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三角関数とか何の必要があるのか分かんない、と思った時にお読み下さい

作者: 紀伊章
掲載日:2023/03/17

高校の数学で習う三角関数が分からない時に、読んでもらえればと思っています。

途中、図を書きながらの方が分かりやすい表現があります。

挿絵として入れられなくてごめんなさい。


θの取り方を間違っておりました。

修正したつもりです。

申し訳ありませんでした。

何かあれば、指摘していただけると助かります。


 突然の例えで恐縮ですが、ちょっと想像してみてください。


 共有の電子レンジがあります。


 あなたも使おうと思っています。


 前に人が待っています。

 

 後ろに並んだあなたは気が付きます。

 前に待ってる人、お弁当、手に持ってる。


 前に待っている人は、こう言いました。


「電子レンジを使いたいんです。

 でも、電子レンジの理屈が理解出来てからでないと使う気になれません」


 もし、あなたが、この意見に共感できる

「わかるわかる。理屈が理解できないと使う気にならないよね」

 という意見の持ち主ならば、


 残念ながら、私があなたにしてあげられる事は何もありません。

 このままお読みいただいても構いませんが、受け入れられないと思います。



 ここから先は、電子レンジを使うのに理屈を理解する必要が無い、と思っておられるあなたにお話しします。


 何故こんな例えをしたのか。


 三角関数などの数学も同じだからです。


 数学の授業って、実技系の科目の授業と同じ進み方だと思うんです。


 1、お手本とか見本。


 2、お手本の解説


 3、出来るようになるための練習


 出来るようになったら、好成績が取れます。


 1のお手本の難易度は、割とそれぞれです。


 体育の先生が踊ってくれたダンスだったら、良く出来る人なら近いレベルまで行けるでしょう。


 でも、音楽の先生が、世界的名プレイヤーの演奏をCDとかで聞かせてくれたなら、そこまでは出来ないですよね。

 そこまで出来たら、プロになれるってことだから。


 数学のレベルは音楽の例えと同じレベルだと思います。


 1のお手本が定義ですね。


 定義と手本は違うと思いますか?


 私は、最終到達点という意味で同じようなものだと思っています。


 共感してもらえなかった経験があります。


 彼女はこう言っていました。

「だって最初に書いてあるじゃない!

 なんでそんな名前なのか知りたいだけなの!

 それが分からないと先に進みたくないのは、そんなに悪いことなの?」


 三角関数の名前は、三角関数を発明した数学者が、三角関数を深く理解したうえで、その理解から取ってきています。

 ぶっちゃけ、三角関数を理解しないと名前の由来も分からないと思うんですよ。


 彼女の主張は、私には、このようなものに聞こえました。

「調理実習の最初の写真だけ見て料理出来るようになれなかったら、その後の材料一覧やレシピを見る気になれない。

 だって最初に載ってるんだもん。そんなに悪いこと言ってる?」


 三角関数の名前の理由が知りたかったり、電子レンジの理屈が分かりたかったりは、むしろ良い事だと思います。

 でもアプローチとして、初回以降の授業を受けたり、調べ物したり、詳しい人に話を聞いてみたり、してみてからで良いのでは?


 最初の情報の少ない時点では、分からなくてもしょうがないんで、とりあえず横に置いて、そのまま授業受けてみませんか?


「でも、定義って重要なんじゃないの?」


 重要です。

 でも、重要だけど、難しいから専門家に任せてるもの、いっぱいありますよね。

 法律とか、医療とか。

 

 法律を全て隅々まで、あるいは、現代医学の知識全て。

 全ての人が理解出来るわけでも、必要があるわけでもない。


 電子レンジみたいに、作るのは専門家に任せて、製品を使えるようになるくらいでも大丈夫。

 そんなものだと思います。



 では、いよいよ、三角関数の話をしてみましょう。 


 私に三角関数を教えてくれた数学の先生の言葉を借りましょう。


「あ~、今日から三角関数、始めるんで、

 まぁ、定義が最初に書いてあるから、一応読み上げるけど、(定義)、

 それはそれとして、

 三角関数で重要なのはコレだけ。

『サインは縦、コサインは横』

 コレだけ押さえておけば、三角関数は大体大丈夫だから」


 先生が重要と仰ったので、メモしました。

『サインは縦、コサインは横』


 当時、私が思ったのはこうです。

 何コレ?合言葉?合言葉なの?


 間もなく、先生が仰った意味が分かりました。


 重要。スゴイ重要。先生の言葉は正しい。

 三角関数は、大体コレだけで大丈夫。



 また、例え話をしますね。


 あなたは、時計の文字盤を作る仕事をする事になりました。


 文字盤をセットしたり外したり、操作を入力するだけの簡単なお仕事です。


 作る文字盤は真ん丸のものだけです。


 先ず文字盤になる予定の丸い板をセットします。


 板には真ん中に小さな穴が開いています。


 セットする機械の台には、針が立っているので、そこに板をセットします。

 途中でずれないように固定します。


 それから、書き込みたい文字と、文字を書き込みたい位置を座標で指定します。

 


 座標の説明を一応入れておきます。

 知ってる人は読み飛ばしてください。


 座標は、

 左から右に向かって大きくなる横軸と、

 下から上に向かって大きくなる縦軸で出来ています。


 横軸と縦軸が交わってる点を、横0で縦0の意味で(0,0)。

 右に1、上に1大きくなった点は(1,1)。

 左に1、下に1小さくなった点が(-1,-1)。

 右に2小さくなるだけで、上下しなかったら(-2,0)。

 こんな感じです。  



 座標が分かったら、いよいよ文字の書き込み操作です。  

 

 WRITE A,(x,y)のように入力すると、座標(x,y)に『A』を書き込んでくれます。


 機械は時計の文字盤専用ではないのを使っています。


 今回は、文字の書き込み位置は、中心から1の距離にします。


 最初に『3』を書き込みます。


 WRITE 3,(1,0)

 これで『3』が書き込まれました。


 では、『2』を書き込みましょう。


 『2』の座標が分かりませんね?


 こんな時に三角関数を使います。


 3時の位置がθ=0、反時計回りに進みます。


 2時の場所は、θ=30°、3時から30°戻ったところです。


 先生の『サインは縦、コサインは横』を思い出して、


 WRITE 2,(cos30°,sin30°)

 機械が座標を計算して、書き込んでくれます。


 楽ですよね。そして正確です。

 三角関数は便利だと思います。

 ここまで出来たら、三角関数は半分位は使えるようになったと言っても良いと思います。


 ちなみにこの時、正確に出来る、という事がすごく素敵な事に思えたり、新しい考え方に特に抵抗を感じなかったりしたあなたは、理数系向きです。

 機会があれば、理数系の学問に力を入れると楽しいかもしれません。

 

 話を戻します。


 『1』

 WRITE 1,(cos60°,sin60°)


 『12』は

 WRITE 12,(cos90°,sin90°)


 でも、12時の位置って(0,1)ですよね。


 つまり

 cos90°=0で、sin90°=1です。


 時計の文字盤を座標にあてはめながら考えれば、

 12時、3時、6時、9時の位置、つまり

 90°、0°、270°、180°、のsinθとcosθの値が分かります。

 座標の左側と下側がマイナスと注意すれば大丈夫だと思います。


 時計の進み方とθの取り方が異なるので、分かりにくい例えですみません。


 せっかくなので、2時の座標をもう少し考えてみましょう。 


『2』の位置から、縦軸、横軸に向かってそれぞれ垂直になるように線を引きます。


 (0,0)、(0,sin30°)、(cos30°,0)、(cos30°,sin30°)を頂点とする長方形が出来たと思います。


 長方形の辺の長さであるcos30°とsin30°の実際の値が分かるのが目標です。


 時計の長針が2時の位置をさしている時の様に、中心から2時の位置に線を引きます。


 さらに、2時の位置から、12時の位置に向かって真っすぐ線を引いてみて下さい。


 文字盤の中心と2時、12時の位置を頂点とした三角形が出来ていると思います。


 この三角形の、中心から2時までの辺と、中心から12時までの辺は、どちらも同じ1の長さ。


 2時までの辺と12時までの辺の角度は60°です。


 正三角形っぽいですよね。


 三角関数が使えるようになるのが目的なので、この三角形が正三角形である証明までは省きます。


 この正三角形っぽい三角形は、実際に正三角形です。


 三角形を横に割っている線は、垂直なので、正三角形を二等分しています。


 つまり、sin30°は1の半分の所になります。

 sin30°=1/2ですね。


 長方形の辺の長さの短い方が分かりました。


 残りは、長方形の長い方です。


 文字盤の中心と2時の位置、そして今分かった(0,sin30°)で出来た三角形に注目します。


 正三角形の左半分です。


 一番長い辺の長さが1、一番短い辺の長さがsin30°=1/2です。


 ピタゴラスの定理が使えます。


 1の二乗=1/2の二乗+残った辺の長さの二乗


 残った辺の長さ=cos30°=今ピタゴラスの定理で求めた√3/2です。


 高校レベルの三角関数は、これぐらいで、ほとんど大丈夫です。


 残りは、1時と2時のちょうど真ん中の45°の問題だけです。


 45°の点から、さっきと同じように、縦軸と横軸に線を引くと、正方形になります。

 

 つまり、cos45°=sin45°。

 文字盤の中心から45°の点に線を引いてできた三角形にピタゴラスの定理を使うだけです。


 これで、高校の三角関数は、ほとんど答えられると思います。


 

 いかがでしたか?

 理解出来て初めて使う、ではなく、使ってみてから理解していく。

 そんなアプローチも、時には良いんじゃないかと思っています。


 数学を始めとした科学は、私達の生活を便利に支えてくれています。

 スマホやパソコンはもちろん、車や家電、大量生産で出来た衣類なども科学なしにはあり得ません。

 三角関数は、その中で、英語が出来るためのアルファベットの学習のように重要なものです。


 難しかったとしても、嫌ってしまうのはもったいない。

 そんなことを思って、この文章を書いてみました。 





ジャンルはエッセイかもしれませんが、三角関数のエッセイって嫌だな、と思ったんでその他にしました。

読んで下さってありがとうございます。

何かあれば、感想欄までお願いします。


電子レンジの理屈をネタにしたので、一応簡単に書いておきます。

簡単に言うと、マイクロ波(電波)で水分子を振動させて温めています。

もうちょっと言うと、水分子には向きがあって、電波でこの向きを動かすことが出来るので、

水分子の向きをぐるぐる変えて、そのエネルギーを熱にしています。

興味があれば、物理の先生に聞くと良いと思います(他力本願)



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― 新着の感想 ―
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