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異世界逃亡生活  作者: さかい
1/1

始まりの日


俺、佐上大智は朝起きたら知らない部屋にいた。


寝ぼけているのではないかと思うだろうが、実際に知らないから事実を言うしかない。


部屋は研究室を思わせるほどの白。俺が寝ているベッド以外は物らしいものは見当たらない。壁には扉があるため、これが出入口だろう。


状況が掴めないが、近くにある扉に行ってここから出なければ。

しかし、体が何かに拘束されているのか、起き上がることができない。


恐る恐る自分の体を見ると両手両足、胴体がベッドにベルトで固定されている。


「なんだよ、これ・・・」


朝起きたらまったく知らない場所にいて、ベッドから一歩も歩けないどころかベルトで固定されているなんて有り得るか?普通。


「おい!ここから出せ!監禁罪だ!この犯罪者!」


思わず思ったことがそのまま口に出てしまった。

でも実際に思ったことだし、俺が悪いわけではない。

数十秒経った時、何処からか歩く音が聞こえた。

どんどんと音が近づいてるため、恐らくだが、俺の方に来ているのだろう。


まずはどうにかしてこの拘束をとき、逃げて警察を呼ぼう。さぁ、どんなやつが来るんだ?


そして出入口が開いたとき、俺はそいつらの格好を見て言葉を失った。


「・・・は?」


そいつらの格好は黒いマントに黒い帽子でその帽子で顔を隠している。


俺がこの時、思ったことは中二病のやつが魔法使いのコスプレでもやっているのか?と考えてしまうほどだ。


理由はわからないが、こいつらが俺をこの場所に連れて来たのだろう。


「お前ら!俺をここから出せ!この中二病ども!」

大きな声でこいつらに訴える。


しかし、こいつらは俺の声が聞こえないかのように周りと喋り始めた。


「今回は成功のようだな・・・」

「今までの召喚は呼び出したものの、全員衰弱死でしたからね・・・」

「ああ、だが、これでやっと私たちの研究が進む。」


こいつら一体なんなんだ。召喚?中二病拗らせすぎじゃないのか?痛すぎるぞ。


人の話を聞いてもいない。なら聞こえるまで訴えかけるまでだ。


「聞こえているのか!中二病!ここから出せと言っているんだ!」


俺でもこんな声が出せるのかと思いながら、大声を上げた。少し喉が痛くなってきた。


そして、思い出したかのようにこいつらは俺の方を見た。


「中二病?意味が分からないが、それは私たちのことを指しているのか?」

「私たちを揶揄しているように聞こえますね。」

「おい、お前、それはどういう意味だ。ふざけた意味だったらタダじゃ済まないぞ。」


どうやら俺の訴えより、中二病という呼び方が気に食わないようだ。


「中二病は中二病だ!そんな全身黒って中二病のガキのファッションか?お前らの遊びに付き合っている暇はない!今すぐここから出せ!」


大声を上げつつ、こいつらを全力で馬鹿にする。

叫んだ後に、俺ってこんなに言葉遣い荒かったっけ?と考えてしまう。


恐らく、相当腹が立っているのだろう。


「つまり、私たちを馬鹿にしているということだな。」


やはり中二病という言葉は図星なのか向こうはかなり苛立っている。


「そうだよ。召喚?研究?ふざけるのも大概にしろ。子どもままごとに付き合っている暇はない。」


喉が痛いので、声を小さくする。

中二病どもは俺を睨み、俺に叫んだ。


「私たちの研究をままごとだと!?ふざけるな!私たちがこの研究に一体どれだけの時間かけたと思っている!」


ここまで来ると中二病を越えてただの痛いやつだな。


「知らないし、興味もない!いいから俺をここから出せ!」


流石にここまで話が通じないと腹が立つ。更に喉が痛くなってきたぞ。

すると、中二病どもは急に笑い始め、そして、俺に向かってこう言った。


「どうやら、痛い目を合わなければ私たちの偉大さに気づかないようだ。」


中二病の一人が扉に向かって叫ぶ。


「奴隷達!入ってこい!」


扉の近くに待機していたのか、奴隷と呼ばれた者達が十人入ってきた。

格好は薄汚れた服に脚に鎖がついている。アニメとかで見る格好と同じと言っても過言ではない。


「お前はあいつの右脚にシャイニング・スティックを。お前はあいつの右腕にウィンド・カッターを。」


と奴隷達の半分に指示を出している。なんだ、シャイニング・スティックって。中学生並みの英語力だな。

中二病の一人が指示を終えたようだ。


「奴隷達!あいつに目にものを見せてやれ!」


と叫んだ。おい、偉大さは何処に行った。

もしかして馬鹿なのではないだろうか。と考えているとき身体中にまるで熱した鉛を被せられたような痛みと熱さ。

右脚は細くて熱い棒で貫かれたような痛み。右腕はまるで刀に切られたかのような痛み。この痛みは人では耐えられない、痛みもなくなり、視界が暗くなっていく。これが死というものだろうか。


消えていく視界で自分の体を見た。

これは、自分の体なのだろうか。

右脚は脚半分から下が切れて焼けた跡がある。右腕は二の腕当たりから腕を切断されている。腹部は腸が見えている。左腕と右脚は消えていた。近くには焦げた何かがある。


我ながらよくこんな状況で思考ができるなと考えたが、段々と目が見えなくなっていく。このまま俺は死ぬだろう。なんで俺がこんな目に・・・






初めて書きましたが、自分の語彙力の無さに嘆いてしまいます。


世界観は頭の中にありますが、それを表すのがどれだけ難しいかわかりました。



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