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思春期の少年で悪かったな。

「なんかさー、最近親とか先生とか嫌になってこない?」

「突然思春期の少年みたいなことを言いだしたわね」

 ……世間的には、俺は思春期の少年だからな。

「別に突然ってわけじゃないんだが……何となく、な」

「何となく、ねー」

 大愛から冷ややかな目線が。何故だ!?

「こうして神林君と一緒に下校し始めて、かれこれ1ヶ月くらいは経つけど、神林君はあんまり変わらないわね」

「ん? それはどういう意味だ? 確かに俺は変わらないし、変わる気はないけど、だからと言って大愛にそういうことを言われると思わなかったんだけど、何かあったのか?」

「これと言って何かあったわけではないのよ」

 大愛は一体何を言いたいんだろう。

「じゃあ、どうしたんだ?」

「神林君って中学生よね」

 話を変えられた!

「え……あ、まあ、一応そうだけど。……というか、どうして話を」

「わたしと同じ中学三年生よね」

 話を遮られた!

「そりゃあ、一応な。……だから、何故に話を」

「つまりは受験生よね」

 話を繋げることを諦めた。

「考えたくはないけど、そういう設定ではあるな」

「しかも、今は五月。そろそろ本格的に受験勉強を始めるべきよね」

「え? 夏休みでよくないか?」

 俺は夏休みに入ってから問題集等を買おうと思っていたんだが……。

「二年生の頃の神林君なら『え? 冬休みでよくないか?』と言っていたでしょうね」

「さあ。それは二年生の頃の俺に訊いてくれ」

 今の俺に訊かれても困る。今の俺は中学三年生なのだから。

「神林君は変わりたい?」

 お、話が戻ったか?

「んー、どっちでもいいや」

「どっちでもいい?」

「ああ、ネバーランドだかに行ってずっと子供でもいいし、平々凡々と暮らして、大人になって、適当に適当なことやって適当に過ごしてもいい」

「それで、いいの?」

「いいけど?」

「いいんだ……」

 大愛が顔を俯ける。俺、何か変なこと言ったか?

「あ、神林君の家が見えてきたね」

 俯けていたのはほんの数秒で、すぐ前に戻した大愛はそう言った。

「大愛、ホント、どうした?」

「何でもないのよ」

 それに、と大愛は続ける。

「わたし、思春期の少年には興味ないから」

 心に深い傷が出来てしまった。気がする。

「思春期の少年で悪かったな」

「だから……だから、早く大人になってね、神林君」

 そう言い残して大愛は走り去って行った。

「今日の大愛は何だったんだ?」

 多くの謎が残った、ような気がしたりしなかったりする下校だった。

 いつものことだったりするんだけどさ。

10分で書き上げました(嘘です)。

十分に書き上げました(そうであってほしいです)。

十分な充電期間でした(同上)。


ボチボチ、再開しようと思います。

たまーに更新する感じで頑張ります。

頑張りたいです。

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