カレーライスとハヤシライス
カレーライスとハヤシライスは日本生まれの洋食である。カレーライスはラーメンと並び、日本の国民食とも言えるほど人気の高い食べ物になった。そのため、カレー専門店も多く存在するし、チェーン店も多い。カレーパンやカレーうどんなどの派生商品も多い。
カレーライスはトッピングによって様々な種類に分かれる。ご飯の上にルーをかけただけのシンプルなものから、カツを乗せたものまで様々である。カツカレーはもちろんのこと、エビフライを載せたものやハンバーグを載せるものなどもある。使用する肉に応じて、ビーフカレー、ポークカレー、チキンカレー、マトンカレーがある。
ハヤシライスは薄切り牛肉やタマネギをデミグラスソースやトマトソースなどで煮て米飯の上にかける。赤ワインを加えることもある。牛肉の代わりに豚肉を使うこともある。ハヤシライスは、ありあわせの肉と野菜を煮込んだものにご飯を添えて出したことが始まりとする説がある。高級ぶらず格好つけず既存の資源を活用する姿勢は好感を持てる。シンプルさ故に奥深い味わいが楽しめる料理である。
私はカレーライスかハヤシライスかと言われたら、林田なのでハヤシライスと答える。辛さを売りにするカレーライスと比べて親しみやすい味である。
ハヤシライスの名前の由来には諸説ある。
第一に林さんが考案したから林ライスと呼ばれるようになったとの説がある。林さんは元軍人であり、軍隊で食べたシチューのような料理がハヤシライスの元になっているという。
第二に流行りのライスがハヤシライスになったとの説がある。
「よし! じゃあ今日はカレーとハヤシライスを作ろう!」
「おおー」
僕は腕まくりして意気込む。今日作るのは二種類のカレーだ。まずはオーソドックスなカレーライスを作る。そしてもう一品、ちょっとしたサイドメニューとしてハヤシライスを作ることにする。
「玉ねぎはみじん切りにして……あっ、そうだ。忘れないうちにこれを渡しておくよ」
そう言って、僕は彼女に『あるもの』を手渡す。それは彼女の分の包丁だった。もちろんただの包丁ではない。この前買ったばかりの新品のものだ。
「えっ? いいんですか?」
彼女は少し驚いた様子を見せる。
「うん。包丁の扱いには気をつけてね。指を切らないように」
「はい。ありがとうございます……」
彼女はまだ慣れない手つきで包丁を受け取る。
「そのうちすぐに上手になるって。それまでは僕がちゃんと見ていてあげるから」
「うぅ……」
彼女は申し訳なさそうな表情を浮かべる。そんな彼女を元気づけるために、僕は明るく振る舞うことにした。
「練習すれば誰だってできるようになるんだからさ!」
「そ、そうですよね! 頑張ります!」
彼女は大きくガッツポーズをする。どうやら元気が出たみたいだ。
「それじゃあ始めようか。まずはこの玉ねぎのみじん切りだけど……」
こうして僕らは一緒に料理を始めた。
それから数十分後。無事にカレーライスとハヤシライスが完成した。あとは盛り付けて、食卓へ運ぶだけだ。
「いただきまーす」
早速、二人で食べ始める。
「美味しいです。すごく美味しいです」
彼女は満足げな笑みを浮かべている。喜んでくれたようで何よりだ。ちなみに今回は僕の作ったものと彼女の作ったものを比べてみたのだが、味はほとんど同じだった。




