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リドル ― Trilogy ―  作者: 桜木樹
第二章 the second stage
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第0話 ルール

 どうやらお目覚めのようだね。まずは自己紹介から始めよう。


 私の名前はリドルだ。


 早速だがこれから君にはゲームやってもらう。ゲームの内容は至ってシンプル、ゴールである青の扉を見つけて外に出ればいい。いわゆる脱出ゲームだ。


 では、細かなルール説明にうつるが、そのルールが多少複雑でね。一度しか言わないからよく聞くことだ。


 まずは、すでに気が付いているかも知れないが、君が今つけている首輪に関することだ。


 その首輪にはデジタル表示板がついている。今はまだ何も表示されていないが、このゲーム開始と同時に『1』から『13』までの数字がランダムで表示されるようになっている。それが君に与えられた最初数字となる。そして、ゴールである青の扉を開けることができるのは、その数字が『14』のプレイヤーだけだ。


 ちなみに、その首輪は絶対に外してはいけない。もし仮に首輪の数字が『14』になっていたとしても、首から外れていた場合はゴールの扉を開けることはできないので注意してもらいたい。


 ではどのようにして数字を増やすのかについてだが、その首輪に表示された数字を増やすためには、このゲームに参加しているほかのプレイヤーを殺さなくてはならない。そして、殺した相手の首輪の数字が自分の首輪の数字にそのまま加算されるようになっている。


 例えば、最初に与えられた数字が『10』であった場合『4』のプレイヤーを殺すことで自分の数字が『14』になる……逆もまた然り。こういった仕組みだ。


 続いて、数字の超過と殺人回数についての説明だ。首輪の数字は増やすことはできても減らすことはできない。そこで、首輪の数字が『15』以上になってしまったプレイヤーは失格とみなし、その段階で排除させてもらう。


 例えば、最初に与えられた数字が『10』のプレイヤーが、『5』以上の数字を持ったプレイヤーを殺してしまった場合、そのプレイヤーは失格となりその場で排除される。


 そして、殺人回数についてだが、ゲーム開始地点では一人のプレイヤーが殺せるのは一人までだ。複数の人間を殺して自分の数字を『14』にすることはできないというわけだ。


 今の説明を聞いて、万が一足して『14』になる数字ではないプレイヤーを殺してしまった場合どうするのか……と疑問に思った者もいるかも知れないが、ちゃんと救済措置が用意されている。


 それは『リセット』だ。


 このゲームはそのルール上、誰もゲームをクリアできなくなる状況が発生することある。


 例えば、生き残ってたプレイヤー全員が殺人回数を消費していた場合や、生き残ったプレイヤー同士で『14』になる組み合わせが存在しない場合などだ。そうなった場合にリセットという処置を取らせてもらう。


 リセットが行われると、生き残ったプレイヤーで再度『1』から『13』までの数字が再設定される。その数字もやはりランダムで決まり、最初に与えられた数字と同じ数字になるとは限らない。そして、すでに殺人回数を消費している者は、再び殺人が行えるようになる。ただし、殺人回数を消費していないものが2回殺人が行えるようになることはない。殺人回数の上限はあくまで1回と覚えておくことだ。


 また、ゲームのプレイヤーが最後の一人になってしまった場合は、そのプレイヤーは無条件でクリアとさせてもらう。


 『14』狙いで自分と対になるプレイヤーを殺すことに固執するか、リセット狙いで手頃な人間を殺すか、どちらを選ぶかは君次第だ。


 もしも君が無事にこのゲームをクリアすることができたなら、公序良俗に反しない限り私ができる範囲でどんな願いでも叶えてあげよう。


 最後に、いきなり人を殺せと言われて戸惑っているだろう君に、このゲームを有利に進めるための道具を用意させてもらったので大いに役立ててくれ。


 果たして、13人のうち何人が無事にこのゲームをクリアできるか……楽しみにさせてもらうよ。

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