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開店準備
午前八時
特別でもない通常の平日
料理の仕込みをするために
俺はドアを開ける
開店までの2時間
具材の下準備
出汁を取り
なんとか開店30分前までに全てを終える
ここまでは普通の食堂の姿である
なんら変わらぬ町の食堂
この時間が一日の俺の安らぎでもある
やがて出勤するであろう
三人の従業員達の朝食の準備を始める
と言っても
料理助手は
トマトジュースだけの偏食家である
毎度考えてしまうが
料理人が偏食じゃアカンやろうに…
まぁ今のところは問題無く
勤めれてるけどね
次には
冷えた味噌汁に御飯
ウルメ鰯を焼いておく
これは一人めの店員の分だ
この店がある商店街のマドンナと言われてる存在である
黙っていれば美人さんなんだが…
俺にとっては恐い存在なのである
後は
自分の分も入れて
2枚の食パンをトースターにセットする
コーヒー豆を曳き
サイフォンにセット
これで準備完了である
ここまでしたらようやく
愛すべき従業員達がやってくる