わっはっはっは!
尻尾ソムリエ……?
あれかな?おっぱいソムリエみたいなものかな?
……ダメじゃん!!!
神域での尻尾のエロ度を考えると、マジで同レベルのやつじゃんか!
春姫ちゃん、なんて事言ってくれちゃってんの!?春姫ちゃんの尻尾にあんな事やこんな事して仕返ししてやりたいけれど、今の春姫ちゃんはタマモちゃんの身体なのだ。我慢だ、我慢。
ドヤ顔で私を指差し続けている春姫ちゃんの人差し指をキャッチ。あ、折り曲げるとかそんな事しないよ。でも、人を指さしてはダメですよ。私と春姫ちゃんの人差し指同士を絡めてにぎにぎ。
「尻尾ソムリエとは、何だろうか?教えて欲しいな。」
春姫ちゃん、皆の前で変態発言は辞めようね。
「う〜ん。おぬしよ、もう少し自覚を持った方が良いのじゃ。」
何のかな?尻尾ソムリエの自覚かな。どんな自覚だ。
「皆にも見て貰おうかのぅ。クロ、すまぬが立ち上がってから今一度、器の変質を止めてくれんかの?」
「うん、いいよ〜!……にゅっ!」
春姫ちゃんはクロに器の変質を止めてくれないか?というより、尻尾を大きくしてくれないか?という事を頼んだのだろう。
クロは了承し、バッと立ち上がって、後ろを向く。皆がクロの尻尾を見やすいようにしてくれたのだ。そしてにゅっと言って尻尾を大きくして見せてくれた。
……なんというか、大丈夫なのか?今のこと状態は、皆でエロいものを観賞している感じにはならないのかな?そこまでの事ではないのか?神域での尻尾のエロ度がイマイチわからなくなる。
「クロ、もう器の変質を解除したのですか?」
これはラスさん。うん、したから尻尾が大きくなったんだよね。ラスさんもビックリかな。
「うん、もう変質状態じゃないよ。さっき、ケイはこの状態で尻尾が大きくなってるって言ってた。」
「全くわかりません……。イズナはわかりますか?」
「私もわかりません……。」
「ちなみにタマモもわからないと言っておるぞ。」
ラスさんが分からないと言い、イズナさんも分からないと言い、タマモちゃんまでもが分からないと言った様だ。
どういう事なんだってばよ?
「え?いや、クロの尻尾大きくなってるのに、何でわからないの?あれ?今、私だけ別の事を話しているのかも?ん?え?」
「いや、ケイよ。そうじゃないのじゃ。この場にいるおぬし以外の全員が、クロの尻尾がほんの数%、1、2cmほどじゃろうな。たったそれだけ大きくなった程度じゃ気付けないのじゃ。」
「え!?」
「むしろおぬしは何で気付けるんじゃ!となるわけじゃ。」
なん、だと……?
一目瞭然では、ないのか……?
いや、でも、尻尾以外で考えてみると確かにそうかもしれない。
例えばクロの手が2cm長くなったとして、私はそれに気付けるだろうか?
そういう事なのではないだろうか?
「その顔、やっと理解出来た様じゃの。自らが尻尾ソムリエだという事実に!!!わっはっはっは!」
春姫ちゃんはしてやったり!という様な顔をして楽しそうに笑っている。くっ……!
私は尻尾をテイスティングすることも出来ていないのにソムリエと呼ばれてしまうのか……!!
「じゃが、そうじゃの。おぬしはまだイズナの尻尾すら触っていないのにソムリエ呼ばわりは可哀想じゃな。この称号の授与はまたいつかじゃな。」
私の心を読んでか、春姫ちゃんはそう言ってうむうむと納得して収めてくれた。
でも確かに、尻尾ソムリエだなんて呼ばれたら、あらゆる尻尾を味わいつくした者と思われてしまい、神域では変質者より変態的な称号となってしまうだろう。
またいつか、になるのかはわからないが、とりあえず今じゃなくて良かった。
それはそうと、せっかくだから、クロに頼んでみよう。
「ねえ、クロ。せっかくだから、もう一度尻尾大きくして皆に見せてもらえないかな?」
言ってから思った。これはセクハラ発言に該当したりしないだろうか?チラッとイズナさんの方を見てみる。あ、目が合った。ニコッ。可愛い。可愛いし、そこにセクハラをとがめる意図は感じない、純粋な可愛さである。良かった、今回の発言はセクハラではないっぽい。
「うん、見ててね!ぅわお〜〜〜ん!!」
もふっとクロの尻尾が大きくなる。と、クロは自分の尻尾をガシッと掴む。どうした?あ、たぶんブンブン振っちゃうのを防ぐためだ。
さっきの失敗を繰り返さないために物理的に対策を取ってきた。クロ、えらいね。
「先程も驚きましたが、これは立派ですね。」
「えぇ、大変立派な尻尾です。」
ラスさんが関心した声を出し、イズナさんもクロの尻尾を褒め称える。
私には尻尾を立派と褒め称える感覚が良く解らないのだが、とりあえず私も思った事を述べた方が良いのかな?
「やはりすごい尻尾じゃのう。飛びつきたくなってくるわい。」
私が言おうかと思っている事を春姫ちゃんが先に言ってしまった。
「もうっ、春姫様何言ってるんですかっ!タマモにそんな言葉を聞かせないで下さい!」
あっ、ダメな言葉だったんだ……。
イズナさんが春姫ちゃんに、セクハラ発言はタマモちゃんの教育上あまり良くないと注意をしている。
あぁ、春姫ちゃんは、私が変態発言しようとしたから、自らが身代わりとなって止めてくれたのだ。
ありがとう。春姫ちゃんありがとう。
「えへへ、ありがとう。」
クロは皆にお礼を言う。たぶん(私が言おうとした)春姫ちゃんのセクハラ発言も褒め言葉として受け取ったんだろうな。
クロはニコニコしながら、ハッとして尻尾が元に戻った。今のハッとしたのは、器の一部を変質させたのだろう。
そして炬燵に戻って来た。
「ねぇねぇ、おにいちゃん。」
タマモちゃんに呼ばれた。どうしたのかな?
「さっきおにいちゃんが言ってた、すうぱあせんとうってなぁに?」
クロの尻尾から突然話が変わった。
けれどこれは、タマモちゃんがさっき私が「スーパー銭湯」と言ったのを耳にした時「何だろうか?」と疑問に思っていたのだけれど、話の腰を折らない様、口を挟まずに我慢して聞く機会を待っていたのだろう。くぅ、良い子だ。
「スーパー銭湯はね、大きなお風呂があったり、ジェットが……すごい勢いでお湯が出でくる場所があったり、電気でビリビリするお風呂があったり、え〜とあとは……サウナもあったりと、色々なお風呂がある所だよ。お風呂から出たらご飯食べる場所やマッサージ受けられる場所もあったりするよ。つまり、色々ついてる、スーパーなお風呂屋さんって感じのところかな。」
「すごーーーい!!!行きたい!!」
「そうだね、許可が出る様なら、一緒に行きたいね。」
どうなんだろう?と思い、イズナさんの方を見てみる。
「そうですね……おそらくは、問題なく許可も出るでしょう。その時は、お願い出来ますか?」
良かった、許可も出そうだ。
「楽しみ〜〜〜!そうだ!!ねぇ、おにいちゃん、今日一緒にお風呂入ろ?」
……え!




