第3話 仕事しろよ、ちゅーとりある!
『たすけてっ』
どっかで助けを求める声が聞こえた気がして、僕は飛び起きた。周囲を見渡すけど、特に何もない。と思ったら、ビッグベアが群れで何かに群がっていたので、とりあえず狩ろうと思った。戦闘態勢に入ると、ビッグベアと表示されているパラメータが7つ出てきた。最も、lv.72の僕の敵ではないが…。
20分の死闘の末、全て狩りあげた。するとビッグベアが群がっていた辺りから、なんか虹色をした何か、例えるなら精霊とか妖精といったものがまとわりついてきた。一瞬ビックリして手を振ってはじき落としてしまった。プギャと声がしてそれは暫く動かなかった。その後、ふらふらと飛び上がり目の前に浮かんできた。
『いきなり、たたき落とすなんて酷いです。あなたは鬼ですか、悪魔ですか?』
なんだ、この失礼なモノは。とりあえずむかついたんで、それを捕まえて手足を引っ張ったりしてみた。
『わ〜わ〜わ〜、ごめんなさい。離して下さい。』
仕方ないので解放してやると、ゼーゼーと荒い息をした後、涙目でこっちを睨んできた。
『あなたは、私が見えてるんですか?』
見えるも何も、声まで聞こえる。お前はいったいなんなのだとこっちが言いたい。
『見えてるのでは、仕方がありませんね。自己紹介をしましょう。私は、サミエスフィール。サフィと呼んで下さい。最も、もう会うことはないでしょうがね。』
本当に失礼な奴だな。ところで、こういう時に説明するのが、ちゅーとりあるの仕事じゃないのか?
(ああ、すみません。説明します。あの残念なやつは精霊です。精霊は普通、人には見えません。特に高位の精霊になると、並みの人間には絶対に見えません。)
ふむ、じゃあこれはよっぽど弱い精霊なんだな。
(因みに、精霊についての説明を聞きますか?
→はい
いいえ)
とりあえず、聞いておくか。
精霊とは
この世には、4大元素というのが存在して、具体的に水、火、土、風の4つである。これらが、この世を構成する素材である。さらに、時、空(空間)、光の3属性が4大元素の上位元素として存在し、これら7つが7大元素としてまとめられている。精霊も基本的にこの7種類に対応して存在しており、それぞれ水精霊、火精霊などと呼ばれる。そして、それぞれを象徴する色をしている。すなわち、水は青、火は赤、土は黄、風は緑、時は銀、空は銅、そして光は黄金である。それぞれ、低位精霊から高位精霊まで位分けされている。より高位になるほど濃い色になる。また、中には複数の元素を操れる精霊もいる。例えば、水精霊が風も扱える場合、青の体に緑が混じる事になる。
(ここまでは、大丈夫ですか?説明が長くなるのでここで一旦、CMを入れますね。)
えっ?CM?