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数『%』じゃ!

 はぁ……美味かった……。

 今は、あの時のナナチの気分だ。リコの料理を初めて食べた時のナナチだ。んなぁ〜……。

 あ、いや、母のご飯はナナチのシチューとかじゃないよ?ちゃんとしたご飯を作ってくれているよ?私の自炊飯も潰した分泌物ちっくな感じではないよ?

 ただ、イズナさんのご飯が美味しすぎたのだ。美味しすぎて食べた後に放心状態となったナナチの気分を味わえたのだ。


 あの後、私もおかわりをしてお腹はち切れるのではないかというほど食べてしまった。

 だが、クロは五回もご飯のおかわりをして食べていた。小さいご飯茶碗ではない。私と同じくらいの大き目の茶碗で大盛り六杯食べたのである。おかしい……!!妙だぞ!?明らかにクロの体積より食べた量の方が多い!!とまではならないがご飯六杯食べたのに全くお腹がぽっこりしていなかった。


 今、皆はデザートにプリンを食べていいる。私が手土産に持ってきたやつである。

 だが私は流石にもう何も食べる事が出来なかったので、お茶だけいただいている。


「ケイよ、おぬしも、今後はもっと食べる様になるじゃろ。霊力を使うと腹が減るようになるんじゃ。」


 春姫ちゃんはそういうとプリンをスプーンで掬ってパクっと食べた。

 って、あれ?春姫ちゃん?タマモちゃんじゃなくなってる。


「ん?あぁ、妾じゃよ?タマモがの、“おにいちゃんのお土産だから、春ちゃんも一緒に食べよ”と誘ってくれたのじゃ。おぬしが自分の分のプリンをタマモにくれたからの、妾とタマモで半分こずつを今日と明日食べるんじゃ。」


 今はまだ隣に座っているし、春姫ちゃんは尻尾を私の方へ持ってきてくれているので、私の心の声が直接春姫ちゃんへと届いているのだ。

 タマモちゃん、いい子だなぁ。

 しかしそうか、霊力使うと腹が減るのか。皆が良く食べるのはその為か。……てことは、実家でもこれからは多くご飯用意して貰わないといけないのか。


「そういえば、夕餉の前の事になるのじゃが……。」


 話しかけているから、マジマジと春姫ちゃんを見つめる。プリンを食べている狐耳幼女、絵になりますね。とても良い。


「クロが器の変質を解いた時、おぬしはなんでクロの身体の変化に気付いたんじゃ?最初妾には全く解らなかったし、触ってみてもそう言われるとそんな気がする、といった程度にしか解らなかったのじゃ。」


 ん?どういうこと?


「おぬしが自身有りげというか、確信している様子じゃったから、それを前提として確認できたのじゃが、もしも、尻尾が大きくなってない?という風に、疑問形で問うてきたならば、気の所為じゃないか?と言っておっても不思議ではないのじゃ。」


「クロは自分でも解らなかった……。」


 そういえばクロが喜びだしたのって、長さが二倍くらいになってからだったっけ。

 クロは、見難いからかな?重さだとわかりにくかったということなのか?

 でも春姫ちゃんは何で解らなかったんだろうか?


「いや、普通に、大きくなったからだよ?」


「マジか!?ずっと見ていたとしても解らぬぞ?あんな微妙な違い!!数%ってところじゃろ!?」


「スーパー銭湯?」


 春姫ちゃんが驚いている。驚いた瞬間がプリン食べている瞬間じゃなくて良かった。吹き出したら勿体ないもんね。

 しかしなんでスーパー銭湯?

 スーパー銭湯に行って、クロを全裸にして尻尾の付根から先端部まで全てをマジマジと観察する……という訳でもないよね?


「数『%』じゃ!」


 春姫ちゃんはちょっとモゴモゴして、言いたい事を言い切れていない感じがする。私の心を読んで、それに対して直接答えたいのだけど、皆に心を読んでるのがバレない様に我慢しているのだろう。

 てことは、私は何か違う事を考えてしまってるのだろう。だがごめん!わけがわからないよ。


「きゅうべ……ごほん。割合じゃ。」


 余計な事考えてごめん。クロの霊力量の変化の割合……?


「キエェーーーーーッ!!!なんで解らんのじゃ!…………そうか、そういうことじゃったか。妾も理解したぞ。」


 ???

 何を言っているのかがわからない。

 回りを見回してみても、イズナさんも、ラスさんも、それからクロも、頭の上に?が浮かんでいる様に見える。


「てれれろてろれろれ〜♪」


 春姫ちゃん!?

 いきなり音楽を口ずさみ始めたぞ?私も、それから皆も困惑した表示を浮かべる。

 ……あ!これ、もしかして?

 私が気付くと、春姫ちゃんはニヤッとした表情となった。やっぱりそうか。これ、かまいさんたちが冬のペンションに集まって事件やら何やらあるSFCのサウンドノベルゲーの、推理シーンで流れるBGMだ!!

 そのネタ、私にしか解らないよ、私以外困惑だよ。


「この音楽は場を盛り上げるものじゃから、気にせんで良いからの。」


 と春姫ちゃんはイズナさんたちへと言い、そしてまたこちらを向き告げてきた。


「謎はすべてとけたのじゃ。」


 何か別の作品になってるけど、まぁいいか。

 などと考えていると、春姫ちゃんの顔がキメ顔となった。可愛い。

 だがきっとこれは可愛いだけではない。何かが……何かが、来るっ!

 

「この、尻尾ソムリエめっ!!!」


 春姫ちゃんは犯人はお前だ!とばかりに私を指さしてきた。

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