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待ち合わせは、最前列で

作者: mi✩.*˚(みい)

いま僕と君はそれぞれ、同じアーティストのライブ参戦権を得ている。


チケットが当たった時の君はといえばそれはもう、泣きながらの大喜びで大変だった。


僕も最初から喜びたかったのだけど、とにかく落ち着いていただけるまで世話の焼ける君だった、ということだ。



それから数日経ったばかりだが、明日になれば今度はチケットの引き換えで座席が明確になる。


そう、また一喜一憂する愉快な君が見れる。


こんなこと君に言ったら、愉快とかバカにしてる!って怒るんだろうな。ほんとに君は忙しい人だ。愉快って"可愛い"って意味だよ?


ほら、拗ねてないで可愛い顔見せて?


なんて、君に会ったことがあれば目を見て言えるのに…。



「ありえない!!私ライブ終わったら人生おわるの?!」


また君が嬉し泣きしてる。


僕は君の涙を止めたり笑わせたり、年中ほんとに君で忙しくて幸せだ。


これからもそんな君をたくさん見ていきたいから、僕も頑張れる。



ついにライブ当日、僕たち初めての待ち合わせ。今まではずっと、SNS上でやりとりしていたんだ。



もうすぐ開演だが、今回初めてライブに一緒に入るはずの僕のことが見つけられなくて、君から連絡がくる。


『ねぇ、そういえば私最前列当たって喜びすぎて気にしてなかったけど…あなたもいい席当たったけど秘密ってどういうこと?』



急いで僕も返信する。


「ごめんちょっと会場入り遅れそうだから先に席着いてて!」



『いや答えになってないし!チェックのボトムに白いシャツだよとか言うからめっちゃ周り見て探してたんだけど!とりあえず始まっちゃうから入るね!』



さすがにちょっと怒らせちゃったかな、でも今からまた嬉し泣きさせるから許してね。

もうステージが始まる。急いでメッセージを送信。



大歓声が呼んでる。僕には聞き慣れた君の声も聴こえる。


最前列をステージ脇から覗き込んで、君がどこにいるのかなと、不謹慎だが確認する。



「それではお願いしまーす!」


スタッフさんの声。



よし、行くか!と、ニヤけながら僕はステージに上がる。そう、スポットライトの下へ。


僕の今日の衣装は、チェックのボトムに白いシャツ。



最前列で嬉し泣きしている君が、どこまで気付いているかはライブ中の僕にはわからない。


終わったあと、僕がさっき君に送ったメッセージを君が見るまでは。



「はじめまして、僕の大好きな人」

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