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080⚫️君と一緒だから

炉心区画は、薄暗く広い空間だった。

電子制御が死んだ計器類は、ただのオブジェと化している。

「ヤマト、左手の壁面の操作盤。上から3段目、右から2番目のレバー。垂直に起こして。」

ヒロの冷静な声。

よし。指示どおりにレバーを押し上げる。

「次は、その右隣のダイヤル。左に90度、お願い。」

慎重に、全身の感覚を集中させる。

わずかな誤差で炉心が暴走しかねない。

だが、もう時間は残されていない。


ヒロは的確な指示を出しながら、自分でも作業を続けている。

本来、何十人もの技術者が担当する工程だ。

幼い身体で膨大な構造図と手順を処理している。

どれだけの負担が掛かっているのだろう。

だが、ふたりで次々と対応を進める。


「ヤマト、最後の手順だよ。そっちのボタンと、こっちのボタンを同時に押す。カウントするね。いい?」

「もちろんだ!」

「じゃあ行くよ。3、2、1、プッシュ!」

・・・低い振動音・・・計器類が・・・光を取り戻す!

照明が一斉に点灯した!


「やったぞ!ヒロ!すげえや!お前、本当にすごいヤツだ!!」

「・・・ヤマトと一緒だから・・・できたんだよ・・・ボクひとりじゃ・・・他の誰かとだったら・・・ぜったい・・・できなかったよ・・・」

ヒロ?どうした?おい・・・。

おい!しっかりしろ、ヒロ!


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