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異世界制圧奮闘記  作者: 大九
第1章 始動編
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第18話 白魔の予言

あの変態をどうにかしないと、このホテルからはでられない。しかも、後15分くらいでチェックアウトの時間だ。特殊なホテルなため、連泊は出来ないらしい。

「サフィ、何かいい方法はない?」

サフィに聞くと、少し考えて言った。

『はい、まず一番目立たない方法では私の風魔法で窓から4人とも脱出し、そして逃げることでしょうか。しかし、敵さんにも風精霊と契約している人がいますね。彼らの魔法に抗うとなるとそれなりに強い力を使わなくてはなりませんので、結局目立ってしまいます。光迷彩でもかけて逃げますか?』

う~ん。どうしたものかな。あれ?なんか、3人がぽかんとしている。

「どうしたの?3人とも?」

ミルテアーテが恐る恐る聞いてくる。

「あの、普通の低位精霊では4人も空に飛ばすような魔法は使えないように思いますが・・・。それに、光迷彩なんて誰がかけるんですか?」

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・


「サフィ?そうなの。」

え?と思ってサフィに聞いてみた?

『そういえば、そうでした。すっかり忘れていました。』

サフィがしれっと言うが、確信犯だったようだ。はあ、仕方ないな。

「わかったよ、サフィ。君の本当の姿を見せてあげて。彼女たちはもう家族のようなものだしね。」

サフィは待ってましたとばかりに体を輝かす。やがて、光が収束していき、白色の美しい輝きを持つ精霊が姿を表した。

「こ、これは?」

「こんな色の精霊、聞いたことはないぞ。」

「わあ、綺麗!」

三者三様の反応を見せて驚いていた。

「サフィ、自己紹介!」

『はい、私は昨日名乗った通り、サミエスフィール。ご主人様と使役契約を結ばせていただいている白色精霊です。』

その後、白色精霊の説明をしたら、3人とも開いた口が塞がっていなかった。いや、キャニエルだけは、嬉しそうにサフィに抱きついていたっけ。

ふと下を見たら、サフィの光が外に漏れていたらしく、外が騒がしくなっていた。これは使わない手はないな。

「よし、決めた。正面からでて、あの変態を一泡吹かせたら脱出。これでいこう!!」


この日、エルバトーレ公爵に駆り出された兵の一人は後にこう語っていた。

その日、公爵は自分の奴隷を不当に横取りされたといい、王から兵100人を借り、ホテル牢獄を囲んだ。さすがの公爵も中までには手を出せず、目標が出てくるまで外で待っていた。

彼は公爵の近くで待機していたが、異変は突然おきた。牢獄の部屋の一室が輝き、それに驚いた公爵がギャイギャイと騒ぎ始めた。そのうち、目標の4人組みはホテルの正面から出てきた。白色に輝く精霊を連れて。

中心にいる男が、辺りに響き渡るように語り出した。

「そこなる、変態公爵は己の欲望をみたすために、国を私物とし、多くの人間を不幸に陥れた。この罪、精霊を統べるこの白色精霊とその主である私がしかと見届けた。この後、この国はこの男のために、無残な最期となり、滅ぶであろう。すべての国民がその不幸に喘ぐことになろう。その時、私はこの精霊を従え先頭となってこの国を蹂躙する。もはやこれは決められたことである。覚悟しておくといい。」

そう言って、手を上げた。それを合図にしたように、白色精霊が強力な風魔法を発動し、我々は、吹き飛ばされ、気がついた時には彼らは跡形もなくなっていた。と。


後世、この事件を白魔の予言と呼ばれるようになる。

次からの2章もよろしくお願い致します。感想、待ってます。

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