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七年前の約束
中学二年の秋
「茜、東京の学校行っても、元気でやってけよ」
「うん。樹も元気でね」
「俺達が、二十歳になった時、またこの橋の上で会おうぜ」
「う・・・うん」
「じゃあさ、俺達の七年後の夢をタイムカプセルに閉まって埋めようぜ。七年後に会った時に開けて見るのはどうだ?」
「う・・・うん。いいよ」
「この紙に夢書こうぜ」
「うん」
俺の夢は・・・。
「この砂浜のこの木の所に埋めておこうぜ。七年後の今日、十月十二日にここで会おう」
「うん」
それから茜は、父親の仕事の関係で、東京の学校へ転校していった。
俺達は、別に付き合ってるわけでもなく、ただの幼馴染。
でも俺は、茜に恋をしていた。