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七年前の約束
茜、俺の夢、叶えれなかったよ。
だって、俺の夢は、
”茜と幸せになること”
だったのに。
一生叶わないよ!
なんでだよ!
あの夢は、現実だったのか?
俺に、会いに来てくれたのか?
死んでまでわざわざ、約束守ってくれたんだな。
俺は、その場に、座り込み、ずっと我慢していた涙を、流した。
ありがとう、茜。
でも、俺は、さよならは言わないぞ。
さよなら言ったら、一生会えないような気がする。
もし、お互いに生まれ変わったら、俺達、また幼馴染になって、今度は、二人で幸せになるんだからな。
俺は、涙でグシャグシャな顔のまま、約束の橋に行き、タイムカプセルが埋めてある場所へ来た。
すでに掘られた跡だった。
夢なのか、現実だったのかは分からないけど、俺達の、七年間の約束は守られたんだな。
茜、天国でも幸せになれよ。
俺は、一生忘れない。
茜と出会えたこと。
七年前の約束を。