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第1部 転生のアメリカ編 VOL21「キケンな賭け」  (1990年)

ー転生のアメリカ編 VOL21ー

「キケンな賭け」

ラスベガス 1990年3月


グランドキャニオンから戻り、

ツアーで一緒になった高木君と

ラスベガス最後のルーレット勝負へと向かう。

1時間ほどで17万円勝つ!!

5日間全勝だ。

高木君はすごく驚いていた。

またここのカジノでもマネージャーに

名前を書かされる。

うっしゃああああっ!勝って終わりやあ!

もうゼッタイせーへんでっ!

夜、ふたりでハシエンダホテルで

ショーを観て、その後別れる。


バーで飲み、ここまでの10日間余りの旅を

ゆっくり振り返る。

何もかも初めての体験ばかりだ。

英会話もそんなにうまくない俺が

たったひとりでアメリカで

こんな素晴らしい充実した旅を続けている。

なんてオモシロイんやろう!

なんて有意義なんやろう!


夜中過ぎに部屋に戻る。

朝早くに次の街、ニューオーリンズに向かう

飛行機に乗るのだ。

荷物をまとめて出発の準備をする。

でも考えてみたら目覚まし時計を

持ってきていない。

あちゃあ、モーニングコールを

頼んでおくべきやったあ!

今から2時間くらい寝て

うまく起きれるはずがないよなあ。

うーーーーーーーん、

このまま起きておくしかないのか。

、、、、ということは.、、、、。

シャワーをアタマからかぶり、眠気をさます。

これで負けたら悔いが残るぞ。

ゼッタイ勝つしかない!

着替えて今度こそ最後の勝負に向かう。


24時間営業とはいえ、

さすがに明け方のカジノはすいていた。

1台だけオープンしているルーレットの台には

2人のプレイヤーが4、5ドルずつ賭けている。

ディーラーは明らかにカッタルそうに

相手をしている。

俺はテーブルの脇で立ったまま機会をうかがう。

赤黒勝負の短期決戦や。


同じ色が3回続いたらその反対の色に賭ける。

ハズレたら掛け金を倍額にしてゆく

危険な作戦だ。

あんまりしたくはない。

そして10分ほどすると黒が3回続いた。

来たで、、、、。

ディーラーが白い玉をホイールに

沿わせて入れると、俺はボタン付きの

胸ポケットから100ドル札の束を取り出し、

赤のマークの上に200ドルを現金で置く。

ディーラーがハッと目が覚めたような

表情になり、10mほど離れたマネージャーに

叫んで報告する。

「Two hundreds on Red!」

マネージャーは「何いぃ?」という感じで

銀ぶちメガネのツルをぐぐっと持ち上げて

俺の方をスルドい目つきで見る。

先客のプレイヤー達も驚いて俺の方を向く。

だらけていたテーブルに緊張が走った。

ドクン、、、、ドクン、、、、。

ゆっくりとイスに座る。

もう後戻りはできないのだ。


(「あかつきの大勝負!」に続く)


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