第五話 結果
(あ~やっぱり出るんじゃなかった。)
午後の能力判定に出たのだが、無能力者はどの系統なのかわからないので全て行わされた。
(だいたい能力無い人の方が多いんだから、もう少し効率よくやれよ。)
いくらこの学校に能力者が多いと言っても一クラスに十人前後だ。
断然、無能力者の割合の方が多い。
そして当然のごとく俺は今回も結果なし。
つまり能力が何も起こらないから、無能力者というわけだ。
今はホームルームが終わって帰る準備をしているところだ。
「おーい、れーんくーん結果どうだったぁー。」
なんか秀司がウザイ喋り方しながら俺の肩に腕を乗せてきた。
「おいそのいちいち伸ばす言い方止めろ。イライラする。」
「おお!その調子だとまた結果なしですなぁ。」
「だからなんだよ。」
「そんなツンツンすんなって。それより俺の結果気にならない?」
「ならない。」
「えぇー!そこは気になるでしょう普通!?」
(いちいちめんどくさい奴だなー。はぁ、聞いてやるか・・・)
「わかったわかった。気になります、結果はどうだったんですか?」
「よくぞ聞いてくれましたぁ!なんと・・・ダダダダダダダダダぁ~」
(口でドラム音出すなよ。虚しくなるだろ・・・)
「ダン!なんとランクがCになりましたぁー!!」
「へ~。」
「なにその反応!?もっと驚こうよ!」
「いやだって俺に関係な
バシン!
イギャァ!!」
「なになに?何の話してるの?」
「おいだから人様の背中を叩くんじゃねーよ!」
俺は紫苑に叩かれた背中をさすりながら文句を言った。
「能力判定の結果だよぉ♪」
「無視すんな!」
「あ~秀司、結果どうだったの?」
(もうスルーを通す気ですね・・・)
「聞いてよ紫苑ちゃん!なんとランクがCになったのです!!」
「すごーい!この学校でもCの人ってあんまりいないんだよね?」
「さすが紫苑ちゃんわかっていらっしゃる♪ところで紫苑ちゃんはどうだった?」
「私もランクDにあがったよー!」
すごく嬉しそうにする紫苑。
しかも秀司と紫苑はハイタッチとかしてるし。
「おぉー良かったな、紫苑。」
「ありがとー♪」
「なんでおれっちの時とリアクションが違うの!?」
(紫苑の前の判定が気に入らなかったからだ。)
思っても口に出す気はないけどな。
「これで今日の試験の自信ついたよー。」
「おれっちも受かる気がする!」
「そういや試験ってなにやんの?」
気になったので聞いてみたら、紫苑が答えてくれた。
「能力で合否を決めるんだって。」
(なるほど、たしかに[特別]だなそりゃ。)
「じゃあ俺は帰るわ。試験がんばれよ。」
「じゃあね、また明日。」
「じゃあな~、ナンパすんなよ。」
「お前と一緒にすんな!」
そして俺が教室から出ようとした時
ピ~ンポ~ンパ~ンポ~ン
「一年二組大瀬良 錬さん、一年二組大瀬良 錬さん、至急第二会議室までお越しください。繰り返します。一年二組大瀬良 錬さん、・・・・」
(なぜかスピーカーからよく知ってる名前が聞こえるのは気のせいだよな?うん気のせいだ。さて今日は買出しがあるから早く帰りますか。)
と思いながら帰ろうと教室を出たとき、誰かに肩を掴まれた。
「れーん、お前なにやらかしたぁ?」
「知らん。俺は買出しがあるから帰る。」
「いやいや帰っちゃまずいだろぃ!?」
「呼び出されるような覚えは皆無だ。」
「でも現に呼び出されただろ、今・・・。」
「それは幻聴だ。大体第二会議室ってどこだ?」
「いやお前も聞こえたから幻聴じゃないだろ。」
などと逃げようとする俺を捕まえた秀司と言い争いをしていると紫苑が
「たしか第二会議室って特活部の部室だよね?」
と俺に無縁な部活の名前を出した。
「ならちょうど良いじゃん。錬が逃げないように連れて行こうぜぃ。」
「それもそうだね。」
と言い俺を引っ張るお二方。
その時、俺は
(まてまて!本当に呼び出されることはしてないぞ!?しかもなんで能力者の集まりの中に行かなきゃ行けないんだ?)
「ってゆーか引っ張るな歩きずらいわ!」
「だってこうしないと錬は逃げちゃうもん。」
「そうそう、大人しく今は引っ張られとけぇ。」
(くそー、考えがばれてやがる・・・)
仕方ない、このまま流れに身を任せるか。
と諦めながら、長く一緒の時間を過ごして考えがバレバレになってしまう二人に引っ張られながら歩いていった。
(けど、どっかで聞いたことあったな。スピーカーの声・・・)