異星からのプレゼント その2
弘樹は途方に暮れていた。
ロボットからもらった妖精?は食べ物をやろうとしてもそっぽを向いて全く可愛げがなかった。
でも、気になってしょうがない。女の人を間近で見る機会なんてないから、どうしても妖精?に目が行ってしまう。
きっと、妖精?もそれがわかるからこそ弘樹に心を開いてくれないのだと思った。
キャーッ!!!
叫び声に、弘樹が駆けつけると、二階の窓から猫が侵入していて、妖精?のカゴに爪を立てているところだった。
「こら!やめろ」
弘樹は猫を追い払った。
妖精?はおとなしくなって、うつむいていた。
弘樹が心配して小さな入れもの(コーヒーシロップを入れる入れものなど)にミルクを入れてそっとカゴに入れたら飲んでくれた。
「妖精?じゃ、呼びにくいから、リリスって呼ぶよ」
弘樹がそう話しかけると、リリスは頬を赤らめて、じっと弘樹を見つめた。
弘樹はぼおっとなってリリスを見ていたが、リリスの胸や足を見ていて鼻血を吹いた。
「覆う布地が少なすぎるよ!」
そういえば弘樹の姉さんがちっちゃい頃遊んでいたお人形の着せ替えがあった。
押入れから探し出してきてリリスに見せると、リリスは自分の背中の羽根を主張した。
背中に羽根を通す穴を開けた服をカゴに入れてやると、リリスはそれを着た。
「かわいいよ!似合ってる」
弘樹が褒めると、リリスは自分でカゴのドアを開けて外に出てきた。
弘樹の周りを飛び回って、肩に座った。