りくの夏休み その始まり
登場人物紹介
りく男の子10歳。小学4年生
おとなしめの性格だけど興味が湧いたものにどんどん向かっていく冒険家気質な男の子
小4の夏休み初めに引っ越して1人寂しい夏休みを送っている。泣き虫でぬいぐるみを手放せないでいる面もあるが人を思いやることが出来る優しい子。
みう女の子10歳。
常に楽しいことを探していて遊ぶのが大好き。
飴玉を常に携帯しており飴の味で占いをするのにハマっている。無邪気でいつもニコニコしていて愛くるしいがどことなくその年齢には見合わない雰囲気を漂わす事がある。
軽度のアドリブや語尾、セリフの言い回しは支障がきたさない程度ならOK
可能ならば作者名とリンクを見えるところに貼っておいてください。借りますなどの報告はいりませんがしてくれると嬉しいです!自作発言はもちろんしないでください!
ないとは思いますが投げ銭以外の商業目的の利用はしないでください。ていうかするなら私にもください!それならおけ!
では楽しんで!
M「これはりくとみうが初めて出会った時の物語。りくは大好きなぬいぐるみと一緒に新しく引っ越してきた町を探検している途中、お手洗いに行きたくなって公園まで来ていた。そして用を済ませ汚れないように公園のベンチに置いていたぬいぐるみを迎えに行こうとした時、りくの目に飛び込んできたのは自分のぬいぐるみで遊ぶ女の子の姿だった」
りく「ねぇ…」
みう(遊びに夢中になって気づいてない)
りく「ねぇ……ねぇってば……」
みう「……あれ?どうしたの?」
りく「…………」
みう「あ、これあなたの?」
りく「うん……(うなずく)」
みう「はい!」
(みう、ぬいぐるみを渡す)
りく「………(警戒しながらぬいぐるみを貰う)」
みう「そんな泣きそうな顔しないで!この子が寂しそうにしてたから一緒に遊んでただけだよ!」
りく「あ、ありがとう…」
みう「ううん!大事だったらこんな所に1人にしちゃダメだよ?」
りく「お手洗い行きたくて……この子汚したくなかったから」
みう「そっか!優しいんだね!あ、そうだ!あなた名前なんて言うの?」
りく「え、……僕?僕は……りくだヨ…」
みう「りく君ね!よろしく!」
りく「え、よろしくって」
みう「一緒に遊ぼ〜!!!!!!」
M「みうの元気いっぱいな性格に少し戸惑いながらもりくは久しぶりに誰かと遊ぶのが楽かった。一緒に町を駆け回り笑って汗を流しているうちにりくはすぐに心を開くことになっていった」
みう「そのぬいぐるみすっごく可愛いね!」
りく「え、あ、うん!でしょ!家の中を探検してたら押し入れにあってねちょっとホコリ被ってたけど綺麗にして持ってきたの!」
みう「そうなんだ!もふもふで可愛いふふふっ!あ、もしかしてこの子と一緒に寝てたりして」
りく「え……うん……」
みう「やっぱり!りくくんかぁわいい!」
りく「そ、そんなことないよ!普通だよ!」
みう「あ、そうだ次はあそこ行こう!ちょうどいい時間にもなってきたし!」
りく「え?どこ行くの?」
みう「ちょっとね!りくくんに見せたいものがあるの!私のとっておきの場所だよ!」
りく「何それ!」
みう「えへへ〜行ってみてからのお楽しみ!」
りく「うん!わかった!楽しみにしてる!」
みう「それとキーちゃんにも見せてあげたいしね!」
りく「え?あ……ぬいぐるみの名前……名前言ったけ…?ねぇ!」
みう「ほら!早く行かないと!間に合わなくなっちゃう!急いで!」
りく「あっちょっと……ちょっと待ってよ!!」
M「みうのあとを必死に追いかけていくりく。みうのとっておきの場所とはなんだろう。そんなワクワクを背負いながらみうを追いかけて行くうちにぬいぐるみの疑問はりくの頭から離れていった」
りく「はぁ……はぁ……早いよっ……みうちゃん……!」
みう「りくくんが遅いんだよ〜!はやくはやく!時間が無くなっちゃう!」
りく「ま、待ってよー!」
みう「よいしょっと……ひひっ着いた〜!」
りく「はぁ……はぁ……やっと……止まって……くれた……」
みう「ふふふっはい!」(手を差し出す)
りく「……う?」
みう「手出して!……ほら早く!」
りく「え、あ、うん!」
みう「せーの!」
りく「(みうに手を引かれて段差を登る)」
みう「はぁあ〜!やっと着いたね!」
りく「フゥ…なんで……ここまで来たの?」
みう「暗くなる前に来たかったの!ここの景色ねすごーくお気に入りなんだ!」
りく「え?あ……うわぁぁぁ……!!」
みう「ね!綺麗でしょ!」
りく「うん!すごく!!」
みう「これをね、りくくんに見せたかったんだ」
りく「ありがとう…みうちゃん」
みう「ううん!へへっこの町、好きになった?」
りく「うん!今日はありがとう!すごく楽しかったよ!」
みう「どういたしまして!あ、そうだ!」
りく「ん?どしたの?」
みう(背中のリュックを下ろして何かを探る)「ちょっと待ってね〜んん〜よいっと……あった!」
りく「ん?」
みう「じゃじゃーん!」
りく「え、なにこれ?飴玉?」
みう「うんそうだよ!飴玉!でもねこれただの飴玉じゃないの!これはね!舐めるまで味がわかんないんだけど舐めたあとの味で占いができるんだよ!」
りく「何それ!!すごい!」
みう「へへーん!そうでしょ!!はい!どれか選んで!おひとつどーぞー!」
りく「くれるの!?やった!ありがとう!ん〜っとーじゃあーこれ!1番美味しそう!」
みう「どーぞどーぞ!早く舐めて見て!!」
りく「うん!しゅっと……いただきます!ハム!む〜……うむうむ……ヴェェぇ!!美味しくない!美味しくないよ!みうちゃん!!」
みう「わぁ!すごいよ!りくくん!美味しくない味なんてなかなか出ないよ!」
りく「嬉しくないよ!」
みう「そんな事言わないで?美味しくない味はすごーく珍しいからね!すごーく運がいいんだよ!!だからりくくんきっといい事あるよ!!」
りく「そう…なの?」
みう「うん!だからすごーく嬉しいんだよ!ね!」
りく「そっか……にひっありがとう!みうちゃん!」
みう「いいえ!」
M「みうは変わった飴玉をいつも持ち歩いている。それは占いができる不思議な飴玉。みうはこれを毎日舐めて今日の運勢を占っている。りくは美味しくない飴玉を引いてしまったがそれはおみくじで言う大吉らしい。そんな運のいい飴玉を舐めながら2人は夕焼けに染まる町を見ていた。そしてしばらくするとりくがふとしたように口を開く」
りく「あ、そういえばみうちゃんはこの町に住んでるの?僕はね最近引っ越して来たんだ!だからもしかしたら同じ小学校かも!」
(みう儚げに雰囲気が変わる)
みう「うん……そうだよ」
M(みうの表情が初めて落ち着いたように見えた。笑顔がなくなったわけではないけれど、どこかその表情は儚く消えてしまいそうだった。町を照らす夕日はその笑顔も赤く染めてその姿をより一層、虚ろにしていた)
りく「みう……ちゃん?」
みう「ん?どうしたの?」
りく「え、あの…ぼーっとしてたから」
みう「え?」(我に返る)
りく「大丈夫かなって」
(みうの雰囲気が元に戻る)
みう「……にひひっ大丈夫だよ!私ねここの景色凄ーく大好きだから見とれちゃってた!」
りく「そうなんだ」
みう「うん!あ、でもねここの景色 朝のお日様が登って来る時の方がもっともっと綺麗なの!!だからね今度は朝に来よう??!!」
りく「え、朝!?ダメだよ、そんな時間に外に出たら……ママに怒られちゃう」
みう「それは、さ、ほら!見つからないように!ね!」
りく「えぇ……」
みう「あ、ほら!早く帰らないと暗くなっちゃう!」
りく「え、もう帰るの!?さっき来たばっかじゃん!」
みう「だってほら」
M「みうは時計を指さした。夕日で染まる時計は6の数字をとっくに通り越してまた1つ時を刻んでいく」
りく「ほんとだ!いつの間に!」
みう「気づいてなかったの?」
りく「全然!!早く帰らなきゃ!あ、みうちゃんは大丈夫なの?」
みう「私?あぁ…うん!もうちょっとなら大丈夫!だからりくくんのお家まで着いてくね!」
りく「え!?なんで!?」
みう「1人じゃ危ないでしょ?それにまだ遊びたいの!」
りく「みうちゃんだって」
みう「ほら!早くしないと日が暮れちゃうよ〜!」
りく「あ、待って!」
M「なかなかに強引な提案をするみうだったが、りくが口を開く前にみうはりくの手を引いていた。りくは少し不満げだったがそれ以上は追求することも無くみうの元気な足取りに着いて行った」
みう「ふんふんふふーん!今日は楽しかったなァ!!久しぶりにこんなに遊んだ!町の景色も見れたし大満足!」
りく「……」
みう「ねぇりくくん!」
りく「なに…かな?」
みう「私ね……」
りく「?」
みう「もっと遊びたい!まだまだ足りないの!もっと走って探検して夏を感じて、この夏休みを宝物にしたい!だからね!」
M「りくは呆気に取られていた。みうの言葉に少し警戒していだからだ。でもその警戒がアホらしくなるくらいの満面の笑みでみうはこちらを見て口を開いた」
みう「明日も一緒に遊ぼーー!!!!」
M「これはりくとみうの不思議な夏休み。
遊んで、笑って、……、そんな夏休みを謳歌する二人の不思議な物語が……夏休みが始まる」
━━━━━━ 間 ━━━━━━
(りく目を覚ます)
りく「うぅ……ふぅ……ふわぁ〜……ん…」
━━━━━━ 間 ━━━━━━
りく「朝……?あ、昨日……家に帰ったら疲れてそのまま寝ちゃったんだ」
━━━━━━ 間 ━━━━━━
りく「って、まだ5時にもなってない……」
━━━━━━ 間 ━━━━━━
みう(回想)「朝のお日様が登って来る時の方がもっともっと綺麗なの!だからね!」
りく「うぅ……昨日みうちゃんが言ってたこと……ママとパパ、起きてこないよね……?う〜よいしょっと」
M「りくはパパとママに気づかれないように家を出ると扉を閉めて一気に走り出した。
普段はダメと言われてることはやらないりくだが今回は何故か胸の高鳴りが止まらなくなってりくの足を動かしていた」
りく「はぁ……はぁ……なんだろう……わかんないけど……昨日みうちゃんが言ってた朝日が……すごく……見たい!はぁ……はぁ……ん…!よっとっと…!はぁ……はぁ……早く……しないと……はぁ……時間になっちゃう……!だぁ……!!はぁはぁ…えっと……この道を……確か……こっち!!あぁはぁ……はぁ……っと……はぁはぁ……この道だ……」
M「りくは昨日の記憶を頼りにみうと一緒に夕焼けに染まる町を見た場所へ向かっていた」
りく「よいしょっと……はぁはぁ……何とか……間に合った……」
みう「あ、りくくん!」
りく「うぁ!」
M「息を切らしながら昨日の場所にたどり着いたりくにまだ記憶に新しい声が聞こえた」
りく「な、なんでいるの!?」
みう「へへっだってここの景色大好きなんだもん」
りく「もしかして毎日見に来てるの?」
みう「そんなことないよ!時々だよ!時々!そんなこと寄りさ昨日ママに怒られちゃうって言ってたのに次の日に来るなんてよっぽどこの景色が気に入ったのかな!?」
りく「……なんかわかんないけど……見に行かなきゃダメだって思ったんだ……ごめん……よくわかんない」
みう(笑いながら)「何それ」
(笑ったあと景色を見るりく)
りく「えへへ…ん、あ、わぁぁあああ」
みう「ふふふっすごいでしょ〜?」
りく「うん!すごく!!すごい綺麗!!」
みう「ねぇ!りくくん!」
りく「え?はっ……!!」
M「その時りくは不思議な感覚に陥った。まるで世界が自分の中に入ってくるような。世界が回っているような。そして思わず瞬きをする。次の瞬間りくの体は地面を見失い強風がりくを襲った。否、りくは風の中を泳いでいた。飛んでいるのだ」
りく「え、あ、い、うぁああああああああぁぁぁ!何!?これ!!い、いやぁぁぁあああ!!ああわやわやあらわあやわあわわ!落ちる!落ちる!!落ちるぅうううう!!」
M「りくは突然の出来事に理解が出来なかった。当然といえば当然だろう。さっきまで地面があるのが当たり前だったはずなのに今はその当たり前がなくなってしまったのだから」
りく「はぁ…!うぁ!!あぁあ!!死ぬ…!!死んじゃう!ギヤァァァああああああああぁぁぁ!」
M「思考が停止し何も考えられず今起きている出来事が整理できない。しかし、なおもりくの体は空を流れる。このあまりにも意味不明な状況に思わずりくは」
みう(被せる)「りくくん!!」
りく「うわぁああああああああぁぁぁ!!……はぁ……!はぁ……!あ、あれ……?こ、ここは……」
みう(びっくりしてる)「あぁ…あぁ…」
りく「あぁ…もといた場所……ぁ…みうちゃん……」
みう「もう!!びっくりしたじゃんか!!急に叫ばないでよ!」
りく「い!?ご、ごめんね!ごめんね!あぁ…ぁ…でも……怖かったよぉぉぉぉ!うァァァァァん!!」
みう「え、え?なんで!?なんで泣いてるの??」
りく「泣いてないよ!」
みう「いや思いっきり泣いてるよ!!」
りく「泣いてないよ!!」
みう「えぇぇぇええぇぇぇえ」
M「りくはさっき起きた不可解な現象を鮮明に覚えている。が、なぜ自分があんな状況下に置かれたのかまるで分からなかった。みうに話してもみうは不思議そうな顔をして心配してくれるだけ。りくはさっきの出来事を現実だと思っているがみうはまるで良くない病気にかかってしまったとそんな風に感じているのだろう。そんなことも横目に太陽はすっかり顔を出していた」
りく「あ、行けない!もうこんな時間!早く帰らないとパパとママが起きちゃう!こんな時間から外出てたなんてバレたら怒られちゃうよ!」
みう「あ、じゃぁちょっと待って!」
りく「ん?」
M「みうはりくを呼び止めるとポケットの中をさぐりだした。中から出てきたのは」
みう「はい!これ!」
りく「うん?あ、飴玉!またくれるの?」
みう「うん!はいどうぞ!」
りく「ありがとう!みうちゃんはまだ帰らないの?」
みう「うん私はもうちょっとここにいようかな」
りく「わかった!気をつけてね!」
みう「うん!ありがとう!あ、約束覚えてる?」
りく「うん?あぁ、お昼の1時に昨日の公園!」
みう「うん!待ってるね!」
りく「わかった!じゃぁまた後でね!」
みう「ばいばーい」
りく「えへへっなんだかワクワクする!それにポカポカする!みうちゃんといるとなんか楽しい!なんだろう……?この気持ち……」
M「りくは今年の夏休みはきっとつまらないものだろうと思っていた。一緒に遊ぶ友達もいないし町の探検もしてしまえばそのあとは退屈が待っている。けれどそれは1人の少女の存在によって覆された。少女……みうはりくを未知へと連れ出し、新しい夏を見せてくれる。きっとこれからも……。この夏休みはりくにとって忘れられない物語になるはず。
はずだった……。」




