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握り寿司のネタ

握り寿司はネタの種類によって、さまざまなバリエーションが生まれ、発展した。寿司の花形はマグロである。しかし、江戸時代は異なっていた。「冷蔵技術が発達していなかった江戸時代、赤身のマグロは傷みが早く、敬遠されていました。現代では超高級食材のトロでも、脂ばかりで猫も食べないということで、猫マタギと呼ばれていた時期もあったほどです」(「マグロは呼び名が変わるのになぜ出世魚ではない? 意外すぎる理由とは」AERA dot. 2019年9月18日)。


鹿賀ミツル原作、加藤広史作画『おすもじっ!◆司の一貫◆』「第参貫 鮪 前編」ではトロを最高とする評価を「笑止」とする。「トロというのは、いわば脂の旨みなのです。赤身のコク、香りこそがマグロの真骨頂」と語る。江戸時代の人々はトロが脂っこすぎて肥料にしていた(『おすもじっ!◆司の一貫◆ 2』「第拾四貫 龍馬 後編」)。


私達が伝統と考えているものも実は昭和からの伝統に過ぎず、本当の日本の伝統とは異なるものが結構ある。築地市場の豊洲への移転も伝統の観点から批判的な声があるが、築地市場も戦前に日本橋から移転したものであった。


マグロやカツオには2020年問題がある。マグロやカツオの好漁場のパラオが2020年に外国船の操業を禁止する(「マグロ・カツオの2020年問題」日本経済新聞2018年4月12日)。


海苔巻はマグロなどを芯として、その周りを酢飯で巻き、外側を海苔で巻いたものである。鉄火巻の芯はマグロの赤身におろしワサビを添えたものである。


新鮮なイカは刺身が向いている。イカの刺身は独特の触感がある。ツルツルしているが、噛み応えがある。イカは「海の幸の女王」と呼ばれることがある。「海の女王」は「海の女神」でもある。


イカ料理と言えば佐賀県の呼子よぶこイカは透明すぎるイカで有名である。呼子のイカ料理店と言えば林田宗雄さんの「海中魚処 萬坊」である。佐賀県唐津市呼子町殿ノ浦の海に浮かぶため、海中レストランと呼ばれている。


イカのツルツルした特徴を活かした料理がイカそうめんである。イカの刺身を麺状に細く切り、素麺のようにした。函館料理である。素麺のようなイカという意味である。イカの中に素麺が入っているようなビジュアルですが、イカと素麺ではない。イカそうめんは清涼感がある。


桜鯛は旬のメニューである。産卵を控えた鯛を指す。桜の咲く時期に獲れ、ウロコが桜色をしていることから桜鯛と呼ばれる。桜色になるのは産卵場所に集う雄と雌が恋をして赤くなったというロマンチックな説明もなされる。桜鯛は俳句の季語にもなっている。正岡子規の句に「俎板に鱗ちりしく桜鯛」がある。俎板を背景に桜鯛の桜色が鮮やかに映る。


冬の冷たい海を越えた桜鯛は、引き締まった身の中に旨みが凝縮されている。産卵のために深海から内湾の浅瀬に群集する桜鯛は漁獲しやすく、しかも美味しいという正に旬のネタである。透き通るような白い身はクセがなく、美味しく食べられる。淡白にして味わい深い。鮮度のいい魚介は口の中でとろけるように溶けていく。口の中でとろけるように柔らかく、噛むたびに甘みのある上品な味がする。魚介の味を楽しむなら生が一番である。


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