転校初日2
ちょっと長いです
[はぁ〜い♥、みんなおはよう、元気してたぁ〜♥]
……ちょっとゾッとしてしまった。
いい人なのは間違いないけれど見た目と中身のギャップについていけない……。
[ホームルーム始めるから静かにしてねぇ〜♥]
とは言えやっぱ先生だ、静かになって……なって……ないな、まだ数人の声が聞こえる。
[そんでもってそのままドーンよ!最っ高だったわwww]
[お前やるなぁw流石だわw]
どこに行ってもガラの悪い奴らはいるのね……。
[速水君達〜静かにしなさいねぇ〜]
注意をしても話を辞める気配が無いみたいだ。
速水か……注意しておかないとな。
[静かにしてねぇ……速水君達……]
それでも気にせず話しているまだ顔が分からない速水君一行。
あれだけ注意しても聞く耳を持たないのはどうかと思っているとドン!!!っと凄い音が聞こえた後に凄まじい怒号が聞こえてきた。
[話やめろって言ってるんだろうがクソ〇キどもがァァァ!!!ぶっ〇ろされたいんかおらァァァァ!!!]
こっわぁぁぁ!!!
マジで〇されるんじゃないかと思うくらいの迫力があった。
まだ教室に入ってないのにこれだけ怖いと実際目にしてたら余計怖いんだろうなぁと感じた。
[……絶対怒らせたらダメな人だ]
小さく呟きながら絶対問題を起こさないようにしようと固く誓った。
[さて、静かになった事だし今日はみんなに新しいお友達を紹介するわねぇ〜♥なかなかのイケメンよォ♥]
[キャー!イケメンの転校生!?めっちゃ気になる!]
[相羽ちゃんがそう言うなら間違いないもの!凄い期待できるわ!]
なんか凄い黄色い声が聞こえてくるけど……僕そんなイケメンじゃないよ先生、ハードル上げないでください。
[それじゃ入ってきてぇ]
いよいよか、僕は出来るだけ緊張してると思われないように堂々とした立ち振る舞いで教室に入っていった。
[皆さん初めまして。二階堂誠夜と言います。中途半端な時期に転校して来ましたが仲良くしてくれるとすごく助かります。よろしくお願いします]
噛まずになんとか言えた。
頭を下げてホッとしているとまたも黄色い声が聞こえてきた。
[誠夜く〜ん、これからよろしくねぇ〜]
[誠夜くん超イケメンじゃん、やっぱ落とさないと勿体ない!]
[誠夜くん!私と付き合ってー!]
なんでこんな事になってるんだ?僕はイケメンじゃないのに。
[誠夜ちゃん、席は好きな所で良いから空いてる所に座ってね♥]
[は……はい、分かりました]
男子からは怒り、嫉妬の視線。
女子からは期待、羨望の視線。
これは男友達出来なさそうだと諦めてしまいそうだ。
そんな視線を向けられながらなんとなく目に付いた空いている場所に座ることに決めた。
隣は男だったが前の席の女子の隣に紅白の棒が置かれていてそれに目を取られてしまい、その後ろの席に決めた。
[おっ、ここに座るとは運が悪い、お前クジ運無いだろ]
[は?いきなりどういう事?]
そりゃ疑問に思ってしまう。開幕一言目にそんな事言われたらそうなるだろう。
[ここはちょっと面倒な事になるから気をつけなって意味だ、ちょっとした忠告だ、いきなり悪かったな]
忠告?またしてもひとつ疑問が生まれてしまった。
[俺は青木雅哉だ、これから宜しくな二階堂]
[あ……あぁ、よろしく頼む]
ちゃんと挨拶する辺り礼儀はあるっぽいが……。
[さて、席に着いた事だし連絡事項よ、一ヶ月後に町内を回るマラソン大会をやる事になったから全員参加ね、距離は10kmよ]
ブーブーと周りからブーイングが聞こえてきた。
隣からも愚痴が聞こえてきた。
(マラソンか……いきなりこんなイベントが来るとはな)
そんな事を思いながらホームルームは終わった。
キャラ濃過ぎる作っちゃったかと今から不安です