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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

作者: 光線
掲載日:2025/12/10

僕は脳が好きだ。


理科の授業で学んだ人体。

その中で僕は脳に惹かれた。


淡い桃色とひだの造形が僕の美的感覚と性的欲求を刺激する。

教科書の人体の図を見てうっとりとする。


僕の脳が、脳に惚れてしまった。

恋愛脳ではなく、脳恋愛だ。


恍惚とした頭で考える。

脳みそが生で見れたら…触れたら…

そんな衝動が毎日毎日毎日湧いてくる。



そんな思春期のある日のことだった。


「うわぁ…何?…猫?…グロッ!」


下校中そんな声がした。


見てみると、頭蓋骨が割れた猫の死骸があった。



大人や同年代の人が可哀想にと同情してる中、僕だけが別の感情に支配された。




興奮。

僕は猫の脳みその桃色に完全に見とれてしまった。




柔らかな曲線を帯びたそれは美しい。


気づくと僕はそれに手を伸ばしていた。


群衆はわっ…と軽く悲鳴を上げて戦慄していた。



僕はそんなことも気にせずぐちゃぐちゃと猫の脳みそを触る。


五感を支配するピンク。



呼吸が荒くなって、頬が紅潮している。

幸福感にくらくらする。



けれど、周りの冷たい視線が僕を異常者にした。


冷たい目線と反比例して脳が僕を柔らかく包み込んでいた。


うっとりする。

だけど人の声に気が散って集中できない。



僕は脳を優しく掴んで持ち出し、どよめく群衆から逃げ出した。



それから僕は走った。

人が居ない廃墟についた。

静かで脳に集中できそうだ。


僕は脳を隅から隅まで、舐めるように見た。

感動で指が震える。


脳……。

果実のようなつやつやとした輝きに僕は目と心を奪われた。


その震えた指で脳をしっかり掴んで

キスをした。


唇が脳に触れた。



下腹部がなかなか収まらない。

しまいには脳みそで自慰をしてみた。

興奮で悶えながら僕は僕を慰めた。




甘美的で、優雅で夢のようなひとときだった。




僕は数日経ってもそのことが忘れられなかった。




また…また…会えないかな…脳。




ある静かな朝。通学路。

猫の声が聞こえた。

僕はその瞬間、脳に脳を支配された。





僕は気持ちの高ぶりを抑えられなかった。

手こずりながら筆箱の中身からコンパスを取り出し握りしめた。





僕は脳が大好きだ。


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― 新着の感想 ―
カニ味噌や人体模型とかで気を紛らわす事ができませんでしたかあ。 なんともいえない衝撃と引力のある作品でした。
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