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尻尾をもふもふする事はの

 タマモちゃん!

 タマモちゃんといえば、つい先ほどの事を思い出す。春姫ちゃんに私の中に移ってもらうために……もしかしたら、私とタマモちゃんは接吻をしてしまったのかもしれない。

 あんな幼い子と……!!!


「興奮しているところに水を差す様で心苦しいのじゃが、おぬしとタマモはキスなんてしとらんぞ。」


 あっ、そうなんだ。それは良かった良かった。


「ものすごく残念がっておるではないか。……タマモなら頼めばきっとしてくれるぞ?」


 ごふぅっ!!


「なんなら妾がしてやろうかえ?」


 ぐふぅ!

 お願いしたい。とてもお願いしたい。この場で土下座してでもお願いしたい!!!

 落ち着け!落ち着くんだ、俺!!!

 ……春姫ちゃん、そういうのはね、好き合っている人同士でするものなんだよ?無闇矢鱈にそんな事言っちゃダメだよ?


「妾はおぬしの事、気に入っておるぞ?それにおぬしも妾の事結構好きじゃろ?丸わかりじゃぞ?」


 がはぁ!

 バレているのが恥ずかしいが嬉しい。


「それに、言ったであろう?この姿で、誰かと面と向かって誰かと話すのは初めてなんじゃ。奇跡なんじゃ。後にも先にも、きっとおぬしだけじゃろうて。」


 ぐぅ。

 その、普段はタマモちゃんと一緒に過ごすのかもしれませんが、良かったら時間のあるときにこれからも遊びに来て下さい。

 あっ、でも、私が寝ていないとここでは会えないのかな?


「ういやつじゃ。社交辞令ではなく、本気で思ってくれているのも伝わってくるでの。またお邪魔させて貰うのじゃ。……妾が妾として誰かと共に過ごすというのは初めてじゃが、良いものじゃな。」


 これでなんかさよならしそうな雰囲気だけど、まだ話の途中なんだよね?あぁ、こんな事考えちゃったのも伝わってしまう……!


「ほほほ、すまんかったの。まだまだ話は続くのじゃ。」


 いえ、私がタマモちゃんとのことを思い出しちゃったことから話が逸れてしまったので、こちらこそすみません。


「そうそう、タマモの事じゃが、おぬしとは額を当てただけじゃよ。眠らせるためと、妾が移り易い様にじゃな。今はおぬしが眠ってしまったので一緒に眠り始めたのじゃ。」


 そういえば炬燵で横に入って来たっけ。腕枕とかしているかもしれない。ちょっと興奮。


「いや、タマモはおぬしの上におるの。……違うっ!!一瞬とはいえ、なんて妄想をするのじゃ!タマモが騎乗――――」


 うわああああああああああああああっっっ!!!!!!!!!!

 ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!!

 不可抗力です!おっさんとはそういった事を反射的に思い浮かべてしまう悲しき魔物なのです!


「……まあ、おぬしの記憶は全部見たからの。解ってはおったのじゃが、リアルタイムで変な妄想を見せられて妾も取り乱してしまったのじゃ。」


 ぐぅ。

 自分を理解してくれているのが、とても嬉しい。

 申し訳ない気持ちもあるが、嬉しい気持ちが止まらない。


「じゃあ妾の婿になるのじゃ。」


 ジト目をしつつもそんな台詞!完全に私のツボを突いてくる!

 ですが、ですが、私は……!


「良い良い。解っておるのじゃ。それに言質はとっておるからの。」


 ……え?

 言質って何ですか???


「気にするでない。悪い様にはせんのじゃ。イズナを悲しませる様な事はせんので安心するんじゃ。」


 は、はぁ……。


「それより話を戻すぞ。ええとどこまで話したんじゃったかの……大妖精じゃったか。この『大』は妾が今勝手につけたんじゃがの。『妖精』はその存在自体がかなり貴重で珍しいのじゃが、おぬしはその妖精の中でも過去に類を見ぬほどの霊力となっておるのじゃ。」


 妖精じゃなく『大』妖精になったのは悪霊のお陰、という事?


「おぬしは知らぬ間に死の危機に陥っておったのじゃから、お陰と言ってしまうのは少々おかしいかもしれぬのじゃが……まぁ、そういう事じゃ。あ、一般的にはどんな霊力でも妖精は妖精でひとまとめなのじゃ。」


 私の霊力の器は何かすごい事になっちゃったというのはわかったけれど、それと同時に頑なに目覚めるのを拒否しちゃってるんだよね?

 それが何故突然目覚めちゃったの?


「その前にもう一つだけ。実はの、おぬしの器の事なのじゃが、霊力に目覚める方法が一つだけあったのじゃ。これはおぬしに限らず、霊力に目覚めるだけの領域に達している器の持ち主ならば、ほぼ目覚める方法なのじゃ。」


 なんとなく天空闘技場でのゴンとキルアを思い出したが、それならば悪霊の時に霊力に目覚めるだろう。


「そうじゃの。おぬしの器以外なら可能なのじゃ。ただ、その方法は目覚める粋に達していない者が受ければただではすまぬ。最悪、即お陀仏じゃ。」


 じゃあ何だろうか。思い付かない。

 ……あ!そういえば、最初に『童貞』の話をしたけど、もしかして、そういう事?


「うむ、そうじゃ。異性との性交、セックスじゃな。……これ、そんなに興奮するでない。思春期か!」


 ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!でも、こんな可愛い娘からそんな単語を聴いちゃうと、どうしても……。


「妾の口からセックスという言葉が出ただけで興奮するくせに、直様想像までしちゃうんじゃの。……そういうのが好きなのかえ?尻尾をそんな事に……今から、良いのじゃぞ?」


 あああああああ読まれてる!あああああああああっ!!!

 次行きましょう、次!


「仕方ないのう。異性とまぐわうことで女の陰の気と男の陽の気が混ざるのじゃ。これは、器が一定水準に達している者ならば、ほぼ間違いなく霊力に目覚めるのじゃ。」


 ほぼ?


「極稀にじゃが陰陽反転している者もおるからの。その場合は確定ではないのじゃ。逆に、片方が陰陽反転してるなら、同性同士でしても確実に目覚めるのじゃ。要は陰と陽が大事じゃ。」


 なるほど。


「まあ同性同士でも、霊力に目覚めるきっかけの一つにはなりえるのじゃけどの。」


 いや、そのへんはあんまり知りたくないので大丈夫です。


「そうか、残念じゃのう。おぬしとイズナたちの父親のくんずほぐれつもいいかと思ったんじゃがのぅ。」


 なんでだよ!?男と組んず解れつしたくないよ!!


「なんじゃ?冬の里に行ってイズナたちの父親とヤろうと企んでたではないか。」


 いやいやいやいやいや!何て事言うのだ!!

 私はただ、どさくさに紛れて尻尾をモフらせてもらえたらいいなって妄想しちゃっただけで……。


「ふふっ、すまんの。わかっておる。しかし、おぬしは知らない様なので教えておこうと思っての。尻尾をもふもふする事はの、エロい行為じゃ。深い間柄でしか出来ない行為じゃ。」


 な……なんだってーーー!!

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