転校初日1
やっと本編です
恐らく殆どの人が挑戦したことの無いジャンルになるのでどう書いていこうか迷ってます
[ここが完全バリアフリーの最新校かぁ〜]
期待を胸に僕、二階堂誠夜は新天地である私立花桜学園高等部を見上げていた。
ここは数年前から身体障害者でも通いやすくする為に様々な支援策をしており、車椅子を使用している人も数多く在籍してると聞いた。
進学率も高く、授業や部活動にも力を入れており今から非常に楽しみにしている。
[……前みたいにならなければいいな]
そう小さく呟きながら歩みを進めていると視界の端に杖を使いながらゆっくりと歩いている人を見かけた。
[視覚障害者も通ってるのか、幅広く受け入れているんだなぁ]
点字ブロックがあるのも納得だ。
それにしても……、どうも不安定な歩き方だったのが気になってしまった。杖も使い慣れてない感じもしたし……。
彼女の事が気になりながらも僕は職員室に向けて歩き出した。
[あらぁ、君が編入してくる二階堂か、私が君の担任になる相羽よ、よろしくな]
[は……はい、よろしくお願いします……]
そう言った新しい先生は……明らかにおかしかった。
全体的に筋肉質でかなりゴツイ体つきなのにめちゃくちゃ濃い化粧をしているのだ。
しかもロングスカートまで……。
正直気持ち悪い。
[私は見た通りにオカマよ、それでも気にしないでね、性別の違いなんて些細なものなのだから]
慣れるまでに時間かかりそうだな……。
[まぁ、ホームルームまで時間も迫ってるし歩きながら色々説明していくわね、それじゃいきましょ]
[この学校は見ての通り、スロープや点字ブロック、手すりやエレベーター等がが校外校内問わず色んな場所にあるのよ、ちなみに、エレベーターは車椅子の子達が使う事を考えて用意してあるから貴方みたいな普通の子はあまり使用してはいけないわ、車椅子や目の見えない子の補助の為になら使っても良いけれどね]
流石バリアフリー校、細かい配慮が施されている。
校内に点字ブロックがあるのも凄く珍しいと感じてしまう。
[こんな感じの学校だから編入して来る子達はとても多いの、でも、貴方みたいな子が来るのはとても珍しいけどね]
やっぱり珍しいのか……。僕も編入する事になるとは思っていなかったけども、相羽先生もいい人に見えるし少しホットしている。
[ここで別れ道になるのだけどもね、右が初等部、左が中等部で、真っ直ぐ行けば障害のある子達の校舎になるわ、用がない時はあまり行かないようにね、高等部は中等部の上の階だから左に向かって直ぐにある階段で3階段に向かう事になるわ]
エスカレーター式の学校なのは分かっていたけど校舎も一緒だったんだ。間違えて初等部中等部に向かわないようにしないといけないからちゃんと覚えておこう。間違えたら末代まで言われ続けられそうだし……。
それ以外にも色んな話が聞けた。
[あとは……貴方は優しい子だから関係ないとは思うけども障害者に対しての差別は私が見えない所であるから見て見ぬふりはしないでちょうだいね、私は信じているわ]
[えっと……どうしてそんな事が言えるんですか?まだ数分位しか話していないのに]
そこが少し気になった。
[ふふ、時々横を通る車椅子の子達が通りやすいように私の後ろに移動してたりしたでしょ、それは思いやりの心がある証拠よ、だから大丈夫だと思っているわ]
よく見ているな、向こうの教師達とは大違いだ。
[さて、着いたわ、ここが貴方の通うクラスのC組よ]
分かってはいたけど緊張してきた……それと同時に前の学校の二の舞にならなければと思う不安も押し寄せて来た。
[最後に、一人視覚障害者がいるけれど優しく接してあげてね]
[えっ?]
視覚障害者?校舎は別にあるのにどうして……。
疑問が残り、聞こうとしたけど相羽先生は教室に入ってしまった。
やっと本編入りました。
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