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俺じゃなくてもよかったのか。

「あの、さ」

「何?」

「ロイヤルストレートフラッシュルームって何室もあるのか?」

「いいえ、1室だけよ」

「だよな……。じゃあ、2人同じ部屋に泊まるのか?」

「ええ、そうよ」

 赤面注意報発令! 

「じゃあ、どこで寝るんだ?」

「ベッドはツインよ」

「いや、そういう問題じゃなくて……」

「つまり、神林君はわたしと同じ部屋で寝るのか、ということを訊いているのね」

「まあ、そういうことだ」

「答えはイエスよ」

 赤面警報発令!

「ツインだから、どうでもいいでしょ」

「お前は女だろ。そして俺は男だ」

「そんなの知っているわ」

「なのに同じ部屋だぞ。親がなんて言うか……」

「親には了解を取ってあるわ。それに親がこれをやってほしいと言ってきたの」

「ソレハイッタイドウイウコトデショウカ」

 それは一体、どういうことでしょうか、と言おうとしたのに何故か片言になってしまった。

「親の依頼なのよ。セレブな夫婦、若しくはカップルが宿泊した、という設定でやってほしいんだって」

「夫婦……カップル……」

 なんで俺なんだ?

「何故、神林君なのかと言うと……って神林君分からないの?」

「ま、まさか……。お、前がお、れのことを好、きだから?」

 それはないよな! しかし、赤面警報は解除されない。

「まあ、それもあるけど。親の命令ね」

 親の命令か。やっぱりグループだけあってそういうのがあるんだろうな。

「ん!?」

 なんか、大愛、俺にとってそれなりに都合のいいことを言わなかったか?

「『まあ、それもあるけど』ってどういうことだ!?」

 そうだ、ここだよ、ここ! どういうことなんだ!?

「そのままの意味よ」

「そのままの意味って、どういうことなんだ!?」

「またこんな会話をするの?」

 俺は考え直す。

「いや、しない」

「それが利口ね」

 利口って、俺は犬じゃないぞ。

「その話は追々するとして、もう1つの理由は他の人は色々、用事があるからなの」

「つまり、俺じゃなくてもよかったのか」

 だよな、やっぱり。赤面警報解除。

「うーん。そうなのかしら」

「え?」

「他の人に用事がなかったとしてもわたしは神林君を誘っていたと思うわ」

「え……」

 急遽、赤面警報発令!

「まあ、そういうことよ」

 どういうことだ?

「そういえば、さっきから神林君は『赤面注意報発令』とか『赤面警報発令』とかブツブツ言ってるけど、何?」

 聞こえてたのか! 赤面警報、注意報ともに解除される。代わりに青褪め警報発令。

「え、そ、そうか?」

 しらばっくれるが、どうだ?

「でも、言っておくけど、周りは真っ暗で何も見えないし、見えたとしても寒くてどちらも顔は赤いわよ」

 そうだった! 青褪め警報解除!

「今度は『青褪め警報』? そんな警報あった?」

「気にしないで! さあ、急ごう! もう少しだ!」

 ホテル・ザ・屋敷はあと1キロほどのところ。もうすぐ着く。

「そうね。ホテルに着いてからが楽しみね」

「えっ!? あ、うん!」

 声が裏返った感じがするが気にしない! ホテルで何をするかを考えるだけで精一杯だ!

一応、この小説は敢えてジャンルに分けると『学園』モノです。ですが、なんだかラブコメっぽくなるし、学校関係なしに北海道の更に稚内まで行ってるし……。これからどうなるのでしょうか。誰かに指揮してもらいたい気分です。そんな感じの捻くれ少年(以下略)! これからもよろしくお願い致します!

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