表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ショートショート

勇者の結末

作者: kuro

「ついにここまで来たわ。覚悟しなさい、魔王!」


「クックックッ、よくぞ来た勇者よ。女でありながら単身で我が軍を蹴散らし、余の下までたどり着くとは。お前のレベルはもはや余を超えている!」


「でやー!」


「ぐわああああ!」


「やった……! 魔王を倒したわ!」


 勇者は魔王に捕らわれていた王子を救い出した。


「王子、ご無事ですか?」


「はい。しかしあの魔王をたった一人で倒してしまうなんて……さすが勇者殿」


「そんな、大したことありませんよ」


「この偉業を成した上でなんと謙虚なお言葉! 勇者殿、私はあなたに心奪われてしまいました。どうか私と結婚していただけませんか」


「それは無理です」


「一体どうして!? まさか身分のことを案じているのですか? 誰にも文句など言わせませんよ。そ、それとも他に既に好きな方が……?」


「そうではありません。無理な物は無理なのです。だって」


 勇者は自分の手の平を王子に見せながら、笑顔で言った。


「私があなたの手を取ったら握り潰してしまうもの」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ