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呪印の女剣士【書籍化&コミカライズ】  作者: はーみっと
第一章~平穏が終わる時~
191/2685

呪印の女剣士人物紹介~沼地編~

今回は沼地編で出てきた人物を紹介します。

名前:ウィンティア

年齢:およそ200歳

外見:160cm、48kg、82/53/80、地面に届くほどの緑の髪、緑の瞳

職種:上位精霊

好き・得意なモノ:散策、風の声を聞くこと、昔一緒に旅をした恋人

嫌い・苦手なモノ:狭い所、うるさい場所

一人称:私

プロフィール:

 ユーティの生まれ故郷であるシュティームの長にして、風の上位精霊。見た目は大人しそうだが、ユーティと毎日やり合っていただけあって、相当な口達者かつ強引な性格。何かと勝手な真似をするユーティをよく叱りつけていたが、それはユーティのためを思ってのこと。ユーティにとっては母親や姉の様な存在である。

 本編でも述べたが、彼女が生まれた当初はユーティよりもさらに奔放な風の精霊であり、ユーティが人目に見つからないようにこっそり旅をしていたのに対して、ウィンティアは人目も憚らず積極的に人間と関わっていた。中央街道近辺での妖精の伝説の類いは、大方ウィンティアの事だと考えてもよいらしい。

 彼女はその中で人間に恋をし、そして彼が死ぬと同時に上位精霊になることで、妖精から上位精霊になるためにはどういった事が必要となるのかを知った。そしてユーティが上位精霊になることを望んでいることを知り、彼女は応援しているが、内心ではユーティがこれから経験するであろう出来事を想像して心配な気持ちも強い。

 またエアリアルにも精霊守護者について指導するなど、彼女達に様々なアドバイスを与えた人物。シュティームが魔王達に襲撃されて住めなくなってからは、妖精達を連れて次なる住処を求めて移動中。



名前:フェアトゥーセ

年齢:約400歳

外見:162cm、50kg、84/56/82、白く肩より少し長い程度の長さのゆるやかなウェーブ、グレーの瞳

職種:白の魔女

好き・得意なモノ:薬草づくり、サーペント

嫌い・苦手なモノ:魔女の仕事

一人称:私

プロフィール:

 沼地に住む白の魔女にして、現在の魔女達のまとめ役。ただ彼女は魔女の仕事は嫌っているので、あまりまじめにやっていない。薬草づくりはあくまで趣味の範囲。

 彼女が魔女になる前、生まれ故郷は疫病に見舞われていた。次々と人が死んでいく中、彼女の両親も倒れ、もはや彼女の運命も風前の灯だった。そんなおり、村に現れた先代の白の魔女に彼女は才能を見いだされ、後継者にならないかと持ちかけられる。既に天涯孤独の身となっていた彼女は、死にたくないという一心から是非もなくその話を受けた。

 だが魔女の仕事は彼女にとって非常につまらないものだった。人間の心境と言うのは勝手なもので、彼女は魔女となって不老の体を手に入れると、今度は色々な世界を見て回りたいと思うようになったのだ。そこで彼女は大して魔女としての仕事を行わず、旅をしながら色々な場所を見て回っていた。結果としてその行為は彼女の見識と、各地の魔女との交流をもたらすことになるのだが、意識して行ったわけではない。

 その度で彼女はサーペントと出会い、自由に海原を泳ぎ回る彼を羨ましく思った。真竜は人間にとって憧れの存在であり、魔術を彼らから直接教わった初代の魔女達の言い伝えから、魔女にとっては普通の人間以上に畏敬の対象であった。だがサーペントもまた真竜としての自覚が薄く、気さくにフェアトゥーセに話しかけたため、彼女達はしばしの親交を結ぶことになる。その中でいつしかフェアトゥーセはサーペントの事を憎からず思うようになっていた。

 だが所詮は人間と真竜。いかに親しくしようと、フェアトゥーセにとって身分も何もかもが違いすぎた。彼女は別れも告げず、逃げるようにサーペントの前から姿を消したが、サーペントもまた彼女のことを好いており、彼女の行方を探しあて、共に沼地に住むことになる。だが、魔女である自分が真竜であるサーペントに思いを打ち明けるのは、魔女として決してあってはならないことと彼女は思い、何も言わず沼地で浄化のための作業を進めることになる。そこには、実らない恋から逃げるように一心に魔女の仕事に打ち込む彼女の姿があった。

 だが時を経て、フェアトゥーセとサーペントは心を通い合わせることに成功する。だが、目の前に立ちはだかる出来事は彼女達が共にいることを許さない。彼女が真にサーペントの元で安らげる日はいつになるのだろうか。



名前:サーペント

年齢:??(グウェンドルフよりは100歳ほど若いらしい)

外見:体長120m(幻身時は、185cm、78kg、蒼の短髪に海色の瞳)

職種:真竜(海竜)

好き・得意なモノ:海を泳ぐこと、フェアトゥーセ、グウェンドルフ・マイアとの語らい

嫌い・苦手なモノ:狭い所、暑い所

一人称:俺

プロフィール:

 人語を解し、人を初めとする様々な生物に知恵を与えたとされる真竜の一体。グウェンドルフの弟分に当たる。

 彼は真竜としての自覚に疎く、海で勝手気ままに泳いでいればそれで満足だった。それに彼が真竜というだけで、海に住む生き物たちは何かしら彼に助力を求めたため、暇を持て余すことはあまりなかったのだ。進んで自分から何かしようとこそしてはいなかったが、ある意味では真竜としての役割を果たしていたともいえる。ルージュともそういった中で出会っている。

 そんな彼はある日自分の住処にしていた洞窟の入り口付近に、美しい女が立っているのを見かける。彼女は魔女であり、真竜の気配を手繰るうちにここに辿り着いたと言い、ちょうど話し相手に飢えていたサーペントの元に半年ほど滞在することになる。

 その期間の内で、サーペントは彼女の自由な心に魅かれて行った。そのうち彼女と一日中話して暮らすことも増え、海に泳ぎに行かなくても満ち足りる自分がいることに彼は気が付き始めていた。ルージュはこの時まだ存命であったが、彼のそのような心の揺り動きを彼女は勘づいていたようだ。

 やがてフェアトゥーセは突然サーペントの元を去り、彼は失意を受けたが、余りに自分が海にいなかったことで荒れた海を元通りにする作業に追われ、フェアトゥーセにもルージュにも構っていられなくなった。そしてルージュは死にゾンビとなり、途方に暮れるサーペントはやがてルージュから逃げるようにフェアトゥーセを追いかける決心をする。

 彼はそれをルージュのためと言い訳したが、それならば別にフェアトゥーセを追いかける必要はなかったわけで、彼もまた自分の気持ちを認めることができなかったのであろう。あるいはフェアトゥーセにその気持ちを拒まれることを恐れたのかもしれない。

 200年の歳月を経て、その思いはやっと実ったわけだが、運命の悪戯は彼らを再び引き離す。果たして彼らが共に暮らせるようになるのはいつのことだろうか。



名前:ルージュ

年齢:およそ150歳程度(死亡時)

外見:10m(幻身時は166cm、52kg、83/58/84、赤い腰までの髪、深紅の瞳)

職種:火竜

好き・得意なモノ:サーペントが好きなものなら何でも

嫌い・苦手なモノ:水、寒い所

一人称:私

プロフィール:

 ブロームと言われる大陸西部の火山帯の火竜の一族出身。お転婆な性格で、まだ羽根もろくに生えていない所、水場に行った時に滝に流され、そのまま海にまで流されてしまった。流木の上にいたため呼吸こそ大丈夫だったが、彼女は実に7日に渡って流されており、心底怯えきっていた所に連絡を火竜から受けたサーペントが助けに来たのである。その時にサーペントに一目惚れをしてしまった彼女は、成竜になったら彼のつがいになろうと幼心に決めたのである。

 それから足しげくサーペントの元に通う彼女であったが、まだ彼女は幼いだけでなく、火竜と海竜という生まれから、それは決して実らない恋だった。共にいるだけでも、相手の力を弱めてしまうのである。一族の竜もルージュの行動を止めようとしたのだが、ルージュは頑として聞かなかった。サーペントの心がフェアトゥーセの元にあることに気がついてでも、である。またサーペントも、いずれルージュが飽きるだろうと放っておいた。

 だが彼女は成竜になってさえも彼のもとに通い続け、サーペントも困りつつも、美しく成長したルージュを見るのは悪い気がしなかったためそのままにしてしまった。その結果として、ルージュはサーペントのねぐらの場を荒らさないために火の力を極力使っていなかったことで(火竜にとって水の力が強い場所にずっといるのは、毒に体を浸し続けるのにも等しい)、体をすっかり壊してしまい、あえない最後を迎えることになってしまった。

 さらにルージュが死ぬ時に、彼女は死ぬまでサーペントの傍に居られたことで幸せだったものの、サーペントが非常に申し訳なさそうな顔をした事が気にかかってしまい、そのままこの世にゾンビとして留まってしまう。

 今ではアルフィリースの力を借りて無事昇天した。その一部はアルフィリースの小手と、サーペントの一部に赤い鱗として残っている。



名前:ラーナ

年齢:15

外見:154cm、43kg、80/52/81、黒いみつあみ(後ろと横に少し)、茶色の瞳

職種:闇僧侶ダーククレリック

好き・得意なモノ:アルフィリース、夢占い、房中術

嫌い・苦手なモノ:特になし

一人称:私

プロフィール:

 フェアトゥーセの元で育てられたバンシーと人間のハーフ。それゆえ聖属性を司る白魔女の弟子でありながら、闇に属する闇僧侶である。

 なお闇の属性は決して悪ではない。闇は闇に立ち入り、その中に隠された心理の探求、あるいは日陰からの支えなどを意味することもある。暗黒と闇は一般人には混同されやすいが、魔術を使う者にとっては明確な区別がある。ラーナも闇の魔術の使い手でありながら、彼女の性格を反映したのか攻撃はあまり得意とせず、回復や補助の方が得意。

 一方でキレるとフェンナより怖いとは、ユーティの談。リサが何があったのかユーティに問いただそうとしたが、怯えて鍋の中に隠れてしまい、決して教えてくれなかったそうだ。

 見た目も非常に大人しいのだが、淫魔の血を引くせいか、常にどことなく艶やかである。無意識のしぐさ一つで時にアルフィリース達が見入ってしまうこともあり、これをラーナが意識的にやり始めると、とてつもないことになりそうだ。さらに彼女自体は性に非常に奔放で、気に入ってしまえば男女関係無しである。ゆえにアルフィリースのことを好きだと公言してはばからない。ただ無理矢理は嫌いなので、アルフィリースが受け入れてくれるまでは決して自分からは仕掛けたりもしない。それだけアルフィリースに本気ともいえる。

 特に崇高な目標があるわけでもなく、彼女がアルフィリースと旅をするのは、単に彼女とその仲間が好きだから。ある意味では、最も普通の子なのかもしれない。



名前:イルマタル

年齢:約2歳

外見:幻身時では82cm、12.5kg、濃いピンクの髪、瞳の色は琥珀色

職種:真竜

好き・得意なモノ:アルフィリース

嫌い・苦手なモノ:一人ぼっちになること

一人称:私、もしくはイル

プロフィール:

 アルフィリースが温めた卵から孵った真竜の子。まだ本来は幻身もできず、人語も話せないはずなのだが、アルフィリースに会いたい一心で学んだのだろうとグウェンドルフは語る。

 真竜の子は本来温めた時間に比例して親を認識するはずなので、アルフィリースは「この人を知っている」くらいの認識のはずなのだが、イルマタルはアルフィリースを完全に親として認識している。もちろん本来の親の親の前に行けば本能で察知できるのだが、その前になんとなく自分で本来の親は別いることを察知するケースが多いのと、今の状態で本当の親に引き合わせるとイルマタルが混乱するだろうということで、アルフィリースと旅をさせようとグウェンドルフは判断した。

 やっと会えたアルフィリースからは片時も離れようとせず、アルフィリースも少し困惑しつつも、イルマタルが可愛いのでしっかり面倒を見ている。

 また幻身がまだ上手くできないのか、髪の毛はリサよりも濃いピンクで非情な癖っ毛である。朝起きると必ず鳥の巣のようになっており、髪はいつもアルフィリースかリサがとかしている。

 彼女は今はアルフィリースが好きなだけだが、真竜はやがてそれぞれが何らかの役割を自然界で負っていく。イルマタルは何を負うことになるのだろうか。



名前:グウェンドルフ

年齢:だいたい4000年くらい(本人もよくわかっていない)

外見:真竜時は体長20m、翼を広げると40m程度。幻身の時は188cm、80kg、黒の腰までの髪、緑の瞳

職種:真竜の長(破壊竜)

好き・得意なモノ:ひなたぼっこ

嫌い・苦手なモノ:自分の知識を得るために尋ねてくる者に、瞑想の邪魔をされること

一人称:私

プロフィール:

 現在の真竜の長にして、アルフィリースとその師匠アルドリュースの友人でもある。アルドリュースがアルフィリースを連れて居を構えた場所の近くに、たまたまグウェンドルフが棲んでいた。

 過去には『破壊竜』と異名をとったほどグウェンドルフは喧嘩っ早く、また戦いが好きだった。だが、そんなグウェンドルフを案じた先代の長ダレンロキアが彼を後継者として指名し、彼に様々な知識を教え込んだ。さすがの破壊竜も族長命令には逆らえず、大人しく様々な事を勉強することになる。

 そうして時を過ごすうち、後に5賢者と呼ばれる仲間が集い、議論を繰り返すうちに彼らは親友となっていった。グウェンドルフの興味もまた、戦いから思索へ、その実行へと移っていくことになる。刹那的な戦いよりも、より長期にわたって取り組める建設的な出来事へと興味が向いたのだ。

 そして彼は自分の知識を様々な種族に授けて行くことになる。だが悲しい事に知識の多くは戦いに流用され、大陸には多くの血が流れることとなった。その様子を見た仲間は、ある者は大陸を去り、ある者は寿命を迎え、ある者は身を隠し、ある者はさらなる希望を求めて自ら野に下って行った。

 グウェンドルフはといえば、まだ自分達が行った出来事に対して結論は出ていないと判断し、まずはこの成り行きを見届けようと人知れず山奥に身を潜めていた所に、アルフィリースが来たというわけである。そして彼女とはそのままひなたぼっこ仲間になるのだった。グウェンドルフにしてみても、自分の元を訪れる生物が自分の知識を要求せず、ただ自分と対等に接するというのは非常に新鮮で、アルフィリースと一緒にいるのは実に心地よかった。グウェンドルフにとって、アルフィリースは5賢者依頼の異種族の友人である。

 グウェンドルフは真竜の長として、オーランゼブルの目的などについてもある程度予想が立っているようだが、彼は何も語らない。一体彼が何を考えているのかは、これから先の物語で明らかになっていくだろう。



名前:楓

年齢:15、人間の女性

外見:158cm、45kg、82/54/83、黒い髪に茶色の瞳

職種:口無しのくの一

好き・得意なモノ:花を育てること

嫌い・苦手なモノ:雷

一人称:私

〈プロフィール〉

 彼女は生まれながらに生粋のくの一として育てられた。親もまた口無しの人間であるが、彼女は一度も肉親として扱われていない。互いに親子とは知ってはいるが、家族としての交流は一切ない。これは口無しのなかにおいてすら、例外的な厳しさである。

 だが彼女は文句一つ言わず、厳しい修練を耐えた。さらに彼女は『魔眼持ち』であることも含め、現在ではミリアザールの傍仕えをする、口無しとしてはトップクラスの実力を持つくの一として認められるようになった。

 ゆえに大草原にもミランダの護衛として派遣されたわけだが、さらに上司である梓からミランダの護衛を単独で任されることになる。この任務は彼女に何かをもたらすのだろうか?

 さらに彼女は無表情かつ任務をそつなくこなすので感情に乏しい人間だと思われがちだが、実際には情が深い人間である。それは、彼女が親に人一倍厳しくされたことで周囲が特に目をかけたのと、教育係であった梓が情愛を持って彼女に接したがゆえであろう。ちなみに酒を飲むと、抑圧された感情が一気に外に出てくる。少し酒乱の気があり。



次回投稿は、4/26(火)9:00です。

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