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今日も今日とて、姉に良く似た小生意気な姪っ子は、何やら気に入らないことでもあったらしく、家に入るや否や不満を口にした。
「納得がいきません!」
「なんだよいきなり」
「私、このままだと夏休みが補習でいっぱいになってしまうんです! 生徒から正当な理由もなく長期休暇を奪うなんて許されません! こうなったらストライクです!」
「ストライキな。学校の判断正しいじゃねえか」
「そんなのどっちでもいいんです。それより、どうしたら補習を回避できるか一緒に考えてください」
「無茶言うな。あんなの日頃の行いの結果なんだから今さらどうしようもないだろ」
「なんでですか。日頃の行いの結果だとしたら、私が呼ばれるなんてやっぱりおかしいですよ。これはきっと何者かに仕組まれているんです。心当たりがないですもん」
「おかしいのはお前の頭だ。心当たりしかねえだろ。普段の授業態度と前にあったテストの点数思い出せ」
「私、終わったことは振り返らないので」
「そういうとこだよ」




