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第2話 オタクに優しいギャルのキミを、無垢さもピュアさもゼロのオレが、経験済みにするお話(前)

まずはBSSな視点からはじまります!さあ皆さん!脳を壊す準備はよろしいでござんすか?(^ω^)

 僕は小川碧斗。ごく普通の大学生のつもりだ。最近はオタサーの活動で充実した日々を送っていると思う。幼馴染のニコも大学に入ってからは、少し周りと打ち解けるようになった。小さいころから引っ込み思案で口下手で、なのに美人なものだから周りの女子に嫌われて可哀そうだった。男の子のことも少し怖がっていて高校までは僕くらいとしか話せる人がいなかった。だから僕がこの先も守ってあげないといけない。


「ふぅ。今日は休みだしアキバ行こうかな。ニコも誘おっと!」


 僕は隣の氷室家の呼び鈴を鳴らした。するとニコのお母さんが出てきた。


「あらあら碧斗君。どうしたの?」


「ニコといっしょにアキバに行こうと思って」


「そうなの。あらぁ。いつもあの子のことありがとうねぇ。でも残念ねぇ。あの子昨日からまだ帰ってないのよ」


 お母さんが言ったことに僕は驚いてしまった。


「え?!どういうことですか?!ニコは飲み会から先に帰ったはずなんですけど?!」


「あら?でもあの子からお友達の家に泊まるって連絡きてたわよ。正直嬉しいわ。あの子にもお泊りできるお友達が出来たのね」


 僕はさらに驚いた。ニコに友達なんていないはずだ。大学ではいつも僕と一緒だし、サークル活動でも一緒だが、女の子のお友達が出来た様子は見たことがない。オタサーにも女子はいるけど、例によって美貌故に嫌われてしまって、オタサーの姫なんて蔑むように噂されているくらいなのだ。友達なんているわけない。


「あの子は今日は夜に帰ってくるってさっき連絡があったわ。お友達遊ぶみたいよ。いいわね。ショッピングかしら?スイーツ巡り?早くお友達のお話が聞きたいわね~」


 ニコはまだ帰っていない。そのことにひどく焦燥感を覚える自分がいる。けどお母さん相手に嘘の連絡を送るような子ではない。仕方がないので僕は家に帰った。


「お友達と遊んでるんだって?おばさんから聞いたよ。今度紹介してねっと」


 僕はニコにアプリでメッセージを送った。既読がすぐについた。返事がすぐに来るだろう。と思ったのだが、何時間待っても返事は来なかった。僕はゲームをしながら待っていたけど夕方になってもまだ返事は来なかった。


「お友達と楽しく遊んでるのかな?ならいいけど」


 そして日が沈んで隣の家の門が開く音が聞こえた。僕が部屋から見ると、ニコが帰ってきていた。


「おーいニコー」


 僕は窓を開けて彼女に向かって手を振る。ニコは僕に気がついて振り向いた。そのどこかぽけーっと呆けた顔には不思議な色気があった。でも僕と視線が合うと、目を見開いて突然ぽろぽろと涙を流し始めた。そしてそのまま家に入ってしまった。


「え?なんで泣いてるんだ?!ニコ?おーいニコ?!」


 僕は彼女の部屋に向かって呼びかける。だけどいつもと違って返事はない。スマホで電話をかけてみるが、出てくれない。そしてアプリにメッセージが入ってきた。


ニコ:疲れたから、放っておいて。


「そんな放っておけないって!」


 僕はニコの部屋に向かって呼びかけるが返事はない。またメッセージがアプリに入った。


ニコ:近所迷惑だからやめて。もう寝るから。放っておいて。


 僕は愕然とした。ニコの明確な拒絶の意思を初めて感じた。いったいなにがあったんだ?僕は途方に暮れるしかなかった。














 結局夕方までニコとダラダラとカラオケとセックスだけをしていた。個人的に一番楽しかったのは、全裸のニコを立たせて、マイクだけ持たせて歌わせたことかな。羞恥に頬を染めつつも、可愛らしく振付通りに踊るニコにエモエロさを覚えたマジで弾けた。即ハメ余裕。そして流石に二泊はあかんだろと思いホテルを出て喫茶店で一緒にご飯を食べた。二人ともひたすら歌ってセックスしてしかしてないからお腹が減っていた。周りがコーヒーしか飲んでないのに俺らだけガチのランチメニュー頼んでいるのはきっとシュールだったに違いない。


「パパ活はやめた方が良い。危ないよ」


「でもあたしはこうしないと学費払って一人暮らしするのが続けられないから」


「だったら俺の家に来いよ!家賃はとらない」


「代わりにヤらせろってこと?」


「違う!俺はお前のパパたちとは違う!そんなの求めたりしない!純粋に助けてやりたいんだ!」


「そんなこと言ってくれる男の子初めて…わかった…あなたのお世話になる。あなたって本当に優しいのね…」


 喫茶店のがっつり系メニューって意外にうまいから侮れないよね。ところで近くの席にいる。優しいだけが取柄そうなちょっと斜に構えてそうな男子と、シルバーピンクの髪色した地雷系ファッションの美少女、キャンパスで見たことある気がする。二人は寄り添い合いながらきさっ店を出ていった。でもそんなことより今は飯だ。


「おいしい。ナポリタン。好き」


 ニコはナポリタンを控えめな所作で食べている。そういう様子はとても可愛らしい。周りにはこの子を見て鼻の下伸ばしているおとこが幾人かいた。だからこそさっきまでこの女の子が俺の腕の中で喘いでいたことに優越感を覚える。だけどこれからどうすればいいんだろう。食後のコーヒーを飲みながら俺は考え込んでいた。このままこの子をリリースするのは俺の仁義というか美学に反する。今までは経験のある子ばかりとワンナイトを楽しんできたのだが、ここに来てまさかのヴァージンという爆弾を引いてしまった。さすがに初めての男にやり捨てされた今後の恋愛に支障が出るレベルで認知が歪むだろう。できるだけいい思い出を作って円満に別れたい。そんなことを思っていたその時だ。ニコが神妙な顔で口を開いた。


「令司くん。…今日のことは…忘れてください…」


「え?忘れる?」


 なんか向こうから関係の解消というか、なかったことにしたいみたいなことを言いだしてきた。俺は顔には出さないけどちょっとムッと思った。それって俺のセックスが下手ってこと?そんなこと言われたら立ち直れないんだけど。


「…わたし…今日。楽しかった。すごく。今までで。一番。楽しかった」


 楽しかったのに、なかったことにしたい理由がよくわからない。


「えっとあれかな。世間体的な感じかな?俺別に言いふらしたりはしないよ」


 この子はオタサーでは人気がある姫だし、俺みたいなやつと寝たことはやっぱりイメージによくないんだろうか?ニコは首を振った。


「ちがうの。私。周りに。嘘ついて。恋愛。興味ないって。でも。今日。楽しかった。…気持ちよかった…」


 ちょっと男心にホッとした。セックスが良くなかったとかではないらしい。


「嘘。ついちゃった。幼馴染に。ずっといっしょ。だった。でも嘘ついちゃった。あなたと一緒にいたかったから…。アオトに嘘ついた。初めてついちゃった」


 アオトって誰やねん。だけど会話のニュアンスからすると大事な男っぽい。幼馴染ってことは小さい頃から一緒にいる。それはそれなりに情があるってことなのだろう。やっぱり酒に酔ってヤっちゃうのは駄目だな。相手のことよくしりもしないまま関係を結べばどこかでほころびができるのだろう。


「ごめんなさい。さようなら!」


 ニコは立ち上がって店の外へと早足で出て行ってしまった。一瞬追いかけようと思ったけど、特に語る言葉がなくて足は動かなかった。強いて言うなら、この先俺が彼女とセックスする機会がないってことと。それ以上に結局は誰かに抱かれてしまうんだろうなって思うとわりと凹む。


「はぁ…。もう絶対酒やめよう。マジでやめよう。ほんとあかんわ」


 俺は立ち上がりお会計を済ませて部屋に帰ることにした。そして部屋に帰って、シャワーを浴びてリビングに戻るとスマホがうるさく鳴っていた。画面には知らん番号が表示されていた。


「よう令司!」


「あ、はい。何か御用ですか?」


 相手が誰だかわからないので、敬語を使った。


「なんで敬語やねん。これから渋谷で飲み会するんよ。広告研究会の飲み会!ほら!ミスコンの主催サークル!」


 相手が長くしゃべったので、やっと声の主がわかった。あのオシャボくんだ。いつの間に連絡先交換したんだ?まあいいけど。


「俺。ぶっちゃけ今酒断ちしたいんだよね。また今度誘ってよ」


「待て待て待て!俺のこと助けてくれよ!東野さんとはデートの予定決まったけどさ!もっと上の女子とか狙ってみたいじゃん!お前がいてくれたらきっとうまくいく気がするんだよ!頼むよ!俺の彼女のづくりに協力してくれ!」


 オシャボ君はまだ童貞なのに果敢に女の子を同時並行攻略しようとしているらしい。こんな不道徳的で不誠実なやり方!俺は気に入らないな!だけどその積極性に俺はとても感心した。


「わかったいいよー。その代わり学食おごれよ。ラーメンでもいい」


「やった!マジで感謝!さんくーべりーまっちまっち!じゃあ渋谷駅で待ち合わせな。待ってるぜ」


 そして電話は切れた。俺はすぐに着替えて渋谷駅に向かった。そしてオシャボ君と合流して飲み会に参加した。そしてとりあえず生!の精神でビールを飲んで。そこから先の記憶はない。気がついたらまた裸だった。そしてギラギラした内装。間違いなく渋谷の円山町のホテル!


「う、うーん。あ♡レイジおはよ」


 金髪に染めた派手な顔立ちの美人ギャルさんが俺の隣にいた。彼女は俺の胸の上に乗って来て、キスしてきた。きのうもおたのしみでしたね!俺は再び頭痛が痛いのであった。

ニコちゃんにBSSして脳が壊れた人は★を入れてください。

オタクに優しいギャルちゃんが経験済みになって泣いた人はブックマークを入れてください。

NTRに興奮した人はいいねしまくろう!

(・ω・)ではまた次回お会いしましょう

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>そして流石に二泊は赤んだろ あかん
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