転機と関与
パワーーーー!!!!!
リク「やばい、テストの点数も!実技試験も!赤点阻止はできてるものの…このままじゃ退学…?」
畠山陸ことリクは、Dランクの落ちこぼれ最下位である。この世界はあくまでも能力や魔法で…とかではなく、己の目指す進路のもと、学を重ねていくのは他の学校と何ら変わらない。この世界について ざっと説明しよう。
Dランク いわゆる自称進学校と呼ばれるレベル。
他の学校に行けば即エースレベルではある。
このランクを維持して卒業、就活をすれば生きるには問題のない生活が送れるが上のランクからは軽蔑、失笑、ゴミを見る様な目で見られる。今のリクの立ち位置はここだ。
この先C、B、Aとあるがはっきり言ってレベルが高いだけだ。
Sランク 入学者3000人の中から選ばれた10人。
体術、知能、様々な分野でトップ。単純に言えば
人類でトップの高校生だ。Sランクに入れた者は本人の意思と関係なく日本の警察としての権利を与えられる。いわゆる公安警察である。そんか化け物達は今日もひっそり日本の安全を守っている。
リク「はぁ〜散々とはこの事か。」
卑屈、諦め、呆れ、様々な感情がぐちゃぐちゃになっているため息が出た。
Dランク生徒「なぁ、お前!俺と一緒に夜の学校に侵入してみねぇ?」
リク「…(この人は…名前は知らないけどDクラスの中でトップの……陽キャだったな。)なんで僕なんですか?」
Dランク生徒「聞いた事ねぇのかよ!?夜の学校には今は亡き錬金術部から実験する音が聞こえてくるらしいぞ!」
リク「はぁ…」
Dランク生徒「みんな断りやがるからさー!頼むから一緒に行ってくれよー!!」
リク「………じゃあ勉強教えてください。あなた確か国語得意ですね」
Dランク生徒「任せろ!!」
こうして二人は夜の学校探検に向かった。
Dランク生徒「ここだよな…錬金術部はよ!」
リク「……(噂とは一風変わった静かすぎる…)なんでこんなに綺麗に残されているんでしょうか?」
Dランク生徒「今でも休憩室に使うやついるからな、誰かが掃除でもしたんじゃね?」
リク「……………」
Dランク生徒「教室には俺が入るからお前はもう帰って良いぞ〜」
リク「……はい?」
Dランク生徒「勉強だったっけ?教えてやるから。その代わり俺の勇気の証は俺だけにしてくれないか!」
リク「教えてくれるのなら全然構いませんよ」
Dランク生徒「助かる!」
こうして生徒は教室に入りリクと別れ、翌日となった。
陸「ふわ〜〜ねむ。流石に無理したかな…」
Dランク生徒が集合場所はお前の教室で!と言っていたのを思い出し待機していたらやけに廊下が騒がしい。
リク「?」
外野女子1「キャーーー!!!如月様よー!!!」
外野女子2「今日も凛々しいわ…グッ(尊死)」
外野男子1「Sランクの奴がどうして…?」
外野男子2「Dランクの奴から指名とか!?」
外野男子3「お前にはねぇーよバカ。」
如月「畠山陸。ちょっと。」
外野全員「陸ーー!!!????」
リク「!?」
連れて行かれた。
リク「あの〜?僕なんか悪い事しましたかね?」
如月「………」
陸「(ダンマリか)」
如月「着いたわ、ここで2人きりで話しましょう。」
リク「?」
見えるのは生徒指導室と書かれた小さい教室だ。3000人以上の学校は端に行けば人通りも少なく盗み聞きされずらいというのもある。
如月「………」
リク「…………」
如月「担当直入に言うわ、畠山陸。あなたが夜にDランク生徒を……殺したの?」
リク「!?」
如月「昨日、貴方は夜…と言っても部活動が終わるタイミングらへんに非常口から校内に侵入し、噂を確かめに行った。その後彼と別れた時まで防犯カメラに映ってた。」
リク「待ってください。その時僕は……いや、その前に彼はどうして亡くなったのですか?」
如月「わからないんだ。」
リク「例えば…刺された後とか?」
如月「ない。」
リク「毒とか」
如月「解剖したがそれらしきものはなかった。」
リク「………」
如月「手口は不明、犯人も移動した痕跡はない、なら君を疑うのは普通だろう?」
リク「……そうですね」
如月「だが」
リク「だが?」
如月「私は違うと思ってる、だから君に聞いた。そして確証が掴めた。君は無罪と私は思う。しかしこのままじゃ冤罪で君は殺人の濡れ衣を着せられるのは間違いない。そうならない様私も調べるから私に任せてくれ。君の協力も必要だ。着いてきてくれ」
リク「あの〜あなた…誰でしたっけ?」
如月「………如月高校理事長。如月仁の娘、如月遥香。Sランク生徒よ」
リク「なるほど、これから犯人を見つけ出すまでよろしくお願いします。遥香さん」
遥香「ええ。よろしく。」
こうして二人はバディとなった。ランク間の上下関係はなく、ただただ対等はバディとして…如月と畠山の名バディの始まりである。
ヤーーーー!!!!!