第1話 魔法を使ってみよう。
第二章へのつなぎです。
先日、100pt越えた時に、調子づいて300pt目指しますとか言ってしまいましたが、気がついたら300越えてました!!!更に、お気に入りも100件も登録していただいてました。(5月7日16時現在)
今後とも、頑張っていきます。ありがとうございます。
さて、これからどうしよう。
結局、格好良く飛び立って逃げてきたわけだけれども、3人も抱えちゃって、まずは生活基盤を何とかしなきゃね。
そんなことを考えながら、サフィにお願いして誰もいない林道に僕らを下ろしてもらう。
「というか、こんな魔法が使えるなら、最初からサフィが森から僕を飛ばしてくれればよかったじゃん。」
そう言いながら、サフィの頭をグリグリする。
2人(?)でじゃれていると、ミルテアーテがおずおずと聞いてきた。
「あの?とりあえず、お約束通り、私たちを解放していただけませんか?」
あ、そうだった。ん?でも、あれ?
「ねえ、奴隷ってどうやって解放するの?」
僕の言葉に、3人は呆れたようなため息をついた。そして、サフィだけが、プププと口を抑えて笑いを堪えている(ふりをしている)。
「サフィ、こんにゃろ!」
僕が再びグリグリするとバタバタ騒ぎながらサフィが拘束から向けだした。
『あ~あ~あ~、ごめんなさいです、ごめんです~。』
やっぱり、サフィは打たれ弱いな。
『奴隷を解放するには、所持者が自ら奴隷証を火で燃やします。すると、燃え跡から鍵が出てくるので、それで首輪を外します。』
早速、やってみよう。・・・。あれ?火を起こす道具がない。
でも、サフィがいて便利だなぁ。
「サフィ、ちょっとこれ、燃やしてみてくれる?」
『ご主人様、たまにはご自分で魔法を使われてはいかがですか?せっかく、そんなに無駄に多い魔力をお持ちなのですから。』
「は?何言ってんの?僕が魔法なんて使えるはずないじゃん。人間だよ、僕。」
『ご主人様のその無駄に多い魔力で、魔法が使えないとか、どんだけ物臭なんですか?まさか、すてーたす確認してないとか言わないですよね?』
そういえば、すてーたすに魔力もあった気がする。あれから、また上がったらしく、魔法力699、魔防力671になっていた。
「でも、魔力がいくらあったって使い方がわかんなければ、意味無いじゃん。」
『あっ、そうでした。わかりました。とりえず、サラディナーサの奴隷証を指さして、『炎の針』と唱えてください。』
言われたとおりにやってみる。すると、炎のビームが指先から飛び出て、一瞬で奴隷証を燃やし尽くした。のみならず、勢い余って、地面までえぐりとっていた。大体60センチくらいのクレーターができていた。
クレーターの真ん中に鍵が落ちていたので、それを拾い、サラディナーサを解放しようと振り返ったら・・・。
はい、サラディナーサが顔を真っ青にしてズリズリと後退してます。ミルテアーテはこれくらい当然という顔をしているし、キャニエルはすっごいキラキラした目で尊敬の眼差しを向けている。なんでだろう。一応、僕は言われたとおりにやっただけなのに。やっぱり、サラディナーサには嫌われているのかな。仕方ないので、サラディナーサへ近づき、その腕をとった。盛大に悲鳴をあげられたが、とりあえず奴隷解放が先決だ。傷つく心に蓋をして、なんとかサラディナーサの首輪に鍵を差し込み解放する。
「サフィ、こんな感じでいいんでしょ?」
とりあえずサフィに確認しようとしたら、なぜかサフィの顔がひきつっていた。




