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X'mas fire  作者: もち武者
8/9

・burst shot

「うわぁぁぁ!」


冷たい空気を揺らす絶叫。

誰の声?

わかりきってる、あのガキんちょだ。

【嘘】に追われて逃げ出すアイツが視界の端に移った。

「HEY!動くな!今いく!

待てってば、HEY!」


曲がり角に消えた

ちっヤベェ!


「あいつらはな、土足で人様の中に入って来て内側から人を喰うんだ。」

そう先輩サンタは言ってた。

シンさん・・・。

アンタならどうする?


「どうもこうもねぇか。あの人はこんなときに迷いはしねぇ!」


怖ぇかガキんちょ。

怖ぇよな。


「んがあぁぁぁぁ!」


待ってろ、とびきりイカしたサンタが今いくぜ!

「退けぇぇぇぇぇ!」



ガキんちょが消えた方向に銃口を向け引き金を引く、引く、引く。

gun fireが、銃声が、あたし自身の咆哮が、目を、耳を、鼻を焼く。


薬莢の数だけ連中を消し飛ばす、が。


「チィイイ!らちが明かねぇ!」


次から次へと湧いて出やがる!

らちが明かねぇなら、

「こっからはロックの時間だ!

熱っい鉛でホットに踊れぇ!」

AK(コイツ)でらちを“開け”てやる!


ドドドドド


まるで世界が崩れたかと錯覚するような銃声。

放たれた鉛玉が眼前の【嘘】を手当たり次第に噛みつき、食い散らかす。

やっと開けた道に遮二無二体を押し込みながら四方八方かまわず火線を走らせる。


ほら見ろガキんちょ、最強だろ?AKは。

だから、

「ガキんちょ!聞こえっか!?HEY!」

だからもう少しだけ辛抱してくれ。


あたしは、あたしは!

もう自分みたいな奴が泣かなくて済むように、あの日あたしを救ってくれた、シンさんみたいな人間になって。


シンさんみたいなアホみたいに優しくてバカみたいに強ぇ人が、また目の前で死なないように!


「うあぁぁぁ!」


強ぇサンタに!なったんだ!


「助け、あ、あ、うわぁ!」


見つけた!

曲がり角のすぐ先で【嘘】に囲まれたガキんちょ。

数は1、2、大したことねぇが、近すぎてAKが使えねぇ!


「うらぁぁぁ!」


AKの銃身を握ってバットよろしく振り上げる。

すっかり熱くなったバレルが手袋を焦がす。

構うもんかよ!


ガスっ!


とりあえず手近な一匹を全力で殴り倒す。


こっちに気付いた【嘘】の顔面にブーツの底をプレゼントして、踏み台にして飛び上がる。


そして、ガキんちょと【嘘】の間に割り込んだ。

「確かに返してもらったぜ!?

代金は例の如く、鉛の弾で一括払いだ!」


AKを水平に薙いで距離をとって、前方目掛けて構える。

んで。

「遠慮すんなよ、知らない仲じゃねぇんだ。

皆で仲良く頂きな!」


ありったけの弾をぶちこんだ。

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