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ペンタゴン  作者: カヤ
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森の珍道中 後編

に訴えながら先行する一行について行った。真面目すぎる性格はイレギュラーな事態に全く対応できないと判明した瞬間であった。


そして指揮役もネルフィに戻り、森の深奥までやってきたチームネルフィ。(今回はナレーションパワー使ってないよ?)辺りは森の入り口付近にあった暖かさとは既に別物で暗く、重苦しい空気にすり替わっていた。黄緑色の草木に変わり、青緑色の地面に直接生えたがようなそんな草が増えてきた。

「グレイキノコが見つかるのはここらへんだね」

ティーナがポツリと呟いた。それと同時に全員がピタッと歩みを止めた。

「よし、じゃあここら辺一帯で捜索開始!目印は木に付けとくから各自で探して!あまり遠くまで探しに行かないように!」

ネルフィが一本の木にリボンを結んでそれぞれが散り散りになった。

「それにしてもここに来るまで一匹もモンスターに遭わなかった…どういう事だろ…」

ブツブツとコリィは呟いていた。

そして指揮役もネルフィに戻り、森の深奥までやってきたチームネルフィ。(今回はナレーションパワー使ってないよ?)辺りは森の入り口付近にあった暖かさとは既に別物で暗く、重苦しい空気にすり替わっていた。黄緑色の草木に変わり、青緑色の地面に直接生えたがようなそんな草が増えてきた。

「グレイキノコが見つかるのはここらへんだね」

ティーナがポツリと呟いた。それと同時に全員がピタッと歩みを止めた。

「よし、じゃあここら辺一帯で捜索開始!目印は木に付けとくから各自で探して!あまり遠くまで探しに行かないように!」

ネルフィが一本の木にリボンを結んでそれぞれが散り散りになった。

「それにしてもここに来るまで一匹もモンスターに遭わなかった…どういう事だろ…」

ブツブツとコリィは呟いていた。


ネルフィはひとりで散策をしていた。こういうのは大勢で固まって探すのは非効率だ。迷いやすくなってしまうが、目印の場所からそれほど離れていないのでその心配はない。しかし一つも見つからない。グレイキノコはレアアイテムなので見つけるのも難しいのだが、奥地になると自生率も高くなる。ここまで奥地に来ると一本くらい見つかるはずなのだが…

「おかしいわね…一本も見つからないわ…」


ふうと息をつき、腰を下ろす。目に見える疲労は溜まっていないが、焦りと不安は体に溜まっていく。元来冒険者ということで体力は人一倍あるが精神的疲労はどうしようもない。

ネルフィは集中力が切れかかっていた身体に鞭をうち、再び捜索に全精力を注いだ。

だから、であろうか。

草むらが揺れ、そこから現れたものに気づかなかったのは。


ティーナは木陰で腰を下ろしていた。森の入り口近くの木漏れ日の暖かさは既に失い、じめっとした腐葉土の不快感だけが残るだけだった。

「うーん……無いなあキノコ」

確かにグレイキノコはレアアイテムだが超がつくほどではない。ここまで奥にきて見つからないのもおかしな話だった。

「確かグレイキノコはまだ何か特徴があったはずだけど…」

思い出せない。

まあ無理に思い出す必要もないだろうとティーナは割り切った。こういったスパッと切り離すのもティーナの性格である。良し悪しは別として。

ひゅう、

風が吹いた。だが今までのとは何か違う妖しい風。例えるなら幽霊などが現れるときの不気味さというべきか。

「…………?」

それにティーナは目ざとく反応した。その風は一瞬ですぐに消えてしまった。

「何…?」

何か嫌な予感がする。ティーナは立ち上がった。そして風上の方へ歩いていった。

数分も歩くと驚くべきものを見かけた。

「リザードマン……」

ティーナが見たのは竜人種に属するリザードマンだった。刺々しい鱗状の皮膚、右手に持つ曲剣、二足歩行にもかかわらず人間とは似ても似つかないトカゲの顔。本来はいないはずのモンスター。

「何で…?」

本来このような低レベルゾーンにいるようなモンスターではない。ネルフィのチーム一丸になってようやく倒せるといった上級モンスターなのだ。 

ティーナは近くの茂みに隠れ、観察し始めた。

「………!?」

そこには驚くべきものが映し出されていた。「ネルフィ!?」

ネルフィはしゃがみ込んでいた。おそらくキノコ採集の途中だったのだろう。リザードマンの接近に全く気づいていない。採集に集中しているせいだろう。リザードマンはしゃがみ込んでいるネルフィにゆっくり近づき、右手に携えた曲剣を構えていた。

「ネルフィ!!後ろー!!!」

ティーナは叫んだ。それで気づいたのだろう、ネルフィは音源の方、後ろを振り向いた。

「っ」

剣を構えることもままならなかった。ただ迫り来る剣を眺めていることしか出来なかった。一瞬の出来事がスローモーションで流れていくようだった。

「きゃあああ!!」

ネルフィは顔を腕で覆った。だがそれは気休めでしかない。鉄で出来た剣の前に人間の腕などなんの防御にもならない。ネルフィは目を瞑った。

…………………………………?

来ない。今にも振りかざさんとしていた曲剣の一撃が来ない。既にネルフィの腕は曲剣で断ち切られていたはずだ。ネルフィは不思議に思い目を恐る恐る開けた。

「あ……」

リザードマンの一撃は途中で止められていた。というより絶命していた。脳天に一本の矢が深く突き刺さっていたのだ。

ティーナは見た。ネルフィよりもまだ十メートル以上離れた場所にコリィが立っているのを。コリィは弓に手をかけ鋭い眼差しでリザードマンを睨みつけていた。あのような真剣な瞳を向けたのを見るのは初めてだった。

コリィはリザードマンが倒れるのを見送ってから小走りでネルフィの方へ駆け寄ってきた。

「ネルフィ大丈夫!?」

「…」

ネルフィは放心状態だった。無理もない。突然襲われて突然救われたのだから。

コリィがさっと右手を差し出す。コリィはネルフィを心配しているのだ。

「あ、ぁ、えっと………」

コリィはにっこりしながらネルフィの手を取った。ネルフィは顔を真っ赤にしながら立ち上がり、その場に立ち尽くした。ネルフィはスゴく恥ずかしがっているようだ。

「わーいフラグたったー」

そこにティーナが現れた。もともと全部見ているから経緯も知っているわけだが。おちょくりたいのだろう。

「なっ……!」

顔を更に真っ赤にし、ネルフィはティーナの方を向いた。最早真っ赤というより真紅だ。

「な、なななななに言ってるのよ!そんなの毛頭ある訳ないじゃない!あり得ないわ!」ネルフィは全力で否定する。そういう姿が可愛いのでティーナはいじりたくなるのだがそれは知る由もないだろう。

「それよりも早く戻るわよ!もうグレイキノコ見つけたから!」

ネルフィの手にはグレイキノコが三本あった。これを見つけていたからリザードマンに気づかなかったのだろう。

ぷりぷり怒りながらネルフィは目印に向かって歩いた。コリィとティーナは顔を向き合って笑い出した。


「そうか、そんな事があったのか。大変だったな」

「ネルフィさん無事で何よりですー」

サクヤとメルスは既に目印の木のところで談笑していた。話をすると二人はよく頑張ったと労ってくれた。

「それよりもコリィ。一発でリザードマンを屠るなんてスゴいな。この中で単身リザードマンと相手できるなんてそんなにいないぞ」「いや、あれは当たりどころが良かったんだよ。新技を試してみて命中するなんて思いも寄らなかったよ。ただ、リザードマンだから今までの技で倒せるとは思わなかったから」「ふーん、新技、か。気になるがそれはまた今度披露してもらうとして、ネルフィ」

「え?」

今まで話の輪に入ってこなかったネルフィは突然のことに驚いていた。確かにあれだけのことがあったのだから分かると言えば分かるのだが、ずっと右手を見てぼーっとしているのはどこかおかしい。滑稽ですらある。

「話を聞く限りネルフィ、君はコリィに一言も礼を言ってないじゃないか。助けてもらったコリィに照れて真っ赤になるだけでうやむやにしてる」

「て!照れてなんかいないわ!」

「とにかく」

サクヤは一喝する。サクヤの気迫でネルフィはたじろいだ。

「何にせよ助けてもらったんだから礼を言わなきゃいけない。たとえ仲間だとしても、いや仲間だからこそ、だ。」

正論を言われ、ネルフィは何も言えなくなった。

「…分かったわ」とネルフィはずいとコリィの前に立ち、

「えっと、その…………ありがと」

物凄く小さく、消え入りそうな声だったがコリィには届いた。にこにこしながらコリィは応えた。

「うん、どういたしまして」

最高のスマイルで返す。

「~~~!」

ネルフィの顔がもうこれでもかというくらいに真っ赤になった。

「「「ニヤニヤ」」」

ニヤニヤと笑う他三名。実に面白くてはしょうがないようだ。それにネルフィが気づいた。

「もう!早く帰るわよ!キノコももう取ったし!」

他三名は真っ赤にして怒るリーダーについて行った。ここらで律儀に言うあたりがリーダー格らしいというかネルフィらしいというか。

一行は森の入り口に向かって歩いていった。そう、まだ依頼は完了していない。依頼人に届けてやっと完遂と言える。

五人は依頼を達成した喜びをまだ閉じ込め、街へ歩いていった。

これは、五人の物語である。

この物語はいつまで続くんでしょうね?自分で言うなよって感じですが実際僕にも判らないんですから。続きは今少し書いてるんですが、それで終わりですね。多分。元々僕は連載モノを書くのは苦手なんです。短編しか書けません。この話も各話がそれぞれ独立していますから。それぞれの話の因果関係は余りないと…思います。

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