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 今日も今日とて、姉に良く似た小生意気な姪っ子は、いかにも私は不機嫌ですというような無言の圧をかけてじっとこちらを見つめていた。


「そんな目で見てもダメなものはダメ。ほら、早く参考書出せよ」


「ぐぬぬ……。お母様め、小癪な。おじさんを取り込むなんて……」


「そこまで壮大な話じゃねえよ。別にあの人に頼まれなくても勉強見るつもりはしてたしな」


「む、なんですか、喧嘩売ってるんですか?」


「そんな好戦的なことある? いや、だって、さすがにあの点数はまずいだろ。進級できるか怪しいだろあれ」


「た、たしかに次赤点を取ったら退学だとこの間言われましたが……」


「もっとヤバい状況だった」


「で、でも、だからといっておじさんが勉強を見るのはやっぱりおかしいです! 大体、ニートが何を教えるって言うんですか! 親の脛のかじり方とかですか!? それなら是非とも教えてください!!」


「やかましいわ。んなもん俺だって知りたい。あと、俺はニートじゃねえし、お前が通ってる学校の首席卒業だ。進級できるくらいには教えてやれるはずだよ」


「え……? ……そういう夢の話ですか?」


「前から気になってたんだけど、お前のなかで俺ってどこまでどうしようもないダメ人間なの?」

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