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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

液晶破壊でデスゲーム崩壊

作者: このさく

ここはどこだ。

俺は椅子に座っていた。

出入り口は見当たらない。

他に十人の同じ高校の生服を着た男女がいた。

俺を含むこの場にいる全員が腕に青い腕時計モドキを巻いていた。

壁にディスプレイが付けてあり画面には変な面を被った人がいきなりこんなことを言い出した。


「ようこそ。君たちのことを外じゃ誰も探しちゃくれない。警察にも手を回してあ………………

ここで映像は途切れた。

なぜなら俺が椅子をディスプレイに向かって投げたからだ。


「キャーーーー」

甲高い悲鳴を女子①があげた。


みんな怯えて化け物でも見るような目線を俺に向けた。


「あんたこういうデスゲーム物の鉄則知らないの。登場人物の半分以上が死んで、それでも主人公は生き残って、とにかく貴重な情報源をどうして壊したの」


責めるような口調で、女子①の友人らしい女子②が言った。


「決まっているだろ面白くないからだ。こんな事をしでかしたた犯人は俺たちをビビらせたいのさ。だがビビっている必要もない。まずこんな所に連れてきた犯人が最もして欲しくない行動はなんだと思う。答えてみろ」

そう誰かの思い通りレールの敷かれた道をそれもこんな訳わかんない野郎の敷いたレールに乗っていたくもない。


つまり【何もしない】が正解さ。


さあこの答えをみんなに言うか。


「この壁を全員でぶち壊して逃げられること」


女子③が言った。


「そう何もしないことそれが一番有意義だ。イマキミナンテイッタ」


壁をぶち壊すか。

十人も若い男女がいれば可能かもな。

でも道具もなしにどうやって壁を壊せばいいんだろうか。


「テレビの奥にドリルと、あとくわとかチェーンソーとか、壁を壊すのに役立ちそうな道具が偶然たくさん入っていました」


男子①がそう、うわずった声でみんなに報告した。


「でかした。お前なんて名前だ。俺は総某光士だ」

俺は男子①に名前を聞いた


「オレはなあ空梨登だ。よろしくなっ」

なーるほど男子①はカラナシノボルっと。

とりあえずくわを壁に叩きつける。


一回じゃ何も起きない。


だけど何回もトライすれば必ず道は開ける。


なに諦めることが一番有意義なんじゃないのかって、誰だよそんな意味不明な論理かました奴は、えっ俺。バレタカ。


「私も手伝うよ。ソウボウ」

女子②がそう言いながら壁に椅子をたたき始める。

パイプ椅子は頑丈だな。


カラナシがドリルで壁に小さな穴を開けた。


「随分ボロいな。この部屋」

俺はそう言いながらその穴にくわを突っ込んで穴を広げる。


「火事場のバカ力って奴じゃないかな」

女子②の意見を聞いてなるほどと思った。


「意外と突貫で建てられた建物なのかもね」

女子③の意見も一理有ると思った。


「さーてご開帳だな」

カラナシの言葉とともに壁が崩れ人一人が通れる穴が出来た。


「きゃーー」

壁の先も全く同じ構造の部屋で十一人の俺たちとは違う学校の制服を着た男女がいた。

今度は赤い腕時計モドキをしている。


「お前等一体何者だ。僕たちをこんな所に連れ去って、一体何が狙いだ」

丸い眼鏡をかけたいかにも委員長って感じの男が少しビビりながら言った。


「私は加藤奈々 多分あんた達と一緒でここに閉じこめられた。そこで壁を壊してここから逃げる作戦を実行中なの。ほらあんた達も手伝って」

なーるへそ女子②はカトウって名前だったんだ。


そう言えばみんなの名前カトウとカラナシしか知らないな。でもそんなことより壁を割る方が建設的か。


こっちのディスプレイも壊してっと。


「おい、道具やるから壊すの手伝え」

そういってくわを二つ放り投げ自分はチェンソーに持ち変える。

そしてエンジン始動させたはいいものの、やっぱりドリルにしよっと。


こんどは二度目だからか、かなり楽にぶっ壊せた。その先は通路のようだ。


「おし、お前等逃げるぞ」

21人の同志に逃げ道が出来たことを伝える。


「おい何やってんだ」


しかし一人も来ない。

どうしたことかと思ってみんなの元に行く。

すると、一番最初の部屋に二十二人も集まっていた。

少し狭いな。

すると、カラナシがチェーンソーからガソリンを抜いて床に垂らしいた。


「あっ ソウボウ今から火を付けようと思うんだけど」


カラナシの言葉に絶句していると丸眼鏡がこう言った。


「確か奴は僕らに殺人を犯させたかった様ですが殺人の次に重い犯罪である放火で仕返しするとはさすがです」


へー放火って殺人の次に重いんだ。


ボッ

火がつく。


この時俺達はこれが夢だとでも思っていたんだろう。

だけど、この時俺達は俺達のしでかした事の大きさに気がついていなかったんだ。


「速く逃げるぞ」

俺は走った。

それは俺の生涯で最速だった。


誰かがキエーと奇声を上げる。


俺も負けじと奇声を上げた。



そして気がつくこの奇声が勝利の雄叫びだということに


エレベータと階段が見えた。


「エレベーターと階段どっちを選ぶ」


「「「「「階段」」」」」

満場一致だ。


「上と下どっち」

「あそこにB2ってかいてあるから上だ」

「了解」

「イエッサー」

「ホイサー」

「ファイヤー」

満場一致、階段を登る。


「スクリンプラーも火災報知器も無かったね」

「何しろ突貫工事だからね」

今の女子③の言葉なにか引っかかる。

なぜ女子③は突貫工事だと知っているんだ?

もしや女子③は黒幕側の人間なのか?


「着いたぞ一階だ」

「ちょっと待って私たちだけだったのかな。閉じこめられていたの」

カトウが足を止めて言った言葉の意味に気がついた。


俺達が罪もない人間を殺したかもしれない、それも十一人単位で。

「じゃあオレが火をつけようって言ったとき誰か止めろよな。止めなかったお前等も同罪だぞ」

開き直るカラナシに誰も何も言えなかった。


「きっと私たち二組だけですよ」

「みんなとりあえず外出ない」

そう言って一人が先に外に出た。


みんなぞろぞろ付いていった。


「ニィシィロヤァトォニィシィロヤァトォニ全員居るね」

ここは近所の駅前の最近工事していたビルだった。


俺はスマホを取り出して119に通報した。


「なにスマホいじってんのよこの非常事態に」

カトウになぜか怒られた。


「もしもし消防ですか○○駅前のビルの地下で火災が起こりました。脱出して電話を掛けています」




後の調査で解ったことだがこの火災で死傷者はゼロ。事件の首謀者は子供を誘拐して焼死させようとした罪で逮捕された。

俺達は奇跡の脱出を遂げた二十人として祭り上げられたとさ。


めでたしめでたし



追記 女子③なる人物は我が学校には存在しておらず。消防署に通報している途中に二人蒸発した。


おまけ

女子③目線


『ここはどこだ』って呆けた面するのも楽じゃないわね。

まあ大金のためならしょうがない。


他に十人の同じ高校の生服を着た男女がいた。

そして、この場にいる全員が腕に青いバングルをしていた。


このバングルはゲームの肝。全員からイケニエに選ばれるとバングルから毒が出て死ぬ。

アイツが壁の液晶画面で変な面をつけて予定通りの言葉を言った。


「ようこそ。君たちのことを外じゃ誰も探しちゃくれない。警察にも手を回してあ………………


ここで映像は途切れた。

なぜなら、一人の男が椅子を液晶画面に向かって投げたからだ。


「キャーーーー」

甲高い悲鳴を女の子があげた。


それも当然だろう。こんな予想外の事されたら困る。

というかルールを説明できないなんて予想外なんだけど。

こいつ液晶クラッシャーっていう名前の妖怪なんじゃないの。


「あんたこういうデスゲーム物の鉄則知らないの。登場人物の半分以上が死んで、それでも主人公は生き残って、とにかく貴重な情報源をどうして壊したの」


責めるような口調でさっきとは別のリボンを付けた女の子が言った。


だいぶ動揺してる。こういう子ばっかならいいのに。


「決まっているだろ面白くないからだ。こんな事をしでかしたた犯人は俺たちをビビらせたいのさ。だがビビっている必要もない。まずこんな所に連れてきた犯人が最もして欲しくない行動はなんだと思う。答えてみろ」


えっと困ること。つまり最大の想定外。それって全員で一致団結してここから脱出されることだよね。


「この壁を全員でぶち壊して逃げられること」

なんで言っちゃうの、私。


「そう何もしないことそれが一番有意義だ。イマキミナンテイッタ」


落ち着け道具もなしに壁を壊せるとは思えない。


「テレビの奥にドリルと、あとくわとかチェーンソーとか、壁を壊すのに役立ちそうな道具が偶然たくさん入っていました」

別の男がそううわずった声で言った。


それ凶器用に中盤たるんできたら使う予定だったんだよ。


「でかした。お前なんて名前だ。俺は総某光士だ」


へー、妖怪液晶クラッシャーはソウボウって名前だったんだ。


「オレはなあ空梨登だ。よろしくなっ」


どうする妖怪液晶クラッシャーとカラナシがくわとチェーンソーで壁を壊しだしたぞ。

ここで止めたら黒幕の手先だってばれる。だから何も出来ない。私は、なんて無力なんだろう。


「私も手伝うよ。ソウボウ」

妖怪の仲間が増えた。


パイプ椅子使いのリボンの女だ。

状況が刻一刻と悪くなる。

あのパイプ椅子やけに頑丈だな。


そうか、あの妖怪が液晶を壊したことでみんなの意識を疑心暗鬼とか以前の状態に持ち込まれたのか。


カラナシがドリルで壁に小さな穴を開けた。


「随分ボロいな。この部屋」

妖怪はそう言いながらその穴にくわを突っ込んで穴を広げる。


「火事場の馬鹿力って奴じゃないかな」


この建物雑に創りすぎだ。もう、全く。

「意外と突貫で建てられた建物なのかもね」

また私は思わず口に出していた。


もういっかどーでも。


私は絶望に虚無感に蝕まれ支配された。


「さーてご開帳だな」

カラナシの言葉とともに壁が崩れ人一人が通れる穴が出来あがった。


「きゃーー」


壁の先も全く同じ構造の部屋で十一人の私たちとは違う学校の制服を着た男女がいた。


二つの部屋で平行して行いどっちが先に全滅するか賭けていると聞いている。まさか隣でやっているとは思わなかったけれど。


こっちでは計画通り、疑心暗鬼で渦巻いていた。


「お前等一体何者だ。僕たちをこんな所に連れ去って、一体何が狙いだ」

丸い眼鏡をかけた、いかにも陰気って感じの男が少しビビって言った。


「私は加藤奈々多分あんた達と一緒でここに閉じこめられた。そこで壁を壊してここから逃げる作戦を実行中なの。ほらあんた達も手伝って」

リボンの女が言った。


そう言えばみんな、まだ自己紹介してないな。


そしたらカラナシが移動せずチェーンソーをゴソゴソしていた。


そして食料調理用のガスコンロを持ち出して、

「ちょっあなたなにをする気なの」

この声に驚いたのかみんな集まりだした。


少し狭くなった。なんせ二十二人だもの。


すると、カラナシがチェーンソーからガソリンを床に垂らし始めた。


「ねえ答えてよ」


無言のカラタケにみんな怒りがつのる。


でも彼の目が怖っくて、だれも動けない。


「あっ ソウボウ今から火を付けようと思うんだけど」

カラナシの言葉に絶句した。


すると丸眼鏡がこう言った。

「確か奴は僕らに殺人を犯させたかった様ですが殺人の次に重い犯罪である放火で仕返しするとはさすがです」


へー放火って殺人の次に重いんだ。


ボッ

火がついた。


「速く逃げるぞ」

私は走った。


それは私の人生で最速だったことだろう。


誰かがキエーと奇声を上げる。


さらに誰かが負けじと奇声を上げた。


エレベータと階段が見えた。


ただ火から逃れようと無心に走る。


「エレベーターと階段どっちを選ぶ」

「「「「「階段」」」」」

「上と下どっち」

「あそこにB2ってかいてあるから上だ」

「了解」

「イエッサー」

「ホイサー」

「ファイヤー」

「スクリンプラーも火災報知器も無かったね」


欠陥建築にもほどがあるぞ。

消防法だか建築法だか知らねえがちゃんと守れや。


「何しろ突貫工事だからね」

また言ってしまった。


「着いたぞ一階だ」


「ちょっと待って私たちだけだったのかな。閉じこめられていたの」

カトウが言った言葉の意味を考える。


「じゃあオレが火をつけようって言ったとき誰か止めろよな。止めなかったお前等も同罪だぞ」


そうか二組しかいないって分からないのか。

「きっと私たち二組だけですよ」


まーた口が滑った。


「みんなとりあえず外に出ない」

誰かがそう言って一人先に外に出た。


みんなぞろぞろ付いていった。


「ニィシィロォヤァトォニィシィロォヤァトォニ全員居るね」

ここは近所の駅前の最近工事していたビルだった。


妖怪液晶クラッシャーがスマホを取り出してなにか始めた。


「なにスマホいじってんのよこの非常事態に」


そうねこの非常事態に、

「もしもし消防ですか○○駅前のビルの地下で火災が起こりました。脱出して電話を掛けています」


消防に電話してたのか。


不味い。今の内に逃げようよ。同業者さん。


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[良い点] 壁=ぶち壊しちゃおう 道具=ぶち壊すのに使おう 同業者=今のうちに逃げよう [一言] 感想とは… … …… ……… …………かんそーである 勝手な感想すいません
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