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今日も今日とて、姉によく似た小生意気な姪っ子は、どうやら無事魔法祭の準備は終わったらしく、一切の遠慮なしに我が物顔で我が家のテレビを独占していた。
「あ、そうだ。おじさん、これ魔法祭の招待券です。これがないと不法侵入でつまみ出されるので気を付けてくださいね。できるだけ面白い感じでよろしくお願いします」
「つまみ出され方に気を付けろと? つーか、去年まで一般参加も魔法祭の日は自由だったろ。こんなもん必要になったのか」
「はい。以前から誰彼構わず校内に入れるのは危険という声はあがっていたみたいですけど、去年の魔法祭で子供に裸体を見せることに興奮を覚える変態が出現したことが決定打になったみたいです。家族を招待する用のものみたいですけど、どうせお母様は忙しいですから。代わりに暇なのを呼ぼうかと」
「すっげえ失礼。まぁ、せっかく貰えるならちゃんと持っていくけど……忘れそうだな」
「例年通り、誰でも自由に参加できるようにしたかったんですけどね。色々と説得を試みてはみましたがダメでした」
「説得?」
「はい。例えば、去年の変態は実は私のおじさんなので無害です、とか」
「お前何してくれてんの?」




