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年賀状

掲載日:2025/12/07

 今年も年賀状が届いた。


 所有してる車のディーラーさん

 いつも買ってるメガネ屋さん

 一度指輪とネックレスを売りに行ったことがあるだけのジュエリー専門リサイクルショップ

 一度もお会いしたことのない県会議員さん


 ふふふ……、どうでもいいのだよ。


 こんなどーでもいいものは郵便受けから出して即、ゴミ箱にシュート!




 スマートフォンでインターネットにアクセスする。


 行き先はいつもの小説投稿サイト。


 活動報告で年賀状を送り合う。



『あけましておめでとうございます』


 私があげた活動報告に、色んなひとがやって来る。



『おめでとう!』

『あけおめ〜』

『本年もよろしくお願いいたします』

『今年もよろしくね』

『昨年は色々楽しかったね!』

『今年はお互いに昨年以上のヒット作品、出せるといいですね』



 やきにくさんも、ポン酢ソースさんも、ピンクのゆうれいさんも、ただの通行人さんも、広野しもさんも、最後のひとさんも──


 みんな顔も声も知らないけど、年賀状をやり取りする心の友だ。



 私もそれぞれのひとの活動報告へお伺いして、年賀状を送る。



『今年も生きて、小説を書きます!』



『おー』

『生きろ、生きろ』

『書き続けてくださいね』

『いなくなったらただじゃおかないからな!』

『あなたの小説、好きです』

『ずっとずっと、読ませてね』



 笑顔になって、そっとスマートフォンを閉じた。


 私の余命はあとどのくらいだろう──


 働くこともできて、入院はしなくていいものの、いつこの命が消えてもおかしくはない。いつ心臓が停まってもおかしくはない病気を患っている。


 きっともうあと10年も私はこの世にいない。そんな予感がしている。


 人見知りが過ぎて、それどころか一人でいるほうが好き。

 聴覚に障害があり、まともに喋ることもできなくて、リアルでは誰もから『他人をバカにしているわけのわからんやつ』と見られている私が、ここではそこそこ人気者だったりするのが不思議だ。



 小説家になろう──この場所があるから私は笑って毎日を送れている。


 きっと私は、ほんとうは人間が好きなのかもしれない。

 リアルではそれを表に出せないだけで、ほんとうはみんなと仲良くなりたいのかもしれない。



 それを叶えてくれるこの場所に、感謝。



 もしたった一通だけ年賀状を送れるとしたら、私はこの場所に送るだろう。




 あけましておめでとうございます


 本年もどうかよろしく、お願いいたします




  小説家になろうさまへ──





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― 新着の感想 ―
実際リアルよりこっちのが『色々と』知ってる人が多いんだよな。 リアルなんてみんな表面上の付き合いさ(▼∀▼)!
ここみしゃま……今だとまだ……2025年…….°(ಗдಗ。)°. (いやでも気持ち伝わっております!!!)
いつもとは違う自分になれるのがネットの良さですよね( ´∀`)b
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