第5話 精霊と契約しちゃいました。
前回のCMは不評でした。しょぼーん。
(それでは、契約について説明しますね。)
前回はアホな事しかしなかったしな。真面目に聞くか。
精霊との契約は全部で3種類あります。
まず、一つ目は任意契約です。これは精霊上位の契約になります。精霊が恩ある人間に好意で力を貸すというものです。基本的に精霊がお礼の意味を込めて期限付きで行うものです。人間側は、精力を一切必要としませんが決定権はすべて精霊にあります。まあ、普通の人は精霊が見えないので気づかず契約を結んでいるって人もいますけどね。たまに、精霊から人間側に力を分け与えることもあります。これを加護って言います。
二つ目は相互契約です。これは人間にある程度精力がなくてはできません。普段の関係は任意契約と余り変わりませんが、違うのは決定権の半分は人間側にあるということと、絶えず精霊に微量の精力を供給するということです。低位精霊では精力4程度。中位では10~50。高位以上になると100を超えます。有事の時には逆に大量の力を精霊からもらうことができます。基本的に見える精霊とはこの契約を結ぶことができます。
そして三つ目が使役契約です。自分の精力を大量に供給することによって精霊が多大な力を使うことができます。また、この契約をしている精霊は実体化して他人に見えるようにすることもできます。決定権は基本的にすべて人間側にあります。必要な精力は低位精霊で80くらい。中位で200~1000。高位になると2000を超えます。かつて、精霊王と呼ばれたある皇帝は精力4277必要な超高位精霊を使役しこの世界を統一したと伝えられています。
(さて、お二人はどのような契約を結ぶのですか?)
ふむ、とりあえずこの落ちこぼれ精霊が見えているってことは相互契約は結べるのであろう。しかし、それではこいつにでかい顔をさせてしまう。そんなことは僕のプライドが許さない。よし、決めた。
「わかった。使役契約にする。」
『あははははは~~~~。』
突然、サフィが笑い出した。やっぱり失礼なやつだ。
「下級精霊が何を笑っているのだ。」
僕が起こったような口調で言うと、笑いすぎて目に涙を貯めたサフィがこっちを見て言った。
『ふふふ、そうよね。あなたのような相手の実力も判らない雑魚には失礼だったわね。いい、私のこの七色の体をみて何も思わないの?私はすべての元素を使うことが出来る超上級精霊ですら超えた存在。先ほどあった精霊王の契約なんかよりもっと多い精力の5970が必要なのよ。精霊界で私を超える存在といったらもう片手で数えるほどしかいないの。そんな私を使役するだなんて。久しぶりに面白い話を聞かせてもらったわ。いいわ、やってみなさい。そして、自分の無力さを思い知りなさい。』
(では、両者共に使役契約でいいのですね?)
「ああ」
『ええ、いいわよ。』
なんか、本当にムカつく。こうなったら絶対に使役してやる。
(では、力さん。精霊に触れて精力をドバーッと送り込んでください。ああ、気にしないで。こういうのはイメージが大切なんです。イメージでこういかにも送ってます~的な感覚でお願いします。ええ、そうそうそんな感じ、いいですねぇ~。)
言われたとおりドバーッとやってみる。するとサフィがなぜか慌てだした。
『ちょっと、あんた。なんでそんなに精力あるのよ。え、ちょっと、だめ~。』
まばゆい光と共にサフィと契約できた感触があった。
少し修正しました。
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