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第2話 異世界の衣食住が魔法すぎぃ~

登場人物がふえました。

主人公の名前:アルティフェリス・ファブリカートル

専属メイド:キルナ


「おはようございます、アルティフェリスお嬢様。」


「んむぅ~おはよう~」


無表情で私を起こすのは、メイドのキリア。

ここはファブリカートル公爵領の邸宅だ。

前世の記憶がよみがえった私は、魔力測定の日から高熱を出して寝込んでいた。

たぶん記憶の引き継ぎでちっちゃい脳みそがパンクしたんだと思う。


大人達がいろいろ準備しているあいだすやすや眠って、気がついたら領地の邸宅にいた。

2週間くらい眠っていたらしい。


今日は領地に来て1ヶ月がたつ日、高熱がひいて元気になった私は、貴族の幼児らしくいろんな人にお世話されながら今のとこと何不自由なく生活しています。


ありがとう女神様・・・





なんて言うと思ったか??!!


この世界の暮らしはオカシイ。

神様が人間のモノにあふれた生活してたら違和感あるよね?

だって、異世界転生の時、たいていは真っ白な世界でしょ?

神様が住んでいるとことはモノがない、これ常識。


じゃあこれを無理矢理人間の生活に当てはめるとどうなるか・・・

モノあっての生活してた地球出身者には意味不明、なんというか、人間がモノを魔法で作り出すことで神様の生活じゃない生活送ってる感じ?




意味わかんないよね・・・




例えば、メイドのキリアは私を起こす前に、カーテンを魔法で透明にし、室内に光を入れている。

カーテンを開けないのかって?

だってカーテンっていう布製品は存在しなくて、光を遮る家具扱いの魔法がカーテンなんだもん。


衣食住全て魔法がないと成り立たないってこういうこと???


え?嘘でしょ?

普通、カーテンとか、ちゃんとモノがあるよね??


まだ3歳なので、わからないことも多いが、この世界は基本的にモノの実体がないようだ。

女神は元は地球の神様のもとで修行してたらしく、基本的なモノの見た目は地球のモノにそっくりだが、すべて魔法で構築されていて、簡単に言うと魔法で存在を消したりできる。


見た目は地球での生活そのものだが、すべて魔法でできている。


意味がわからないかもしれないが、私の前世の記憶がよみがえってから魔法の万能過ぎ能力を数々見た、そして思った。


魔法すごすぎぃ~


朝起きて、顔を洗う代わりのクリーン魔法とか、トイレの浄化魔法とかはまだ理解できるよ?

でも、服も食事も魔法使えないと自分で自由にできないなんてありえなくない??!!!


まず「衣」ね、ドレスがクローゼットにあるのはあるんだけど、ドレスをその日の気分によって魔法でいじくって着るのがこの世界の着替えらしい。

メイドが着替えを手伝うっていう図はどこ行った??

コルセット締め上げるの図はどこ行った??

この世界には裁縫職人とか銀細工職人とかいないわけ??


そういえば前世の記憶を思い出してから、お母様の装いを見たときは驚愕したわ・・

だって春をまとってるんだもん・・・


ドレスは桜色のふわふわっとしたもので首飾りも宝石っぽいものだけど、ドレスの桜色は文字通りの桜で、つまり、桜の花びらを魔法で再現してドレス風にまとっている感じ。

母様の周囲20センチくらいは暖かいし、お花のいい匂いがする、これも魔法。

香水じゃなくて魔法操作でいい香りを出しているし、周囲の温度は春っぽくするための温度操作魔法なんだって。


つまり、私この世界じゃ自由におしゃれもできないってこと????

泣く、まじ泣くわ~

こんな美幼女に生まれ変わったのに・・・自分でおしゃれできないなんて!



次に、「食」、カトラリーがなかった・・・

料理が料理じゃなかった・・・


領地で母様とご飯食べた時も驚愕の連続だった。

魔法で作った皿?みたいな器に、お肉が乗っているんだけど、お肉の周りには虹みたいな螺旋状の光がキラキラして、母様はお肉を魔法で包んだ後、虹の光をまぜまぜして光の粒状にしてから口から光を取り込んだ。


この世界、お食事は光の粒らしい・・・


私はまだ幼児なので、母様が作った魔法ミルク?みたいなモノを飲ませてもらっている。

もちろん哺乳瓶はない。

あーんしてると、口の中にミルク味の光の粒が入ってきて、しばらくパクパクしているとおなかいっぱいになるのだ。


最後に「住」、さすがに住んでいる所は実体があるよね~と木っぽいモノでできていて、赤い絨毯っぽいモノが敷いてある床を踏みしめながら歩いていると・・・


絨毯も魔法でした~


部屋から抜け出した私を絨毯がうにょうにょしながら部屋に送り届けた・・・




じゃあ、この世界にはモノを売っているはずの商人や、モノを作っているはずの職人はいないのかというと、ちゃんといる。


商人が売っているモノは魔法で作られた「魔法物」、カーテン魔法、絨毯魔法みたいに魔法化したモノが売られている。


もちろん実体はなくて、魔法が書かれたスクロールを売買し、スクロールを起動するとカーテン魔法や絨毯魔法になって触れるモノになるんだとか。



つまり、この世界のものづくりは魔法式構築であって、モノそのものを作っている訳ではないと・・・


こりゃ先が長すぎて気が遠くなりそうですよクソ女神。

どんだけ魔法依存した世界を創造してくれやがりましたの?!



衣食住が魔法過ぎるけど、幼児は生活のほとんどをお世話されるから、自分が魔力0でもいまのところ困っていない。



でも、さすがにいろいろ整理したいから・・・

誰もいないときに一人でこっそりと・・・

紙とペンで状況とか整理したいから・・・!!


「キリア、メモしたいから、かみとペンをちょうだい」


「・・・」


「キリア、どうしたの?」


「お嬢様、カミとペンとはなんですか?」


「・・・・????え???」


まさか、紙もペンもないのか??!!


本棚に本はあるじゃん!題名もちゃんと書かれているじゃん!


「お嬢様、ノートという魔法はありますよ、ほらこのように・・・」


キリアはそう言って本を取り出すとなにかを唱えて本に転写してみせた。


「ノートというのは、メモしたい、覚えておきたいことを頭の中に思い浮かべ、本に転写することでいつでも見ることができるように保存する魔法です。お嬢様は魔力を持ちませんので、私におっしゃってくださればメモいたします」



なんてことだ・・・私は転生した主人公がノートに日本語でメモをし現状整理するということもできないらしい・・・





ああ紙とペンがほしいよう・・・








モノがないとか、書いていて頭こんがらがりました・・・


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