55
稽古が終了し一同は指令室へ戻っていた。様々な契機観測器が並び他兵士達が画面を眺め仕事を行っている。来賓用の豪華なソファーとテーブルが並び、一同はそこへ掛けていた。
魔王「よし、これで稽古は終わりだ。皆よく頑張ったな!」
ツキナ「ひどい目に合ったっす・・・」
旅団長「私はまた乗り越えられない壁を見せつけられた気分になりましたが」
副旅団長「旅団長に同意です!というか、魔王様は法則改変を無視して物理攻撃を通せるのですね・・・」
魔王「当たり前だろ?それが出来ないと稽古にならないからな」
梵創者「ムムムム・・・!」
魔王「旅団長、梵創者はどうしたんだ?」
旅団長「拗ねている様です」
魔王「え?」
梵創者「ダッテ!ボクの世界をピョンピョン越えられてなんかフクザツ!」
魔王「えーっと、なんかごめん」
ツキナ「魔王様はそういう所があるっすからねー。人の常識をピョンピョン越えてくるっす」
魔王「お前もこっち側だぞツキナ」
旅団長「ツキナ様は身体能力を封印していましたからね。もし平常時の戦闘を想定すると恐ろしい物があります。私では手も足も出ません」
ツキナ「・・・否定は出来ないっす」
梵創者「フンフン!考えるのを止めるコトにする」
副旅団長「あ、お菓子食べません?」
梵創者「タベる!」
旅団長「魔王様、質問があるのですが宜しいでしょうか?」
魔王「どうした?」
旅団長「私に武術を見舞われた際に時間を超越して拳を打ち込んで来られましたよね?あれはどの様な原理なのでしょうか?」
梵創者「ボクもキニなります。魔力も何も感じなかったです!」
魔王「・・・それを今から発言する訳にはいかないな。なぁツキナ?」
ツキナ「・・・そうっすね。問題ありっす」
旅団長「どういう事でしょうか?」
魔王「旅団長、現源力場契機観測器の数値はどうなってる?」
旅団長「はっ!0853.226です!」
魔王「覗かれてるぞ」
旅団長「・・・!?総員修正体制!観測数値を高めて収集対応してください!」
「「イエッサー!」」
魔王「我々の会話を覗き見るとは地球人は礼儀知らずの無礼者だな」
旅団長「ずっと気になってたんすよねー」
副旅団長「いつから覗かれていたのでしょうか?私の権能では全く観測出来ませんでした」
魔王「副旅団長に稽古を付け始めた少し前あたりだな。王室の作戦通り地球の可能性はここまで手が伸びる様だ」
副旅団長「え・・・!?そんなに前からですか?」
旅団長「私も全く気付きませんでした。魔王様とツキナ様は流石ですね」
ツキナ「可能性でも覗かれるのは気分が悪いっすよね」
魔王「全くその通りだ。どれ、一つ破壊してみようか」
魔王が虚空へ手を伸ばした瞬間、空間に亀裂が入りガラスが割れるような音が響き渡った。




