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今日も今日とて、姉に良く似た小生意気な姪っ子は、何やら気合いが入っているようで背丈ほどある杖を持って我が家の扉を開けた。
「おじさん、冒険者として依頼をこなして生計を立てましょう」
「……なに、急に。というか、俺はとっくの昔から冒険者だけど」
「ほとんどニートの癖に?」
「違う……と言いきれないのがあれだけど、別にニートではないだろ。たまに働いてるし」
「やっぱりほとんどニートじゃないですか。略してほぼニーじゃないですか」
「言いやすい感じにするのやめろ。……んで、なんで依頼を受けたいなんて言い出した?」
「お母様が私を子供扱いするので、ここらで一つ私もドラゴンの一匹や二匹狩れる立派なレディなんだぞと思い知らせてやろうかと。あと、ほぼニーの更正も兼ねて」
「ついででニート扱いするのやめろ。あと、世のレディはドラゴンとか狩れない」
「お母様は狩れますよ」
「あれはレディじゃないから」
「言っときますね」
「マジでやめて?」




