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今日も今日とて、姉に良く似た小生意気な姪っ子は、来週テストにもかかわらず呑気にゲームで遊び惚けている。
「なぁ、いいのか?」
「……? 何がですか?」
「いや、なんか前に次赤点取ったら退学とかなんとか言ってたろ? で、来週が定期試験だろ? ……大丈夫なの?」
「おじさん。テストというのは日ごろの努力の成果を発揮するものですよ? 試験前に慌てて一夜漬け、なんて何の意味もありません。むしろ、精神に余計な負荷をかけてしまう愚かな行いです」
「なるほど。日ごろの努力ね。ちなみにうちで宿題やったあと、家ではどのくらい勉強してるんだ?」
「家で……勉強……?」
「よし、分かった。お前、明日から宿題のあと追加で三時間勉強な」
「……っ!? だ、だめです! そんなことをしても意味ないです! 勉強は毎日コツコツやるから意味があるんです! してないならしてないなりにその結果を受け入れるのもまた一つの勉強なのでは!?」
「そっか。本音は?」
「試験とかどうでもいいからゲームしたい」
「参考書忘れないようにな」




