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プロローグ
燃え盛る館の中に、一人と立つ若い男。
フリルのワイシャツに綿のズボンを品のいいブーツで包んだその姿は、若き紳士の風格が漂う。すんだ青い瞳の先には血を流す少女の姿。
彼はサラリと流れる金の髪をかきあげ、まいった。と呟く。
館は祝いの席であったのであろう。きらびやかな飾り付けや、豪華な料理は床にぶちまかれ、火の手に包まれていく。
その光景をただ呆然と眺める若い男は、狂ったように突然笑いだす。
「なんの因果だ!クソッタレ!」
笑いを止め、悪態をつく彼は目の前の少女を抱き抱える。
その直後、館が崩れ落ち、彼らを飲み込んだ。