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NO NAME  作者: 黒狐
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第三話・なんかヤバそう


 やぁやぁ皆さん俺です、オレオレ、オレオレ詐欺ちゃうよ?俺や俺、亮仙や。え?なんでこんな始まり方なんかって?そら前回とあるクソロリババァもとい、三日月月見言う阿呆に捕まったせいや。まあ元は俺が悪かったんは確かや、けど本気で殴る蹴るする程か?んなこと無いやろ?俺泣くで?いい大人がみっともなく大泣きするで?ええんか?気色悪いやろ?けど正直今はとてつもなく泣きたい気分なんや。なんでかって?そら簡単や、何せブチ切れたらめっちゃ怖い那月の前に突き出されてんのやから。因みに俺の隣にはさっきまで「ざまぁ」言いながら腹抱えて笑っとた月見と巨山を造ったローリエが正座しとる。フッ、終わったな。ここまでええ人生送ってきたわ、もう未練はあらへん。せめてこのバカふたりを道ずれに地獄へ行くとするか。

 

「さて、亮仙、月見、ローリエさん。なぜあなた方が私の前で正座をさせられているか分かりますか?」

 

「ま、待つのじゃ!わしは悪くないぞ!お主がこやつらを捕まえてこいとッ」

 

 月見が何らかの弁明を図ろうとするが、那月にはそのような言葉が通じる訳もなく…。

 

「ですが地形を消滅させろと入っていませんよね?」

 

「そ、それは仕方がないじゃろ!このピエロ小僧を捕まえるの手加減何ぞしたらワシが殺られるわ!」

 

「ピエロちゃうわ!第一武力行使するお前が原因やろ!反省しろアホ!」

 

「…ボス、済まなかった。許してくれ、亮仙が派手にやれと言うから私はやったんだ」

 

「…はぁ」

 

 これは完全に失敗しましたね、亮仙ならばどうにかなると言う私の考えがこうも破綻するとは…さすがにこの面々での部隊編成は無謀でしたか…突如反応の消えた亮仙たちを連れ戻す為に送った月見は何も考えずに暴れ始めてしまいましたし、ローリエさんの行動で森林は大火事になり消化をする為にかなりの人材を派遣することにもなりました。

 やはり第二支部の者と亮仙を共に行動させるのは無理ですね。ローリエさんの物質操作は役に立ちますが、その能力が暴走でもしたら想像を絶するほどの被害が出てしまいます。そうなる可能性があるのならば亮仙と第二支部のものは暫く近づかせない様にしておきましょう、ですがそうなるとデスペアの方はどうしましょうか?…引き続き隊長は亮仙にやらせるとして…この際闇鍋でもしましょうか。

 副隊長には月見を付けてしまいましょう、他にはそうですねぇ…いやこの際ですから二人だけでも良いのでは?その方が行動しやすいですし、遠くに行くにしてもこの二人ならば問題は無いでしょう。

 

「…ローリエさん、あなたの事は許しましょう」

 

「本当か!?」

 

 ローリエが子供のような顔をして喜ぶその横で、亮仙と月見のふたりは「何故だ!」という顔をして驚いている。いつもなら絶対に長ったらい説教と罰ゲームがある筈、だが今日は何故か普通に許している、そのありえない光景に「馬鹿な」と驚いている。

 

「はい、本当ですよ」

 

「ち、ちょっと待てや!何でこいつは許されて俺が許されんのや!大半はこいつの責やろ!」

 

「ふむ、そうですねぇ…では御二方とも許して差し上げるので、一つだけ私の言うことを聞いてくださいませんか?」

 

「なんや(じゃ)!?」

 

 二人がこれみよがしに食いつく、そして滅多に揃うことの無い二人の息があった奇跡の瞬間である。

 

「それはもう至極簡単なことです。御二人でだけで遠方調査を行ってください、尚あなたがたは自由に行動して下さって構いません。人里や行事などに参加しても構いません、なんなら学園などにも通ってみてはいかがでしょうか?ですがその代わり、御二方だけでの行動ですよ?良いですね?決してホステルの者を連れていかないでくださいね?あぁ因みに、勇者などに遭遇したらどこの出身なのかを聞いて下さい。そして私のみに報告をお願いします、それらを呑む事ができるのならば今回の件を許しましょう」

 

「グッ、そ、それは…」

 

 亮仙が苦虫を噛んだような顔をする、それはもう酷い顔である。

 

「…亮仙よ、ここは大人しく呑もうでは無いか。二人というのは些か不服じゃが、この程度で許されると考えても良いのではないか?」

 

「……はぁ、それもそうやな」

 

「ではそういう事で、よろしくお願いしましたよ?御二方」

 

 そしてその場にはニコニコとした那月とローリエの姿と、肩をガックシと落し苦い顔をした亮仙と月見飲みが残った。

 


 

「「はぁー」」 

 

 完全にやらかしてもうたなこら、那月は自由にしてええ言うとったけど…結局のところ厄介払いに近いもんやろ?…泣いてまうでマジで…とりあえず飯食い行くか…確か京極の奴がラーメン作るとか言うとったな、特に食いたいもんないし行くか。

 

 

 完全にやらかしたのぉ…まぁわしとて?少々やりすぎたとは思っておるが、あそこまで怒らんくても良いじゃろ?わし泣くぞ?泣いちゃうぞ?いいのか?絶世の美少女が泣くんじゃぞ?許せるか?許せんじゃろ?……はぁ、何考えとるんじゃろわし、お腹すいたしレティシアから菓子を貰うとするか…。

 

━━━━

━━━

━━

《コケコッコー!次の日じゃー!》

 

 さてと、準備はこんくらいでええやろ。はぁ〜だるいわほんま…取り敢えず本気で走り続けりゃ人には会うやろうし、問題は無いはずや……あれ?この世界って人居るんかな?まさか居らへん訳ないわな?居るよな?居らんかったらどうするんや!?いや居ったとしても通貨はどうしたらええんや!?奪うか!?村ひとつ潰せば金はどうにかなるもんなんか!?いや金手に入れても人に会えなきゃ意味があらへんとちゃうか!?やっべまた振り出しやんけ!結局ヤケクソでどうにかせい言う事やろ!?クソか!

 

「おいピエロ小僧!行くぞ!」

 

「うっさいわ!わかっとるわ!このロリババア!」

 

「なんじゃと小僧が!ぶち殺すぞ!」

 

「お?殺るんか?殺ってまうんか!?上等やんけかかってこいや!」

 

「「……」」

 

「いや、もうやめとこうや。これ以上この近くで問題でも起こしてみいや、今度こと那月に殺されてまうわ」

 

「…それもそうじゃの、さっさと行くとするか。暇じゃし…国が有るならば一つや二つ消し飛ばすとするかの」

 

「それもそやな」

 

 因みに俺らは正義の味方ちゃうで?悪の味方…言うわけでもあらへんで?ホステルにいるヤツらの大半は、ただ楽しく自由を謳歌すためだけに集まったようなもんや。まあ那月の奴はただ単に政府が嫌いやっただけやけどな〜、けど第七の奴らは冗談抜きで世界滅ぼす気やったしなー…ほんまうちの組織どうなってんね。てか何でこんな組織に馬鹿みたいに強い奴ばっかりおるんや?おかしないか?

 

 そんな事を考えながらやけくそに走っていると人?の声が聞こえるて来る、怒号や泣き声、悲鳴等などその他にも意味の分からない叫び声が聞こえ続ける。

 

 うわ〜、こら確定で面倒事ちゃうか?こういう面倒事はゴメンなんやけどなぁ……いや待てよ?こいつらから金を捲揚げりゃええんちゃうか?幸い何かに襲われとるみたいやしのぉ、それでどうにか誤魔化しが聞くやろ。

 

「のぅ亮仙よ、これはあれか?面倒事と言うやつでは無いのか?」

 

「…まぁそうやろうな」

 

「……どうする?放って置くか?それとも助けるのか?」

 

「いやどうするべきやろうな〜、絶対巻き込まれ系のやつやで…」

 

 そう思いながらも亮仙と月見の二人は声のする方へと向かった、するとそこにはかなりの年月が経ったであろう廃都があった。家々は朽ち果て使われていたであろう道は荒れ中央にある巨大な噴水さえも壊れていた。

 

 …おかしい、確かにこっちから声が聞こえたん筈なんやけどなぁ。まさか幻聴か?それともそれに類似する異能言う線もあるなぁ…けどなんや?この歪な気配は?まるで那月に似たような気配放っとるで?もし実力も那月並やったら本気出さなこっちが殺られてまうわ……ん?なんや?…黒い鎧の騎士…か?なんでこないなばしょ―――

 

『断罪』

 

「「ッ!?」」

 

「ッ黒霧模倣・断罪ッ!」

 

「な、なんじゃ!?」

 

 亮仙は自身の持つ異能[黒霧]を行使し、敵と思われる者の攻撃を真似る。強大な力がぶつかり合うと巨大な赤黒い竜巻が起こり大地にヒビが入る。

 

「クッソッ」

 

 アカン!こいつは危険や!どうにかしてこの場から離れなッ

 

『呉握』

 

「チッ!死國・黒刃一閃!」

 

「ッ、覇道・龍牙!」

 

 亮仙と月見は空から堕ちてくる巨大な掌に対し、自身の現状使っても良い技を繰り出す。しかし制限ありの攻撃では到底防ぐ事は出来ず、巨大な掌に押し潰される…だが押し潰したはずの掌にヒビがはいり始める、小さなヒビが次第に大きくなっていき最後には掌が砕け散った。

 

「はぁ、はぁ…」

 

 今のはマジで危なかったで…正直さっき放たれた攻撃に対応できたことに油断してもうた所為で、今の一撃への対処を見や余ってもうた。まさか手加減しとるとは思わんで普通…てかなんや今の一撃は、月見の奴がすぐに技を切り替えんかったら俺らが死んどったわ。

 

「すぅー…はぁー」

 

 ふむ、今の一撃は危うかったのお。あと一歩遅れておったら、どちらかが死んでおったな。即座に転回・吸典砲波を放って正解じゃったな、あの技でなければ片腕が逝っておったぞ。それにしても今の一撃はなかなか面白かったのぉ、確か呉握と言っておったか?

 

「のぅ亮仙よ、今の一撃を真似できるか?」

 

「無理に決まっとるやろ?俺は武術真似すんの苦手やねん、せやからあんなん真似出来るわけないやん」

 

「…クク、クカカカ!なるほどのぉ、わしでも真似できるか怪しいのじゃから当然か!」

 

「おいおい、お前でも無理なんか?」

 

「ん?何を勘違いしておるんじゃ?わしは怪しいと言っただけで真似出来ぬと入っておらぬぞ?事実、この様に…呉握」

 

『…転回・吸典砲波』

 

「「!?」」 

 

 月見が敵から真似た呉握を敵も同じように月見の技を真似、呉握を相殺する。

 

『まさか、そなたらだけが技を真似できるとは思っていまいな?』

 

「…化け物めが…有り得んじゃろ……」

 

 ウッソやろ!?まじか!こないなバケモンが俺らの技を真似出来てもうたらそれこそチートやでッ!まぁそうは言うても限度やら制約はある筈や、例えば物理は真似できるがそれ以外は真似出来ん可能性が高い。俺の黒霧模倣は一時的に敵の攻撃を真似し行使できる言う代物や、もしこいつも似たようなもんなら制約も同じやろ?それならこの場合は月見やなくて俺が適任やな。

 

「月見、お前は手を出すんやないで?」

 

「は!?な、なぜじゃ!」

 

「相性や相性!お前じゃあいつを倒すのに時間がかかりすぎるやろ?それなら俺がやった方が早い」

 

「むぅ、それもそうか」

 

 もう手抜きは無しや、容赦なく徹底的にぶっ殺したるわ。俺の行使できる力を全部つこうてでもこの世から消し去ったる。まずは手始めに…

 

「光黒」

 

 次の瞬間、辺り一体が一瞬黒に飲まれる。そして先程まで存在していた廃都や木々、山々までもが消え去っている。そんな一撃を食らったならば常人のものは跡形も残らず消え去る、だが黒騎士は微動だにせず凛としていやる。

 

「…まぁそうやろうなぁ…こちとら最初からこんなんで死ぬなんて思うとらんわ」

 

『…ヌゥ、今の一撃はなかなかだ。このように平然としてはいるが、我はこれでもダメージを食らっているのだぞ?』

 

「おいおいその言葉は煽りにしか聞こえへんでぇ?…ほんじゃ、これならどうや?刻突」

 

『!?』

 

 刻突、敵一体を対象とし時間軸を歪めほぼ確実に死に至らしめる一撃。もしこれを避けられたんなら俺に残されるんは奥の手のみや、出来ればあの技は使いとうない。どうにかしてこれで決められたら嬉しいんやけどーーー

 

『ッ天ッ堕としぃいッ!!!』

 

「グッ!?」

 

 こいつ無理やりッ!

 

 刻突が当たるほんの数cmの所で黒騎士には届かず、むしろ亮仙が黒騎士の一撃で地に伏せられいる。亮仙は全身から血を流しピクリとも動かない。

 

『はぁ、はぁ、はぁ…グッ…ハァァァァ』

 

 危ない所であった。今の一撃、食らっていたのが我であったならば今地に伏しているのは彼奴では無く我であった。これ程の者が今までなぜ表に出てこなかったのだ?いや、あの時代はもう終わった。となれば新た時代に生まれたものか…それとも別の世界から来たものか、そのどちらかなのは確実だ。

 さて、そのような考えはあとだ。今はこの小娘?を殺さなければ。

 

「ん?なんじゃ?どうかしたのか?」

 

『…あとは貴様だけだ』

 

「?何を言っておるのじゃお主は?まだわしの番ではないぞ?」

 

『何を言っている?あの男は既に殺…した……?…ッ!?グブッ…』

 

 なんだ!?何が起きているのだ!?…ッ!なぜ黒曜の鎧に、我の体に穴が空いているのだ!

 

 すると先程黒騎士の一撃を食らい地に伏しているはずの亮仙が全身をバキバキと鳴らし立ち上がる。至る所から骨が出ているのにも関わらず平然と立ち上がり笑っている…そして全身が黒い霧に包まれると先程までの傷全てが掻き消える。

 

「ッはぁ〜…クソが、ほんま最悪の気分やで…本来黒霧の効果で物理をぜ〜んぶ無効化する筈なんに、お前はそれを無視して来おって…その上刻突を突破したやと?…クソが、ホンマに面倒やなぁ?意味わからんで」

 

『な、なぜ立ち上がれる!確かに手応えはあったはず!貴様は我の一撃によって血に伏したはずだ!』

 

「残念やけど、俺なぁ…不老不死なんや、せやからお前に勝ち目はない言うわけや」

 

『ハハ、ハハハッ!それは奇遇では無いか…我も呪いによって不老不死になってしまってな、詰まる所この戦いに決着が着くことは決してない』

 

「ありゃそら驚きやな、どないしよ」 

 

 そう言うと、黒騎士の身体に空いた穴が見る見ると元通りになっていく。最終的には身体のみならず鎧も元に戻る。

 

『我と決着をつけたいと言うのならば、そこの者に犠牲になってもらう他あるまい』

 

 そう言い黒騎士は剣先を月見に向ける。

 

「え?…は!?わし殺されるのか!?わしまだ死にとうないぞ!?」

 

「お前死んでも生き返るやろ何言うとるんや?」

 

 そう、このクソロリババァもとい三日月月見はホルスト創設に関わっとる人物や…正直認めとう無い、けど実力は確かやから強く言えんのや、事実クレイでも赤子みたいにあしらわれる位やし。それに魂、こいつの場合世界のどこかに生命が存在しとったら永遠に生き続けられる言うチート持ちや。それだけやない、この世界どころかこの宇宙のどっかに命がありゃそれだけで生き続けられるんや、この意味がわかるか?結局のところビックパンが起きん限りこいつは死なん言うわけや、意味わからんやろ?俺も意味わからんわ、HAHAHA!

 

『フム、ではどうするのだ?』

 

「どうするもこうするも無いやろ?決着が着かんのやから打つ手が無いわ」

 

「…のう黒騎士よ」

 

『なんだ?』

 

「お主どうせここに居ても暇じゃろ?ならばわしらと旅でもせぬか?」

 

『旅だと?』

 

「ちょ!おまッ、なに言うとるんや!」

 

 アホなんかコイツは!いやアホやった!このアホバカは後先考えんタイプやった!ミスや!ミスってもうた!こんなやばい気配放っとるやつ連れ回してでも見ろや、ぜってぇ悪目立ちするやろ!それに黒と金だけで出来た鎧着てるほぼ二mの奴が目立たんわけがないわ!クッソこのロリババァはッ!

 …いや落ち着け落ち着くんや俺、考えすぎるのも体に毒や。ここは楽観的に行こうや、そうや戦力と情報が手に入ったと思えばWinWinやろ!なんや問題ないやんけ!なーに難しく考えとるんや俺は!

 

『フム、旅か…』

 

 今考えてみれば、旅などと言うものは今までに一度もしたことがなかったな。この際この者たちと行動するのも良いのかもしれぬ――亮仙は内心で着いてくるなと思っている――事実ここに居たとしても何も得ることは出来ぬであろう。ならばこの者達と世界を回った方が面白くなりそうだ、ついでにあやつも連れて行ければ良いのだが…。

 

「…なんじゃお主?他に連れて行きたい奴でもおるのか?」

 

『ム、あぁ一人…いやあれは人ではないな。一柱と言うべきか』

 

 一柱やと?て事は神か何かなんか?それやったら結構ダルいで?そもそも神連れて歩くとか目立ちすぎるやろ、このバケモン連れて歩くより目立ってまうわ。いや、神なんやしそこら辺は案外どうにでもなるもんなんか?正直神とかよう分からんからなぁ、そこら辺の情報も欲しいところやな…案外忘れられた古い神なんかもしれんなぁ。てかこんなとこに来んやろ普通、来たとしても会うとは限らし。それともこの世界に社なんかは無いんか?せやったら聖堂とかはどうなんやろうな?そっち系はあるんか?まさか両方ないパターンか?

 

「なぁ黒騎士、この世界に宗教みたいなもんはあるんか?」

 

『ウゥム、聖皇国が滅んでいなければ存在している筈だ。だが我が生きていた頃は今から一万年以上も前の話だ、あの国が今なお健在しているとは思えぬ』

 

 数千年て、こいつめっちゃ生きとるやんけ…まぁ不老不死なんやから普通か、いやそれにしても生きすぎやろ。こいつ仙人になれるで、多分。まぁ俺もそんぐらい生きとるけどな!HAHAHA!

 

「ん?てか数千年も時が経っとるん言うなら絶対に滅んどるやろ」

 

『ム?それもそうか』

 

「そもそもここはなんと言う名の場所なのじゃ?」

 

『此処か?ここは《災害の大地》という場所だ。かつてバカとバカが殺し合った時に、魔力と神力がぶつかり合い出来た土地だ』

 

 そのバカってぜってぇこいつとその一柱やろ?じゃなきゃそいつらの事バカとは言わんで普通…もしかしてこいつ古の勇者的なやつか?もしそやったらこいつのバカげた強さも納得が着くんやけど…その可能性は低いか?その辺は後々分かればええやろ、那月のやつはさっさと報告しろ言うとったけど俺がそこまで優しいわけないやろ。しばらくしてから報告したるわ、まぁ報告してやるだけありがたく思うんやなッ!

 


《ホルスト本部》

 

「ヘックション!」

 

 はぁ〜、なんだか嫌な予感がしますね。きっと亮仙が悪いことを考えているに違いありません、どうせ勇者の事をしばらく報告しないつもりでしょう。例えば古き勇者や神的なあれを必ず報告しない筈です、これはほぼ確定と言っても良いでしょう。ですがなるべく問題は、問題だけは起こさないでくださいね!それさえ守ってくれればほかはどうで良いので!

 

「お願いですよ?亮仙、私の胃の為にも」

 


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