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旅団長「ツキナ様、データ収集が完了致しました」


ツキナ「了解っす。私のデバイスまで共有を」


旅団長「既に共有済みです!」


ツキナ「仕事が速くて助かるっすね!・・・梵創者に一つ確認したい事があるっす」


梵創者「ナンですか?ツキナサマ」


ツキナ「地球人が5回滅びてるのは真実っすか?」


梵創者「それはホントウ。一度目は病気と氷河期入りの環境適応が間に合わずにゼツメツした。二度目はサイキン兵器の流出によりジメツ。三度目は隕石のチョクゲキによって絶滅。四度目は核戦争によって自滅。五度目は大津波によって絶滅シタ」


ツキナ「絶滅しても残滓が魔力と呼応して地球人の遺伝子情報を地中や海中に保存してた?いや・・・なるほどっすね」


魔王「何度滅びても地球人が生まれる様に出来ている。遺伝子の進化先末路が地球人という形に成る様に惑星定数が計算されているな。差詰め、地球という惑星は地球人を生み出す土壌といった所か。お前が仕組んだのか?」


梵創者「・・・ウン。何度消えても時間を掛けて復活出来る様にボクがチョウセイをした。人間のキセキを見てみたかったけど、それは人間じゃなかった」


ツキナ「そうっすね。世界を破滅で喰らう害獣っす」


旅団長「私も従悪に関わる任務は何度も遂行して来ましたが、従悪を変化させる手立ては直接関わる他ありません。それもかなり限定された手段になりますからね」


魔王「変えても短時間で戻るしな。消しても消しても湧いてきやがる。うじ虫かっつーの」


ツキナ「うじ虫に失礼っすよ」


梵創者「ナゼそんなに従悪をキラウのですか?」


「「醜いから」っす」


魔王とツキナの言葉が被った。この言葉には旅団長と副旅団長も同意である。会話を拝聴していた全兵士達も心の底から賛同していた。


魔王「それにな、奴らは全ての敵だ。放置しておけば築き上げた文明が食われ人々の幸せが破壊される。私は外宇宙でその様子を何度も見てきた。目に当てられない思考、邪悪な常識。それが人、いや私の民に向かえば悲しみと苦しみに溺れながら死に打ち拉がれる事になる。王としてこれを無視する事は出来ない」


ツキナ「私もっす。王国を支える一振りの剣として国民に永劫の繁栄と安寧を導く責務があるっす」


梵創者「ナルほど」


魔王「えーと・・・このデバイスで従悪の作戦記録と映像が見れるぞ」


梵創者「ボクに?」


魔王「ああ。君のデバイスだ。使ってくれ」


梵創者「アリガトウございます。オォ・・・!」


梵作者は魔王に手渡されたデバイスに興味津々だ。梵創者が渡された禅能維持システムを改良したネックレス型になっている。意識を向けると画面が虚空に表示され戸籍情報や生体情報などが表示されている。


魔王「そのデバイスには幾つかの魔法が登録されている。登録首都への転移魔法。異空間への収納術式。色々あるからこの説明書を読んで試してみてくれ」


梵創者「オモシロそう!」


魔王「話は変わるが、梵創者はどこまで戦闘を行えるんだ?」


梵創者「・・・ゴクリ」


魔王「旅団長の下に付くつもりなら最低限の戦闘は行えないとな?」


梵創者「エ・・・バレていたのですか?」


魔王「丸わかりだ。どれ、折角だし私が稽古を付けよう」


梵創者「デ、デモ・・・!」


魔王「大丈夫だ。痛いのとか怖いのないから。基本的な事を教えるだけだよ」


梵創者「ホッ」


魔王「ただ、旅団長の隣に立ちたいならその壁は越えなければならん。覚悟が決まったら・・・」


梵創者「やりマス!」


魔王「切り替え早いな。もう覚悟が決まったのか?」


梵創者「あの方の隣にタチたいデス!」


魔王「なら手加減は不要だな!ビシバシ・・・と言いたい所だが、梵創者は全てが足りん。まずは基礎からだ」


梵創者「デモ・・・」


魔王「焦りは禁物だ。一つ一つ小さいことを丁寧に熟せ。過程を一つでも飛ばすと失敗へ繋がる。そうだろ?旅団長」


旅団長「はい。私も新兵の時は基礎訓練を何度も反復しました。懐かしい思い出です」


梵創者「ワカりました」


魔王「よし、もう一度模擬戦闘室へ行くぞ」


ツキナ「あ、私も行くっす!」


副旅団長「私も行きます。しばらくやる事がないので」


魔王「おう。こいこい」

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