桶狭間 4
「今川義元討ち取ったーーーー」
毛利さんが順当に討ち取ったみたいですね。
父は結局第一陣で突撃しました、あんなでも先頭に立つと士気はあがりますからね、やっぱり大将が前にいるのと後ろにいるのとでは大違いです、それはわかりますが。
はっきり言います、父は弱いです、一騎打ちなんて絶対に無理です!でも突撃します!だから親衛隊がいます。
親衛隊の皆様すみません、父の姿を隠すためあんな邪魔な母衣つけていただいて・・・
本来は武力を示したり、味方への伝令の意味を示すためのものですが普通は旗ですからね。
(武田家はムカデ、徳川家は五が有名ですね)
父が敵と切り結ぶ前に倒しちゃってください・・・
えっと、戦場は私は見たくないので情報だけ頂ければいいです、ハイ。
さて、その情報が来たら私の部隊の出番です。
父へは別に伝令を仕立ててあります、打合せはしていますが心配ですからね。
内容は、今川義元を討ち取ったことを公に広めること、特に今川軍は前軍・後軍とも無傷ですしね、必死に向かってこられたら適いません、さっさっと帰ってもらいたいです。あとは、戦闘停止命令をだしてこれ以上戦をしないことですね。私の部隊の邪魔をしないでくださいね!
「さぁみんな行くよー」
戦の後のために作った私の部隊だ、いや、私じゃなくてもいいのだけれど武士の中ではやる人はみつからなかった、まぁ武士の対極の仕事だしね。
「織田赤十字部隊出撃!」
織田家赤十字部隊、全身白尽くめの衣装で、胸と背中に赤で十字が描かれている。作業内容は敵味方を問わず怪我の治療にあたる特別部隊。
最近できた織田家の部隊で、尾張・美濃地方では絶対の信用を得ている、織田家の訓練所に通うまだ半人前も多いながら適切な治療のおかげ(止血程度でも大助かり)で戦死者も減っている、敵を倒した後その兵士は自分の兵士になるのだから。
陣頭に赤十字の旗が立つと戦闘は終わりの合図である、まだ一部で戦っている人達もいるがそれが仕事なのでしょうがない。
その対策も考えてある、医療活動といっても味方は大丈夫だが敵の人にとっては不安なので攻撃してくる人もいる、なので、兵士の人達には戦闘終了後に赤十字の人に5人程度護衛をしてもらい割符を与える、その割符は敵の首を取ったのより恩賞は厚くしてある。(この時代、戦闘で殺されるタイミングは敵の首を切っているときが一番多い)あと、兜首以外はほとんど無価値だしね。
赤十字軍の人はけが人を探しに・治療に、兵士達は護衛する人を探しに・けが人を搬送しに、輜重部隊は食事と陣幕を用意して戦闘は終わりをつげる。
あっ、もちろん見張と部隊編成はしますよ、赤十字のお手伝いは今回は第4陣の人達です。
あとは、もう一つの部隊にも連絡しないといけないのですが気が重い・・・のです。