、俺や勇者が召還された国、そう神聖国家とは180度反対の地面にある。
つなり、今は昼間であった。
時差ボケにならなきゃいいな。
目の前にはさっき倒した。LV208の魔物の死骸が転がっている。
正直、魔力を剣に纏わせる技術が無かったら逃げ帰るしかなかった。
俺のショボい魔法じゃ歯が立たなかったし、素手では相手の牙や爪が辛すぎた。
「これでLV208かよ。グリーンドラゴン相手に俺TUEEなんて思ってた頃が恥ずかしいわ。」
この魔物ののステータス表示は、”魔獣大猫”であった。
もしかして、魔物ではなく魔獣という別の分類なのなのであろうかと考えていたら、後ろに魔物の反応が現れた。
俺は剣を構えた。
”グラス”の表示によると、”魔獣蜥蜴”LV247だ。
ガサゴソッ!と草むらに音がしたと思ったら、2メートル位の魔獣蜥蜴が俺の前に現れた。
速い!
牙をむいて襲ってきた。
バン!
と、俺は、魔法防壁で何とか防御する。
その後、切りつけようとしたが、なかなか当たらなかった。
数分間の攻防の末、ようやく魔獣蜥蜴を倒した。
今迄の経験値があったせいか、LVが上がった。
「やっとレベルアップか。剣術LVとかも上がったな。」
・・・今日は、そこでレベルアップを止めて長距離転移した。
部屋はサクミが寝ているので、共同の風呂に入って汗を流した。
もちろんサクミを起こさないように転移でこっそり部屋に戻った。
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