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ペンタゴン  作者: カヤ
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森の珍道中 前編

「ここはカルノ王国。全体として温暖な気候に恵まれながらも、それ故に繁殖したモンスター共の脅威に晒されている安全なようで実は安全でない国。私達はそんな微妙な国の安寧と秩序を守る冒険者なのである」

「誰に説明してんのよ」

「今話した人物はネルフィ。種族は魔法剣士で、基本ツンデレ。だけど受けた依頼は必ず遂行する義理堅い人なのです。」

「だから誰に話してんのよ!」

「そしてこっちは」

「聞けよ!!」

「普通に剣士のサクヤ。装備の剣で敵モンスターを次々とぶっ殺すバーサーカー剣士。やはりツンデレ。語尾が~だ、の人。」

「なんだその紹介は!?」

「続いてはメルス。控えめで大人しいお人形キャラ。種族は魔法使い。基本ヒールとかで回復してくれるけどパニクるとエクスプロージョン(大爆発)で敵モンスターをメタメタにしちゃう天然気質」

「そんなことないですよぅ!?」

「最後はあたし、ティーナ。召喚系魔法使いで、メルスと違うのはその名の通り召喚できる点。通常魔法も使えないことないけど一般な魔法使いには劣る。でも召喚系が劣るって訳じゃなくて、いろんな物が使役できる点がとても優秀。ネズミや昆虫の小動物に始め、犬とかネコなどのペット系は勿論、ゴブリンやスライムなどの魔物までしっかりと網羅してる。いつかドラゴンとかペガサスとかグリフィンとかの大型魔獣も使役してみたいなーとか思って、研究中。それに…」

「やけに自分だけの説明長いわね…」

「ここまで自分を過大評価できるものなのか…?」

「きっと仲間を増やしたいんだと思いますっ。召喚系魔法使い数が少ないから…」

三人そろってあぁ~と頷く。やっと、やっとナレーション出ました…!

「それでネルフィ、今回はどんな依頼を受けてきたんだ?」

いや、ナレーションが…!

「そうそうこれよ」

あの、ナレーショ

「グレイキノコ散策?また緩い依頼ですね」

その、

「で、今回はどんな受注動機が?」

「街の市の裏通り何だけど、ひとりのお婆さんが住んでるんだけどかなりのご高齢でね、ろくに街の外なんか歩けないのよ。それで遂に腰をやっちゃって寝たきりになっちゃったのよ。だから、」

「グレイキノコを取ってきて治療にあてるんだね」

「わっ、びっくりした!下からいきなり出てこないでよ!」

「(ようやく自分に説明が終わったか)とにもかくもまずは依頼の確認だな。依頼内容はグレイキノコの採集。量はどれくらいだ?」

「大きさにもよりますけどおそらく三本ほどあれば大丈夫かと」

「三本か…グレイキノコはレアアイテムだから三本ってのもなかなか難しいかもだね」

「そうね、下手すりゃ一日では無理かもしれないから綿密な計画を立てる必要があるわね…」

わいわいがやがや。女子たちのああだこうだという声が漏れてくる。再びナレーションが…!今度こそは…

「ちょっとーー!!僕を見捨てないでよーー!!」

あぁまたナレーションが……

「あ、ごめん忘れた」

「す、すまない。念頭に無かった」

「ご、ごめんなさい!ちょっと思案中だったもので…」

「僕いつも扱いヒドくない!?そこにいるのに構ってくれないなんて!!」

「だってあんた影薄いんだもの」

「あ、ネルフィそれは…」

「…………そうだよね僕影薄いもんねいてもいなくても変わらないよねこのパーティで唯一の男だし顔さえないし臆病だしぶつぶつ……」

「あーあコリィの超自虐モードに入っちゃった。(コリィ。弓使い。ビビり。臆病。パーティの唯一の男で実際ハーレムなのに気の強い(メルスを除く)女ばかりで蚊帳の外状態)」

「心の中で誰に説明してるんだ…?」

「どうするんですか?コリィさんを」

「どうしろってそれは…」

「ネルフィに任せるしかないにゃー」

「はぁ!?何で私が!?」

「だってトドメの一発完全にネルフィだしねえ」

「くっ………わかったわよ。何をすればいいのよ」

「とりあえず、普段通りでいいんじゃない?普段通りのツンデレで。コリィ、喜ぶと思うよ」

「だ、誰が普段通りのツンデレよ!!普通に謝ればいいんでしょ!」

「僕って要らないんじゃないかな別に居たって無駄だし余計な労力使うしぶつぶつ……」

「だんだん自虐がヒドくなってますよ!?」

「早くするんだネルフィ!」

「わ、わかってるわよ!……ええと、こほん、そのえーと…あ、えーと…」

「は、早く起きなさいよ!いい迷惑してんだから!私は別になんとも思ってないけど、皆が、そう!皆が困ってるんだから早く起きあがりなさいよ!」

「……完全にツンデレだね」

「……完璧なツンデレだな」

「……見事なツンデレですね」

「ていうか素であれだけとは筋金入りじゃないか?」

「それ関係のバイト始めたからガッポガッポだろうね」

「ティーナさん黒いです…」

「……んぁ?」

「お、目を覚ましたぞ!」

「やっぱりツンデレ効果はちがうねえ」

「よかったですー…」

「……ツンデレはあまり好きじゃない」

「「「「…………………………」」」」

「んだとコラァ!こっちは必死で慰めようとして、躍起になってんだよ!!ちったぁ感謝しろってんだ!!!」

「ギャアアアアア!!?」

「うわぁ!ネルフィが壊れたぞ!キャラが崩壊してる!?」

「ツンデレキャラからただのヤンキーになっちゃったね」

「それよりいつになったら依頼の話ができるのでしょうか…」

続く。

どうもカヤです。三度目の投稿です。一日に三つも投稿しました。日頃からネタを温めておいた御陰です。今回の投稿は他のとは少し気色を変えてみました。僕が書くのは大体幻想的というかシリアスというかそんな感じのが多いのです。多分心がひねくれているからです。てへ。

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