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朝の5時ーー
「早く起きすぎた」
今日は仕事が無い日なので、二度寝に走り込むことにした。
朝は冬のように寒く感じるこの頃、この時間ではそれは倍に感じるもので……。
とにかく無限は毛布に体を包めた瞬間、身体中が震える。
ーーただ、早々に眠りにつけるわけではないので、邪念がただ眠りたいだけの自分を邪魔する。
明日の事、昨日の事……1日1日が濃すぎて、一週間前の事すら頭から離れずに、今悶々と眠ろう眠ろうと、苦戦を強いている。
思った
しかし何故、自分は眠りに執着するのだろうと……。
まあ、いつも通りで良いじゃないか。
半分目蓋が重い状態で、無限はその場から崩れるように起き上がる。
眠かったけど……眠かったけどもこう、伸び……る。
骨が折れた。
そのくらい大袈裟に身体中が軋む。
なるほどこれが原因かと、独り。広い部屋で独り納得する。
「折角だし、何かやるか」
そう言う言葉と共に、無限が歩み寄ったのは、資料棚だった。
壮観とまでは言わないが、その資料棚は壁の一部の殆どを占領していた。
「やっぱり“壮観”だ」
そんなことを零して無限は資料を一部一部取り、整理を始めた。
いつかやる仕事だ。だからこそと、無限はその一部一部を整理していく。
ただそれだけ
それだけの単純作業だったが、それが終わる頃には、丁度朝食の時間になっていた